「第141課―教義と聖約132章:多妻結婚」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』
「教義と聖約132章」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』
結婚に関する神の不変の律法は一人の男性と一人の女性の間での結婚ですが(モルモン書ヤコブ2:27,30参照),神が御自分の子供たちに多妻結婚を行うよう命じられた時期がありました。回復された教会の初期の時代は,そうした例外的な時期の一つでした。主は預言者ジョセフ・スミスに多妻結婚を実施し,その原則をほかの人たちに教えるよう命じられました。この課は,教会の初期に多妻結婚を行うようにという主の戒めが一部の聖徒に与えられたことについて,生徒がさらによく理解するのに役立ちます。
ラッセル・M・ネルソン大管長は,次のように教えています。
「神は常に聖約の子らに難しいことを行うよう求めてこられました。」(ラッセル・M・ネルソン「本物のミレニアル世代として立つ」『リアホナ』2016年10月号,49)
この神権時代に,主は預言者ジョセフ・スミスに難しいことを行うよう何度も求められました。神がジョセフ・スミスに与えられた難しい戒めの一つは,教会の初期に多妻結婚,すなわち一夫多妻制を実施することでした。
預言者ジョセフ・スミスは,聖書を翻訳しながら,神の僕の中に複数の妻をめとった人たちがいたことについて読みました。ジョセフが何を神に尋ねたかを知るために,教義と聖約132:1を読んでください。次に2節と34-37節を読み,主が預言者ジョセフの質問にどのように答えられたかを見つけてください。
モルモン書を読むと,神の御心に反して多妻結婚を始めたニーファイ人がいたことが分かります。彼らは旧約聖書にある聖文の話を基に,その行為を正当化しました(モルモン書ヤコブ2:23-24参照。教義と聖約132:38-39も参照)。主はその行為を非難し,ニーファイ人に結婚に関する主の標準をお教えになりました。
モルモン書ヤコブ2:26-27,30を読み,主がニーファイ人に説いた教えを見つけてください。
-
研究して分かったことの中で,どんなことが役に立つと感じましたか。
-
ジョセフ・スミスやそのほかの初期の教会員は,多妻結婚を実施するよう言われたときにどう感じましたか。
-
この難しい戒めについて,神はどのように聖徒たちを助けられましたか。
十二使徒定員会のニール・L・アンダーセン長老は,次のように教えています。
15:1
「信仰は決して,すべての疑問への答えを求めたりはしません。しかし信仰は時折,『すべてのことを知っているわけではないが,主の弟子としての道を歩み続けるのには十分な知識が確かにある』ことを認識しつつ前進するための確信と勇気を求めます。」(ニール・L・アンダーセン「信仰は偶然ではなく,選びによって与えられる」『リアホナ』2015年11月号,66)
ジョセフ・スミスが教会で多妻結婚を実施したとき,神の御心に反していたのではないかと疑問に思っている友人と会話していると,仮定してください。少し時間を取って,思いやりと忍耐をもって友人に分かち合うことのできる事柄を,学習帳に書いてください。