谷でささげたいのり
去年,ぼくはお父さんと弟と一緒にハイキングに行きました。谷のおくまで歩いて行ったところで,横道に行ってみました。大きなほらあなや,すばらしいながめの場所を見つけました。岩がぐらぐらしている場所や急な坂を,どんどん高く登って行きました。
しばらくして,完全にまよってしまいました。谷底に行くには,どちらに進めばよいか分かりませんでした。深い木のしげみに囲まれて,山のてっぺんも,谷底も見えなくなってしまいました。ほんとうにもどかしくなってきました。ぼくも,お父さんも,どっちに行ったらいいか分かりませんでした。
辺りは暗く,寒くなってきました。谷からぬけ出すなど,とてもできそうにありませんでした。でも,天のお父様はどっちの方向に行けばよいかをごぞんじだとぼくは知っていました。
「もしここからぬけ出したいなら,いのらないといけない!」とぼくは言いました。そしてぼくたち3にんはひざまずいていのり,谷から出られるようにみちびいてくださいと天のお父様にお願いしました。
歩き始めると,高くまっすぐにのびた木が見えたら左に曲がるべきだと感じました。左に曲がると,ぼくらの車が見えました。谷からぬけ出せるように天のお父様が助けてくださったことを知っています。天のお父様はぼくらのいのりにこたえてくださり,ちょうど太陽がしずもうとしているとき,無事に帰ることができました。
いのりの力と,天のお父様がいのりを聞いてくださることに,ほんとうに感謝しています。