「ディスカッションガイド2:霊的な教化に焦点を当てる(40分)」インスティテュートの変更に関するガイド
「ディスカッションガイド2」インスティテュートの変更に関するガイド
ディスカッションガイド2:霊的な教化に焦点を当てる(40分)
インスティテュートプログラムは,現在,授業の単位や卒業証書の取得を重視する姿勢から,インスティテュートで得られる変化をもたらす霊的な経験と支援を重視する方向に転換することが認められています。今後も希望する生徒は単位を取得できますが,生徒の必要と期待にこたえ,霊的なものを高める経験を提供することに焦点を当てます。この指示は,義務ではなく柔軟性を認めるということです。地区,地域,プログラムでは,地元の生徒の必要に応じて,単位取得と卒業の重要度を決めることができます。
指示:以下の実施事例を読んで話し合い,インスティテュートに参加する主要な動機である霊的な教化を重視するために,インスティテュートプログラムにどのような変更を加えることができるか考えてください。
調査
S&Iの内部調査によると,外部からの動機として,卒業証書の取得を目指すことに価値を見いださない生徒が多くいます。4大陸の学生を対象としたある大規模な調査では,ヤングアダルトの10人に6人が,インスティテュートの学習条件には魅力を感じないと答えています1。
こうした生徒に,インスティテュートに出席する動機として単位と卒業を強調しても,参加しなかったり,登録せずに参加するだけでした。
単位と卒業の価値に関するヤングアダルトの意見は,地域によって異なっていました。世界の一部の地域,特に北アメリカとヨーロッパでは,卒業は重要でないか,インスティテュートへの正式な参加を妨げるものだと見なされていました。世界のその他の地域,特にラテンアメリカやアフリカでは,卒業が肯定的に捉えられていました2。 全体として,世界のほとんどの生徒は,証を育み,神を信じる信仰を育み,仲間とつながりを持つということが,インスティテュートに出席する主な動機であると述べています。
実施事例
この変化は,インスティテュートで行う多くの事柄や話す内容に,わずかながらも大きな影響を与えます。以下に,単位や卒業よりも,信仰と証の成長を強調する例を幾つか挙げます。これらの例を検討し,自分のプログラムにどのように応用できるかグループで話し合います。単位と卒業をどの程度強調するか,地元の状況に合わせて調整することを忘れないでください。
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現在の生徒,生徒になる見込みのある人,仲間の教職員,その他の人々に,インスティテュートについて話す方法を変えてください。単位やインスティテュート卒業証書の取得条件を満たすよりも,救い主をより身近に感じ,教化され(教義と聖約50:17-22参照),重要な大義の一部となることの結果を強調してください。
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継続して出席し,クラスでの体験に参加すること,インスティテュートのクラス以外での準備やその他の事柄の利点は,引き続き強調してください。
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人を変える霊的な経験が得られることや,信仰,証,神とのつながりが強くなることについてまめに話してください。
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地域社会について話し,彼らが偉大な大義の一翼を担っていることを話してください。
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神の言葉を手に入れている者の平安と確信,望みについて証してください。
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出席できる期間や続けて出席できる期間にかかわらず,すべての人が歓迎され,参加を促されていることを強調してください。
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インスティテュートで,神と地域社会との帰属意識とつながりを築く経験を生み出すようにしてください。
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クラスでの経験やメッセージを調整して,出席するすべての人が学業上の要件を満たすことよりも,より心を高める経験に焦点を当てるようにしてください。
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出席する主な理由として,卒業のみに焦点を当てたポスターや内部向けメッセージは作成しないでください。
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義にかなった者となるため,あるいは教会や預言者に受け入れられるために,インスティテュートの卒業が必須であると示唆するメッセージを強調しないでください。
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単位や卒業の要件を満たす努力を生徒に過度に強要しないでください。そうではなく,生徒が選んだ場合,単位を取得するよう勧めます。
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すべてのクラスのすべての生徒が単位を取得するために必要なすべての条件を満たすことを求めないでください。
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卒業をあまり重視しなくなることで,インスティテュートでのその他の経験を柔軟に適応させることができます。
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インスティテュート評議会または地元のYSA委員会と協力して,生徒のニーズに最も適した授業を検討してください。
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生徒の必要に最も適したクラス時間の長さ,コースの期間,学期のペースを考えるようにしてください。
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必要に応じて,コーナーストーンコースと聖文を基としたコースを引き続き提供してください。
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既存の教科課程を放棄しないでください。
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単位と卒業を二次的に考慮しながら,登録と出席状況の記録と報告を続ける必要があります。
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WISEを引き続き使用してください。生徒が単位取得を求めていなくても,WISEのクラスリストに生徒の名前を追加します。
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WISEで毎日出席に印を付けるようにしてください。出席状況のデータは,S&Iがプログラムの影響を評価するために役立ちます。生徒が単位を取得したいと望む場合,読書課題の進捗状況と学習の質を高める経験の修了に印を付けて,修了したコースが生徒のCES成績証明書に表示されるようにします。
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各クラスセッションの人数をWISEに記録し,参加したすべての人を正確に把握してください。
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インスティテュートに参加している生徒の数と名前は,その生徒が単位取得を目指していない場合でも,引き続き神権指導者に報告してください。
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多くの人の参加を促すことで,より広くインスティテュートの手を差し伸べるようにしてください。
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教化する経験を作り出すより,生徒の参加状況を優先しないでください。
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参加状況を記録し,報告するソフトウェアプログラムを廃止しないでください。参加した生徒の数と名前を知る必要があります。
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授業を欠席したり,読書課題や課題を提出しなかった場合に,単位を落とす恐れがあると示唆するメッセージを生徒に送信しないでください。ただし,生徒がメッセージを希望した場合は除きます。
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インスティテュートを卒業したい人や,宗教単位を大学に移行したい人は,引き続きプログラムまたは個人レベルで単位を取得することができるようにしてください。
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移行可能な単位を取得することを望んで,クラスに参加しているのがどの生徒か把握してください。
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クラスのどの生徒がパスウェイの生徒か把握してください。パスウェイの生徒は通常,移行可能な単位を取得するためにインスティテュートで受講します。
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単位取得を希望する生徒と協力して,単位取得の要件を満たすのを助けるようにしてください。
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移行可能な単位につながるように作られているオンラインインスティテュートのオプションをよく理解してください。
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移行可能な単位取得を選択した生徒には,出席,読書,課題のリマインダーを送るようにしてください。
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単位や卒業に関するインスティテュートのメッセージは,地元の状況に合わせて調整してください。
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個々のインスティテュートの単位と卒業に関するメッセージについては,インスティテュート評議会または地元のYSA委員会に指針を求めるようにしてください。
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読書課題やその他の課題を終えることで,授業の準備をするよう生徒を励ますのをやめないでください。授業の準備は,単位取得のためでなくても,効果的な学習経験として価値があります。
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よくある質問
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それでも,全員をWISEに記録する必要がありますか。はい。たとえ単位を求めていなくても,名前を記録し,数に含まれたいと望む人は全員,WISEのクラスリストに追加する必要があります。匿名で参加することを選択した生徒も歓迎されます。匿名かどうかにかかわらず,参加者は全員WISEの参加者総数欄に記録する必要があります。
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S&Iはどのような指標を使用しますか。参加者総数(人数),登録者,登録した生徒の毎週の出席状況は,インスティテュートを通してS&Iが手を差し伸べる生徒の人数を把握する主な指標となります。人数は,クラスやワークショップに出席した人の人数です。登録者は,クラスやワークショップの名簿に進んで名前で登録したすべての参加者の人数です。参加者は登録するために単位取得を目指す必要はありません。登録した生徒の毎週の出席状況は,登録した生徒の出席人数です。このような数的指標に加えて,S&Iはアンケートの質問を作成し,クラスやワークショップがどのような影響を及ぼしたか質的影響を調べます。S&Iのアンケートの質問に関する詳細は,後ほど公開予定です。
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どうすれば,自分が成功しているかわかりますか。成功していることを示す指標の一つは,登録者数の増加です。インスティテュートの革新の取り組みにより,インスティテュートへの参加者は大きく増加しています。2021–22年度の登録者は前年より3万5,000人増えました。対前年比12パーセントの増加です。2021–22年度の合計登録者数は過去5年間で最大になりました。この増加は,プログラムが活気に満ち,成功していることを示す一つの指標です。さらに,生徒の調査を通して得られる今後の評価は,わたしたちが神への信仰,つながり,出席する一人一人の帰属感に及ぼす影響の深さに関する洞察を与えてくれます。これら二つの指標(登録と影響)を組み合わせると,組織として,プログラムとして,また個人として,全体的な影響の広さと深さについて,より詳しく知ることができます。
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単位取得と卒業を求める人に対する要件に変更はありますか。いいえ。単位取得と卒業を求める人に対する要件はこれまでと同様です。クラスの単位を取得するには,生徒は出席,読書,学習の質を高める経験の要件を満たさなければなりません。卒業するには,生徒は4つのコーナーストーンコース,および追加の6時間の単位時間を修了しなければなりません。
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プログラムとして一般に提供していない場合,望む人にどのように単位を与えることができるでしょうか。インスティテュートの卒業に向けて単位取得を目指す生徒や,別のCES機関への移行を希望する生徒はだれでも,単位を取得できるインスティテュートで出席条件を満たし,読書課題,学習の質を高める経験を完了し,単位を取得することができます。このことはすべての生徒に知らせる必要があります。希望する生徒に単位を与えるための選択肢が幾つかあります。第1に,インスティテュートプログラムの規模が十分に大きい地域では,単位を求める生徒に,単位取得の要件を満たすために設けられた特定のクラスを勧めます。第2に,単位を求める生徒に,地元のオンラインインスティテュートプログラムを勧めます。地域のオンラインインスティテュートプログラムで提供する授業で,CESの移行可能な単位を取得できます。最後に,クラスで単位取得を目指す生徒に教師が直接働きかけて,単位取得の要件を満たすために助けることができます。教師は,単位取得に向けた生徒の進捗状況をがWISEに記録します。
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生徒が単位を取得するために活用できる,自分の地域のオンラインインスティテュートコースに関する情報はどこで見つけることができますか。オンラインコースはicl.ChurchofJesusChrist.orgに記載されています。さらに,あなたの地域に割り当てられたオンラインディレクターが情報を提供することができます。
話し合いのための質問
以下の質問は,これらの変更を実施する方法について話し合う際に役立つでしょう。
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生徒と生徒になる見込みのある人は,単位取得と卒業についてどのように希望していますか。どのような方法で,彼らの必要と期待に耳を傾け,理解を深めることができるでしょうか。
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霊的な教化と学業成績に対する本来の動機に焦点を当てることは,インスティテュートでの生徒の経験をどのように変えるでしょうか。職員としての経験をどのように変えるでしょうか。
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生徒が単位を取得し,卒業に向けて努力するのを助けることを強調することは,生徒との交流にどのように影響するでしょうか。
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メッセージを新しく変えて,生徒の必要と期待に沿ったものとするために,職員として何ができるでしょうか。
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地元での調整の原則は,この方策の変更にどのように適用されますか。地元の生徒の必要を十分に満たすために,この変更をどのように調整する必要があるでしょうか。
行動計画
以下の空欄に,学業成績よりも本来の意欲を重視したメッセージにするために,あなたや教職員が行う事柄を幾つか書いてください。