セミナリー
1ニーファイ10章;11:1-6:このようなことを見聞きし,また知りたいと思った


「1ニーファイ10章;11:1-6:このようなことを見聞きし,また知りたいと思った」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「1ニーファイ10章;11:1-6:このようなことを見聞きし,また知りたいと思った」『モルモン書 教師用手引き』

1ニーファイ10章11:1-6

このようなことを見聞きし,また知りたいと思った

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祈るニーファイ

あなたはどのようなときに,聞いたことが真実かどうかを確かめたいと思ったことがありますか。そのためにどのような努力をし,だれに助けを求めましたか。父リーハイの命の木についての教えと,イエス・キリストの来臨についての預言を聞いたニーファイは,父の言葉の真意を自分自身で知りたいと願いました。この課は,主からの知識を熱心に求めるあなたの努力を助けるためのものです。

発見を促す質問をする。適切な自由回答形式の質問を尋ねてから,生徒に答えを聖文から調べてもらうと,生徒が自分で教義と原則を発見する有意義で効果的な機会となります。答えは聖文の中で見つかること,生徒自身がその答えを見つけられることを,こうした形式の質問で気づいてもらうことができます。

生徒の準備:生徒に,神から真理を熱心に求めるために何をしているか,聖霊はどのように真理を明かされるかを,親やユースの指導者に尋ねてもらいます。そしてアイデアをクラスで分かち合う準備をしてくるよう励まします。

学習活動案

預言者が語るとき

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BYUパスウェイ・ワールドワイド開校式

下記のシナリオを使用する代わりに,現代の預言者や使徒たちが教義を宣言する話や,信仰をもって行動するよう招いている話を幾つか分かち合って,レッスンを始めてもよいでしょう。それらの話を表示するか音読してから,生徒に以下の3つの言葉のどれが自分の気持ちを反映しているかを心の中で決めてもらいます:(1)わたしはそれを信じ,それに基づいて行動する準備ができている,(2)わたしはそれを信じているが,それに基づいて行動するつもりはない,(3)わたしはそれを信じているかどうか分からない。生徒には,これには正解・不正解はないこと,自分の評価を発表する必要はないことを必ず理解してもらいます。

青少年のためのワールドワイド・ディボーショナルで,預言者が信仰によって行動するようにと青少年に幾つか呼びかけをしたと想像してください。

  • 青少年たちが見せる反応には,どのようなものがあるでしょうか。

  • それらの異なる反応があるのはなぜだと思いますか。

  • これらの反応は,現在や将来の彼らの人生にどのような影響を与えるでしょうか。

預言者の教えにどう反応したか,またそれはなぜなのかを考えます。その反応は,あなたにどのような影響を与えたでしょうか。この課を学習しながら,聖文にある預言者の教えに対する様々な反応から学び,それらが自分にどのように当てはまるかを深く考えるよう努めます。

知りたいという望み

預言者リーハイは,命の木の示現について家族に話した後(1ニーファイ8章参照),イエス・キリストが贖罪を成し遂げられると証しました(1ニーファイ10:1-16参照)。リーハイの息子たちは,彼の霊感された教えに異なる反応を見せました。

生徒の参加と話し合いを促進するために,クラスを少人数のグループに分けて,これらの聖句を一緒に研究してもらうとよいでしょう。生徒をグループ分けした場合は,共同作業の状態に注意し,うまくいくように助けてください。

1ニーファイ10:17-1915:1-3,8-9を読み,ニーファイ,レーマン,レムエルが父の言葉にそれぞれどう反応したかを比較します。印象に残った言葉や表現に印をつけてもよいでしょう。

クラスの参加者が話し合うために,下記の質問を表示するとよいでしょう:グループ間を行き来して,生徒の反応に耳を傾けるのもよいかもしれません。

  • 同じメッセージに対するニーファイとその兄たちの反応に,どのような違いがありましたか。

  • ニーファイは神についてどのようなことを信じていましたか。レーマンとレムエルは何を信じていましたか(1ニーファイ10:17-1815:9参照)。

  • それぞれ異なる信念や反応によって,彼らにどのような影響があると思いますか。

ニーファイが理解していた真理の一つは,わたしたちが熱心に神を求めれば,聖霊を通して真理を示してくださる,ということです。

太字の言葉をホワイトボードに書くとよいでしょう。

  • ニーファイがすでに経験したことで,神についての知識を得る助けになったことにはどのようなものがあるでしょうか。

生徒が答えに苦労する場合は,1ニーファイ2:16および1ニーファイ4:6-13を復習するか,これらの出来事を要約するよう勧めてもよいでしょう。

ニーファイの経験を考えることで,天の御父があなたに真理を明らかにされたときの過去の経験が思い浮かぶかもしれません。どのように主が祝福を与えてくださったかを,学習帳に書き留めてもよいでしょう。

これはこのレッスン中に,生徒が個人的経験を分かち合いたくなる機会の一つになるでしょう。

神から真理を求める

ニーファイは,わたしたちが天の御父から真理を求めるときに,聖霊とともにわたしたちを祝福してくださることを学びました。この真理をより詳しく見るために,まず学習帳に二つの欄を設けます。一つの欄には「神から真理を熱心に求める方法」,もう一つの欄には「神が聖霊を通して真理を明らかにする方法」とタイトルをつけます。それぞれの欄に,思いついたアイデアを幾つか記入します。1ニーファイ10:17-19から学んだ洞察を含めてもよいでしょう。

別の方法として,少人数のグループに分け,グループ内で1枚の紙を人から人へ回して記入していってもらうのもよいでしょう。紙を受け取った生徒は,どちらかの欄にアイデアを一つ加えていきます。この活動は,ホワイトボードを使ってクラス全員で行うこともできます。時間が許すなら,自分のアイデアを裏付ける参照聖句も含めるよう,励ますとよいでしょう。

1ニーファイ11:1-6を読み,ニーファイが真理を求めるために何を行い,御霊がどのように助けられたかを見つけます。印象に残った言葉や表現に印をつけます。学習帳の二つの欄に追加したいことが出てくるかもしれません。

有意義だと思ったことを,生徒に発表してもらうとよいでしょう。生徒が発表した後,「なぜ御霊は声高らかに叫んだのだと思いますか」(6節参照)とか,「なぜ深く考えることが啓示につながると思いますか」といった追加の質問をします。

現代の使徒が,若いころ,どのように主からの答えを求めたのかを知るには,ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「どのように主の声を聞くか:ロナルド・A・ラズバンド長老」(2:50)を見ます。ラスバンド長老がなぜ同じパターンで真理を求め,主から祝福されたかを考えます。新しいアイデアが出たら,学習帳の欄に追加しましょう。

わたしたちが熱心に神を求めるとき,神は聖霊を通してどのように真理を明らかにされるのかについて,あなたが記録してきたことに目を通します。自分自身の生活の中で,それらが真理であることをどのような形で目にしてきたかについて考えます。あなたが天の御父を熱心に求めたとき,御父とあなたの関係はどのように強まったでしょうか。

経験があまりに個人的なものでなければ,数人の生徒に発表してもらいます。あなた個人の経験も分かち合うとよいでしょう。このレッスンの原則が,今日のわたしたちの生活において,いかに真実で適切であるかを強調するように努めます。

個人の啓示の重要性

ニーファイは自分で答えを知りたいと望み,主に心を向けたため,父リーハイが見たものを自分の目で見て,これから地上で起こる多くの出来事を見せられました。(ニーファイの示現の詳細は1ニーファイ11-14章を参照します。)ニーファイの細くて狭い道についての示現は,ニーファイにとって人生を変えるものでした。ニーファイは後に,すべての人が同じ狭い道を歩むようにとの励ましの言葉を記録しています(2ニーファイ31:18-21参照)。

生徒に以下の質問の答えを,学習帳に書いてもらいます:

  • 霊感を受けた教えに対するあなたの反応がなぜ重要なのかについて,何を学びましたか。

  • 熱心に真理を探求することについて学んだことを,どのように適用していきますか。

  • 天の御父とイエス・キリストについて学んだことで,御二方に近づきたいと霊感を与えてくれるものは何ですか。

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