セミナリー
1ニーファイ6-7章:「神にかかわる事柄」の特定


「1ニーファイ6-7章:『神にかかわる事柄』の特定」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「1ニーファイ6-7章:『神にかかわる事柄』の特定」『モルモン書 教師用手引き』

1ニーファイ6-7章

「神にかかわる事柄」の特定

イシマエルと話すニーファイとその兄たち

将来の世代が学べるように保存される記録を書くとしたら,何を書きますか。ニーファイは,自分の書いたもので神が満足され,人々がイエス・キリストに従うよう説くものにしたいという願いを明らかにしています。この課は,モルモン書の目的が聖文研究と人生にどのように役立つかを理解する助けとなります。

著者の意図に焦点を当てる。そのタイトルページによれば,モルモン書は,イエスがキリストであられることをすべての人々に確信させるために,「預言と啓示の霊」により書き記されました。生徒が研究する際,各著者はなぜ具体的な教えや出来事を記録したのか,そのことは読者がイエス・キリストに近づくのにどのように役立つのかを深く考えてもらいます。

生徒の準備:モルモン書を個人的に毎日研究するよう,生徒を促します 。これまでのモルモン書の研究経験と,現在学んでいることについて深く考えてもらいます。

学習活動案

なぜモルモン書を研究するのでしょうか。

以下は,ニーファイが自分の行ったことを記録に入れた理由を,生徒が理解できるようにすることを目的としています。視覚的に行いたい場合は,モルモン書をほかの本と並べ,クラス全体または二人一組でこの状況をロールプレーしてもらいます。

だれかに以下の質問をされたら,あなたはどう答えるか想像してください:

  • 宗教の本や優れた人になるための本は山ほどあるのに,なぜモルモン書を読む必要があるのでしょうか。モルモン書の何が役に立つのですか。ほかの本とどう違い,どこが良いのですか。

生徒数人に,どう答えるかを発表してもらいます。答えてくれた生徒に感謝を示し,上手に回答できた点を褒めます。学びながら,さらに洞察を探すよう生徒を促します。

ニーファイは,モルモン書に自分の行いを記録して,自分の意図や目的を伝えました。これらの目的を知ることは,この本を読むべき理由と,この本がわたしたちに与える影響を理解するのに役立ちます。

1ニーファイ6:3-6を読み,ニーファイが記録を残そうとした目的を表す語句や文章に印をつけるとよいでしょう。「アブラハム,……イサク,……ヤコブの神」(第4節)がイエス・キリストの称号であると知っておくとよいでしょう。

  • ニーファイが自分の行いを記録した理由をどう説明しますか。

ニーファイによれば,彼が書き記したことはわたしたちがイエス・キリストのもとに来るように説き勧めるもので,神にとって喜ばしいことだけが含まれていました。

少し時間を取り,モルモン書を読んだ経験について考えてください。

生徒にとって最良なのは,以下の質問に口頭で答えることなのか,個々に考えることなのか,それとも学習帳に記入することなのかを判断します。

  • モルモン書は,神にとって喜ばしいことを知る助けになりますか。もしそうなら,どのようにですか。

  • モルモン書を学ぶことが,イエス・キリストに近づき,救われるうえで助けとなっていると感じますか。それはなぜですか。

  • 神にかかわる事柄を知り,イエス・キリストに近づくことは,どのように人生の祝福になるでしょうか。

イエス・キリストのもとに来て,神にとって喜ばしいことを知る

ここで有効な聖文研究スキルは,モルモン書を読む際にニーファイの目的を探すことです。 1ニーファイ7章を研究する際に,これを練習する機会があります。

以下の指示,参照聖句,要約を表示し,研究する項を生徒に選んでもらいます。個別で研究するのがよいか,二人一組または少人数のグループで行うのがよいか,生徒にとって最適なものを判断してください。質問がある生徒や,読んでいる内容を理解したり内容を個人的なものとして捉えるのに助けがいる生徒のために,クラス内を回るようにしましょう。

1ニーファイ7章でニーファイが語った出来事は,大きく3つに分けられます。以下の各部分の要約を読んでください:一つ選んで詳細に研究し,神にとって喜ばしく,わたしたちがキリストのもとに来る助けとなるものを見つけてください。

パート1。 1ニーファイ7:1-5。ニーファイと兄たちは再びエルサレムに戻り,イシマエルの家族に約束の地への旅に加わるように説得した。それにより,ニーファイと兄たちは結婚して家族を持つことができた。

12:31

パート2。 1ニーファイ7:6-18。レーマンとレムエルはニーファイを縛り,荒れ野に置き去りにして死なせるつもりだった。しかしニーファイは大いなる信仰を行使し,主は奇跡的に彼を解放された。

12:31

パート3。 1ニーファイ7:17-22。ニーファイは兄たちが彼を殺そうとしたことを心から赦し,一行はリーハイとサライアのもとに戻った。

12:31

生徒が研究し終えたら,学んだことを話し合ってもらい,以下の質問への答えをホワイトボードに書いてもらいます。

  • 研究から学んだことで,神に喜んでいただき,キリストのもとへ来る助けとなると思うことは何ですか。

生徒は次のような原則を分かち合うかもしれません:結婚と家族は神の計画の中心をなすものである。わたしたちが主への信仰を行使すれば,主はその意志であらゆることをわたしたちのために行うことができる人を赦すことで平安がもたらされる。

  • あなたが学んだことは,あなた自身の人生にどのように役立つでしょうか。

必要に応じて,以下のようなフォローアップの質問をするとよいでしょう:学んだことを自分の人生に応用するとは,どのようなことだと思いますか。まずどのようなことから始めますか。

今日の研究では,あなたがイエス・キリストのもとへ来る助けとなり,神に喜んでいただける事柄を具体的に探しました。この研究体験をじっくり振り返ってください。

  • この方法で一貫して研究に取り組めば,あなたの聖文研究はどう改善されるでしょうか。

あなたの個人的な証で締めくくるか,この研究から学んだことや感じたことを生徒に分かち合ってもらうとよいでしょう。