ガラテヤ5章
御霊によって歩く
誘惑に従いたいという願望と,聖霊の促しに従って正しく生きたいという願望の間で迷ったことはありますか。使徒パウロは,わたしたちの死すべき不完全な体の欲望と,わたしたちが善を行うように説得する神の御霊との間で起こり得る葛藤について説明しました。この課では,あなたがより完全に「御霊によって歩〔く〕」ことができる方法を( ガラテヤ5:16 )見つける機会を設けることで,あなたがイエス・キリストのようになる助けとなります。
学習活動案
綱引き
-
あなたの生活は,どのような点で綱引きと似ているでしょうか。
使徒パウロは,ガラテヤ人への手紙の中で,わたしたちを異なる方向に引き寄せることができる二つの競合する力について書いています。 ガラテヤ5:16-17 を読み,これらの力に関するパウロの勧告を調べてください。
-
これらの聖句から,どのような競合する力を見つけることができましたか。
「肉の欲」とは( 16節 ),わたしたちが経験する誘惑です。
-
若者が経験する肉体的な誘惑(肉の欲)には,どのようなものがあるでしょうか。
あなたの答えを ガラテヤ5:19-21 のパウロの一覧と比較してください。
-
よく分からない言葉がありましたか。それはどんな言葉ですか。
少し時間を取って,肉の欲に対する御霊の綱引きが,あなたの生活の中でどのように起きているかを静かに考えてください。あなたは,肉の欲とどのような形で闘うことができるでしょうか。御霊の導きに従うとき,あなたはどのように祝福されているでしょうか。研究し続ける中で,あなたが直面する誘惑に打ち勝つための工夫を知る助けとなる,霊的な促しに注意を払うようにしましょう。
肉の働きを避ける
ガラテヤ5:21 を読み,なぜ肉の欲を避けることが重要なのかを調べてください。
-
このような行動を避けるべき理由について,どのようなことを学びましたか。
-
肉の欲が間違っていることを知っていても,それを避けることが難しくなるのはなぜでしょうか。
十二使徒定員会のデビッド・A・ベドナー長老は,次のように教えています:
「神の息子,娘としてわたしたちは神から神聖な能力を受け継いでいますが,現在は堕落した世界に住んでいます。肉体が創造された源である元素はまさに,生来堕落しており,罪や堕落,死の影響を常に受けています。したがって,アダムの堕落および,それが霊と現世の生活に与えた結果により,わたしたちは肉体を通してきわめて直接的な影響を受けています。……
御父が立てられた幸福の計画と,人の霊的な成長にとって,肉体は非常に重要なものであるので,ルシフェルはわたしたちが肉体を誤って使用するように誘惑して,わたしたちの進歩を妨げようとたくらんでいます。皮肉なことに,肉体を持たないゆえに惨めな状態にあるサタンは,肉体を持つわたしたちがその肉体を誤用し,サタン自身のように惨めになるよう誘惑しています。サタンは自分が持っていない手段を,霊的な破滅へと誘う試みのおもな標的にしているのです。」
(デビッド・A・べドナー「わたしたちは純潔を信じる」『リアホナ』2013年5月号,42-43)
-
この話の中で,どの言葉が印象に残りましたか。それはなぜですか。
御霊によって歩くことを選択する
ガラテヤ5:16 を読み返し,肉の誘惑に打ち勝つ方法についてのパウロの教えを調べてください。
ガラテヤ5:16 から学ぶことができる一つの原則は,御霊によって歩くことで,肉の誘惑に打ち勝つことがさらによくできるということです。
-
「御霊によって歩〔く〕」とはどのような意味だと思いますか。
-
御霊によって歩くことは,肉の誘惑に打ち勝つうえでどのような助けになると思いますか。
モーサヤ3:19 と 教義と聖約11:12 を読み,御霊によって歩くことの重要性をよりよく理解するのに役立つ教えを調べてください。
-
これらの聖句を研究する中で,どのような考えや印象を受けましたか。
-
あなたが直面する誘惑に打ち勝つうえで,イエス・キリストがどのように助けてくださるのかについて,どのようなことを学びましたか。
-
御霊により一緒にいていただくため,具体的にどのようなことができるでしょうか。
-
御霊に従うことが,誘惑に打ち勝つ助けとなった経験には,どのようなものがありますか(あまりに個人的な経験は話さないようにしましょう)。
御霊の実
パウロは,わたしたちが聖霊に耳を傾け,従うとき,わたしたちの生活の中で起こり得る多くの祝福を明らかにしました。彼はこれらの祝福を「御霊の実」と呼びました( ガラテヤ5:22 )。
ガラテヤ5:22-23 を読み,パウロが明らかにした御霊の実について調べてください。
学んだことを応用する
常に天の御父の御心( 3ニーファイ27: 13 参照)を行われるイエス・キリストは,罪への誘惑を克服するうえで,天の御父の御心を行うように生きる完全な模範です。イエスは,あらゆる種類の肉の誘惑に苦しみましたが( ヘブル4:15 ; アルマ7:11 参照),「それらを少しも心に留められなかった」のです( 教義と聖約20:22 )。
少し時間を取って,イエス・キリストの模範に従い,今日学んだ真理を応用するよう努めるにはどうすればよいか,考えてみてください。すでに受けた促しについて考え,より完全に御霊によって歩き,誘惑に打ち勝つために何をするかについて計画を立てましょう。計画を学習帳に書き留めてください。
注釈と背景情報
聖霊に従うと,どのように誘惑に抵抗し,打ち勝つことができるのでしょうか。
十二使徒定員会のボイド・K・パッカー会長(1924-2015年)は,次のように教えています:
「過ちをまったく犯さずに人生を歩むことは期待されていませんが,皆さんは大きな過ちを犯す前に,必ず聖なる御霊のささやきによって警告を受けるでしょう。この約束はすべての教会員に当てはまるものです。……
すべきでないことをし始めているなら,または,自分を悪い方に引き込もうとする人たちと交わっているなら,主体性を発揮し,選択の自由を行使するべき時は今です。御霊の声に耳を傾けなさい。そうすれば,惑わされることはないでしょう。
繰り返しますが,今日の若人は道徳の標準が下がっている敵の領域で成長しています。しかし,わたしは主の僕として約束します。皆さんが進んで聖なる御霊の導きに心を留めるならば,敵の攻撃から守られ,保護されるでしょう。」
(ボイド・K・パッカー「若人への助言」『リアホナ』2011年11月号,18)