救い主からの4つの賜物

ラッセル・M・ネルソン大管長

2018年大管長会クリスマス・ディボーショナルから。

愛する兄弟姉妹の皆さん，この時季は何とすばらしい季節でしょうか。わたしたちが受ける祝福について一緒に考えたいと思います。それは主イエス・キリストの生涯，使命，教義，そして贖いに焦点を当てることで受ける祝福です。

この季節に，自分自身の望みについて考えるよう皆さんにお勧めします。さらにイエス・キリストに似た者になりたいと，ほんとうに思いますか。天の御父とともに，また家族とともに永遠に生活し，御父のように生きたいとほんとうに思いますか。もしそうなら，死すべき試しの世で皆さんを助けるために主が備えてくださった多くの賜物を受けたいと思うことでしょう。喜んで受け取るすべての人にイエス・キリストが与えてくださる，4つの賜物に焦点を当ててみましょう（教義と聖約88：33参照）。

第1に，主はわたしたちに，無限の愛する能力を与えてくださいました。それには，好感の持てない人や，あなたを愛していないばかりか，あなたを迫害したり，悪意をもって利用したりする人をも愛する能力が含まれます（マタイ5：44－45参照）。

救い主の助けがあれば，主が愛されたように愛することができるようになります。それには，救い主が実際に互いを世話する方法について教えられたように，心の変化，特に心を和らげることが必要かもしれません。愛する兄弟姉妹の皆さん，愛という，主の賜物を受け入れるときに，主の方法で真のミニスタリングを行えるのです。

救い主が与えてくださる2番目の賜物は，赦す力です。主の無限の贖罪を通して，皆さんを傷つけた人や，皆さんに対して行った残虐な行為の責任を決して取ろうとしない人を赦すことができます。救い主は，何らかの方法で皆さんに不当な扱いをしてきた人をすべて赦す力を与えてくださいます。

救い主からの第3の賜物は，悔い改めです。主はわたしたちに，心や知識，霊，息さえも変えるよう勧めておられます。例えば，悔い改めるとき，わたしたちは日々の呼吸を与えてくださる神への感謝をもって息をします（モーサヤ2：21参照）。そして，その息を使って神と神の子供たちのために奉仕をしたいと望みます。悔い改めは光り輝く賜物です。恐れのいらないプロセスです。喜びをもって受け取り，救い主にもっと似た者になろうとするとき，毎日活用するべき賜物です。

救い主からの4番目の賜物は，賜物というより約束，すなわち永遠の命の約束です。すべての人が復活し，不死不滅を経験します。しかし，永遠の命は，時間という設定をはるかに超えたものです。永遠の命とは，天の御父とその愛する御子が生きておられるように生きることです。御父がわたしたちに永遠の命を受ける機会を授けるとき，実はこのように言っておられるのです。「あなたがわたしの息子に従うことを選ぶなら，そして息子にさらに似た者になることを心から望むなら，やがてわたしたちのように生きて，わたしたちのように世界と王国を管理するであろう。」

これら4つの比類ない賜物は，受け入れるならばますます喜びをもたらすものです。それが可能になったのは，エホバがみどりごイエスとして地上に来られたからです。不死不滅の御父と死すべき母のもとに，ベツレヘムの最も粗末な環境の中でお生まれになりました。イエス・キリストこそ神の卓越した賜物，すなわち神のすべての子供たちへの御父の賜物であられます（ヨハネ3：16参照）。

考えや感情を世の救い主に向けたうえで，イエス・キリストが進んで提供されたこれらの賜物を受けるために，何をする必要があるでしょうか。主が愛されるように愛し，主が赦されるように赦し，主にさらに似た者となれるよう悔い改め，最終的に主と天の御父とともに住むための鍵は，何でしょうか。

その鍵は，神聖な聖約を交わして守ることです。わたしたちは，主の聖約の道を歩んで成長し，その道にとどまることを選びます。それは複雑な道ではありません。この世で真の喜び，来るべき世で永遠の命を得る唯一の道です。

愛する兄弟姉妹の皆さん，わたしの心からの望みは，天の御父のすべての子供たちがイエス・キリストの福音を聞く機会にあずかり，その教えに従うことです。わたしは，救い主が一人一人に抱いておられる愛をわたしたちが信じ，受け入れるように強く願っています。主はその無限かつ完全な愛のゆえに，皆さんやわたしの罪を贖われました。この賜物，すなわち主の贖罪こそが，主のそのほかの賜物すべてがわたしたちにもたらされることを可能にするのです。