2022
パパの日記
2022年1月号


パパの日記

このお話は,タヒチでの出来事です。

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ベンチに座って読む少年

アランは家の外のベンチにすわりました。太陽がしずみかけています。ピンク色とオレンジ色の空を背にして,ヤシの木が立っています。

アランは読んでいる本のページをめくりました。その本には絵が一つもありません。けれども,アランは気にしませんでした。この本を読むのが大好きなのです!

アランは,パパの書いたきれいな文字に目を通しました。ここの部分は覚えています!いつも笑わせられる話でした。

ちょうどそのとき,パパが外に出てきました。「何がそんなにおかしいんだい?」

「パパの本の一つを読んでいるんだよ。」アランはにやっと笑いました。「ココナッツについて書いてあるところが好きなんだ。」

「ええっ,パパの日記のことかい。」パパはアランの横にすわりました。「それにはパパの人生の話が書いてあるんだよ。でも,パパのことだけじゃなくて,アランのことも書いてあるよ。それからママやお兄ちゃん,弟,お姉ちゃんのことも。」

「ニーファイみたいだ!」アランは言いました。「ニーファイは自分の人生についての話を書いたけど,家族のことも書いたんだ。」

「そのとおり!」パパは言いました。

「ぼくがいちばん好きなのは,パパのことが書いてあるところだよ」とアランは言いました。「パパがここタヒチで宣教師だった時の話とかね。」

「パパがいちばん好きなのは,アランのことが書いてあるところだな」とパパは言いました。「アランの名前は,ベドナー長老のミドルネームからとったんだ。それは知っていた?」

「聞いたことなかった!そのところを読むのが待ち切れないよ!」

パパはにっこりしました。「パパの日記にはたくさんの話がのっているよ。パパは8才のころから日記を書いてきたんだ。」

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お父さんと一緒に日記を読む少年

「8才から?」アランは聞きました。「すごく,すごく長い時間だね。」

パパは笑いました。「パパはそんなに年を取っていないよ。」

アランは少しの間,考えました。「ぼくはもうすぐ8才になるから」とアランは言いました。「誕生日に日記をもらえる?」

「もちろん!」パパは言いました。

「そうしたらぼくも,いつの日かぼくの子供が読めるように,自分の話を書けるよ。」

「それはすばらしい家族の伝統になりそうだ!」とパパは言いました。

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Page from the January 2022 Friend Magazine.

イラスト/アレッシア・ギラソレ

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