備えよう
あなたが伝道に召される前に
筆者はカナダ・モントリオール伝道部で専任宣教師として奉仕しました。
伝道に出るというのはどんな感じでしょうか。
伝道に出ることについて考えたことはありますか。もし考えたことがあれば,伝道はどういうものか想像してみたことがあるでしょう。何人かの専任宣教師に質問をします(本物の宣教師に聞くわけではありませんが,回答は代表的なものです)。
あなた:「こんにちは,長老たち。長老たちは通常,1日をどのように過ごしますか。」
専任宣教師:「朝早く6時半に起きます。それから数時間は福音や伝道地の言語を学びます。1週間の目標を確認し,1日の計画をします。相手が約束の時間に来なかったときのための代替計画も考えます。そしてアパートを出て一日中働きます。教える人を見つけ,会員との伝道を調整し,レッスンを教えに行きます。」
あなた:「これまでホームシックになったことはありますか。」
専任宣教師:「はい。特に伝道の初めにはそうなりました。でも,週に一度,家族に電子メールを送ったり,彼らからのメールを読んだりすることができます。ホームシックを克服する一番の方法は,伝道に集中することだということが分かりました。」
あなた:「知らない人と話すことについてどう感じますか。」
専任宣教師:「任地に着いた当初はとても緊張しましたが,毎日知らない人に話しかけるので慣れてきます。出会う人全員がメッセージを聞いてくれるわけではないことは知っていますが,興味を持つ人もいます。ですから,いつでも進んで話しかけなければなりません。実は,人と出会って知り合うことが楽しくなっていきます。」
あなた:「福音を教えるのは難しいですか。」
専任宣教師:「はい。上手に教えるためには練習が必要ですが,宣教師訓練センターで良い訓練を受けました。教えを聞く人々の必要を満たし,彼らの質問に答える方法でレッスンを教えようとしています。上手に福音を教えるために毎日勉強します。何よりも,御霊の導きを感じます。宣教師として任命を受けていることは助けになります。」
あなた:「伝道は大変ですか。」
専任宣教師:「はい。週に70時間くらい働きますが,とても充実した時間です。もちろん,期待どおりに人々が成長しないとがっかりすることもありますが,総じて言えることは,人々が霊的に進歩するのを助ける主の御手に使われる道具となることは祝福だということです。人々が証を得て改心するのを助けられるのは御霊だけであることを知っているので,わたしたちは聖霊の力によって教えるように努めています。」
あなた:「自分に証があるかどうか確信がもてない場合はどうすればよいでしょうか。」
専任宣教師:「それでも大丈夫です。祈りと聖典学習を続けてください。教会やセミナリーに行って,可能なら神殿に行ってください。Rely on the Lord and His teachings.御霊を感じる機会が多ければ多いほど,証は強くなります。家庭の夕べで自分の信じていることを伝える練習をしましょう。モルモン書を読んでください。福音を教える助けとなります。」
あなた:「伝道に出るためにどんな準備をしましたか。」
専任宣教師:「そうですね。数年かかりましたが,聖文,特にモルモン書を研究し,教会やセミナリーに出席しました。仕事をしてお金をためました。それでも,『わたしの福音を宣べ伝えなさい』を読み,伝道準備クラスにもっと頻繁に出席すればよかったと思います。また,料理ももっと習っておけばよかったと思います。」
あなた:「わたしはいつか宣教師になれるでしょうか。」
専任宣教師:「もちろんです!全世界には7万人くらいの宣教師がいて,だれもが最初に同じ望みを持ちました。『あなたがたは神に仕えたいと望むならば,その業に召されている。』(教義と聖約4:3)しかし,準備も必要です。霊的面だけでなく,経済的に,身体的に,そして社会的に準備が必要です。」
あなた:「そのほかに準備の助けになることは何ですか。」
専任宣教師:「福音に従って生活し,最善を尽くして戒めを守ることを目標としてください。そうすれば,証が強まり,御霊を受けるにふさわしくなります。宣教師になったとき,福音が真実であるという個人的な経験に基づいて証したいと思うでしょう。ですから,福音の原則についてさらに深く学ぶ時間を取り,それらの原則を生活の中で実践しましょう。」
専任宣教師:「また,次のページの質問を読むよう,お勧めします。ビショップまたは支部会長はあなたの宣教師志願書に記入する際,その質問をあなたに尋ねます。両親や教会の指導者とともに,これらの質問について話し合ってください。たくさんの質問がありますが,圧倒されないでください。明日から宣教師訓練センターに入るわけではありません。時間を取ってよく準備すれば,伝道地での初日はふさわしく,喜びにあふれ,奉仕する準備ができている状態で迎えられるでしょう。」