セミナリー
ヒラマン11-12章:高慢のサイクル


「ヒラマン11-12章:高慢のサイクル」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「ヒラマン11-12章」『モルモン書 教師用手引き』

ヒラマン11-12章

高慢のサイクル

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謙虚に神を見ている若い男性

モルモン書を通して出てくるパターンの一つとして,物事がうまくいっているときに人々は神を忘れて高慢になる傾向があります。その一方で,物事が困難になると,人々は謙虚になり,神に心を向ける傾向があります。社会や自分の生活の中でこのパターンに気づいたことがありますか。この課では,神に対する謙遜さを高めたいという気持ちを強めることができます。

生徒が聖文のパターンから学べるよう助ける。聖典には,態度や行動,教義上のテーマ,聖文の言葉など,至る所にパターンがあります。これらのパターンを強調すれば,生徒が重要な教義と原則を認識するのに役立ちます。これらのパターンを活用して,学んだことを実践するよう生徒を励ましましょう。

生徒の準備:生徒には,エズラ・タフト・ベンソン大管長が1989年4月に行った「高ぶりを心せよ」と題された総大会説教を読んでもらうとよいでしょう。この話は「福音ライブラリー」または『聖徒の道』1989年7月号,4-7にあります。

学習活動案

パターン

次の数字を見てください。30秒以内に,「1」から順番に,できるだけ数字を多く見つけてください。

次の活動は,パターンを見いだすことの大切さを示すことを目的としています。絵を見せるか,下記で説明されているパターンに従って数字をホワイトボードに書きます。

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1から50までの数字
  • 30秒で幾つの数字を見つけることができましたか。数字の配置のパターンに気がつきましたか。

生徒がパターンに気づいた場合は,分かち合ってもらいます。生徒が次の段落に記述されているパターンに気づかなかった場合は,説明してください。例として最初の幾つかの数を順番に指してください。

図の数字にはパターンがあります。図の中央に縦と横の線を引き,4つのブロックに分割すると,矢印が示しているように,数字が時計回りに配置されているというパターンに従っていることが分かります。例えば,「1」は左上のブロック,「2」は右上のブロック,というパターンです。

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パターンが示された,1から50までの数字

もう一度30秒計って挑戦し,パターンに従った場合の違いを確認してください。

生徒に,もっとたくさん見つけることができたか,どの程度うまくできたか,分かち合ってもらうとよいでしょう。

  • このようにパターンを見いだすことには,どのような価値がありますか。

聖文研究を向上させるスキルにも,パターンを見いだすことができます。そうすることで,聖文に書かれていることを自分の生活によりよく応用することができます。

今日のレッスンでは,しばしば高慢のサイクルと呼ばれるパターンについて学びます。研究しながら,高慢のサイクルが自分の生活の中でどのように起こっているか,高慢を避け,さらに謙遜でいられるように何ができるかを考えてください。

高慢のサイクル

預言者ニーファイは勤勉で,主の御心を行うことだけを求めていたことを覚えているかもしれません。その結果,主は大いなる力をもって預言者ニーファイを祝福され,「すべてのことがあなたの言葉のとおりに行われるであろう」(ヒラマン10:5)と約束されました。ニーファイがこの力を与えられた後に起こった出来事から,ニーファイ人の間での高慢のサイクルの例を確認することができます。

以下の図を示し,生徒には学習帳に似たものを描いてもらうとよいでしょう。

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高慢のサイクルの図

生徒を4人ずつのグループに分けてもよいでしょう。各生徒に,高慢のサイクルのいずれかの段階について,以下の活動を行ってもらいます。その後,生徒に自分の気づきをグループのメンバーに分かち合ってもらい,高慢のサイクルの段階ごとの印を聖文につけてもらいます。また,グループで次の質問について話し合うこともできます。

ヒラマン10:13-15の聖句から,図の中の聖句を読み始めてください。人々が高慢になるサイクルの段階を表す言葉や語句を見つけてください。これらの言葉や語句に印をつけ,その聖句の横の余白に,その段階の名前を書くとよいでしょう。

  • このパターンに気づくことが,わたしたちにとって助けになるのはなぜでしょうか。

このパターンのどこに自分がいるかを考えてください。研究を続けながら,謙遜を身につけ,さらに主を信頼する方法を考えましょう。

高慢のサイクルから学ぶ

次の聖句を要約する代わりに,何人かの生徒に声に出して読んでもらうとよいでしょう。

主が飢饉を取り除かれると,人々は栄えました。しかし,ほんの数年のうちに,人々は再び高慢になり,戦争と苦難を経験することになりました(ヒラマン11:21-33参照)。彼らは神を思い起こすようにかき立てられましたが,すぐに再び高慢と悪事を募らせました(ヒラマン11:34-38参照)。

あなたは,モルモン書の研究を通して,預言者モルモンが話の途中で語るのを中断し,わたしたちが学ぶべき教訓を明らかにしていることに気づいたかもしれません。モルモンはしばしば「これによって分かる」や「このことから……を知ることができる」などの語句を使用しました。

ホワイトボードに「このことから……を知ることができる」と書いてください。幾人かの生徒に,次の質問に対する回答を分かち合ってもらいます。

  • ヒラマン11章のニーファイ人について学んだことを基にして,次の文章をどのように完成させますか:「このことから……を知ることができる。」

ヒラマン12:1-6を読んで,モルモンがこの話を分かち合った後に下した結論を幾つか探してください。

  • 栄えている人々が,主を忘れてしまうことがあるのはなぜだと思いますか。

  • 高慢のサイクルから高慢や苦しみの部分(ブロック1と2)を避けたり飛ばしたりするにはどうすればよいでしょうか。

前の質問の話し合いの一部として,生徒にアルマ62:48-51を読んでもらい,ニーファイ人のグループがどのように高慢や,高慢によってもたらされる結果を避けることができたかを認識してもらうとよいでしょう。

ホワイトボードに次の真理を書いてください。また,高慢のサイクルの図に,ブロック4からブロック3に戻る矢印を描くとよいでしょう。

このサイクルの良い部分にとどまるために役立つ真理の一つは,主を思い起こし,謙遜になり,悔い改めることを選ぶなら,高慢とその結果を避けることができる,というものです。

生徒に,次の質問に対する回答を幾つか考えてもらいます。何人かの生徒にマーカーを渡して,ホワイトボードに回答を一つずつ書いてもらってもよいでしょう。または,学習帳に回答を書き出してもらい,分かち合ってもらうとよいでしょう。

また,この話し合いの一環として,「注釈と背景情報」の記述の一部または全部を分かち合うのもよいでしょう。

  • 主を忘れず,高慢にならないでいるために,わたしたちは何ができるでしょうか。

自分を評価する

今日学習した真理は自分にどのような関係があるのかを考えてください。次のような自己評価が役立つでしょう。以下の分野における自分の努力を1から5の段階で評価してください。1は「まったくない」,5は「いつも」とします。

質問を表示して,生徒が質問について静かに考え,学習帳で自分自身を評価する時間を取るとよいでしょう。生徒が高慢について自分自身を評価するための質問を幾つか考え出してもらうことも有益かもしれません。生徒に考えを分かち合ってもらうことはしないでください。

  1. あなたは神と人々に感謝の気持ちを感じ,それを表していますか。

  2. 毎日,神のために時間を作っていますか。

  3. 自分の成功は自分の努力の結果だと思いますか。

  4. 生活の中で神の助けと導きを求めていますか。

  5. 人に思いやりと敬意をもって接していますか。

  6. ほかの人を批判したり,不義な裁きをしたりしていますか。

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