セミナリー
モロナイ10:26-34:キリストのもとに来なさい


「モロナイ10:26-34:キリストのもとに来なさい」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「モロナイ10:26-34」『モルモン書教師用手引き

モロナイ10:26-34

キリストのもとに来なさい

腕を広げておられる救い主

わたしたちは学び,成長して永遠の命を得るために地上へ送られてきました。わたしたちを助けるために,天の御父は御子イエス・キリストを遣わされました。また,イエス・キリストについて教え,証するために預言者を召されました。モルモン書の最後の節で,モロナイはすべての人に,救い主に従うよう促しました。この課は,あなたが「キリストのもとに来て,キリストによって完全にな〔る〕」(モロナイ10:32)助けとなります。

学習者にイエス・キリストのようになるよう努めることを促す。さらにイエス・キリストのようになる方法を見いだすために,聖霊からの促しに気づくよう生徒を助けます。さらに救い主のようになるための実行可能で具体的なステップについて,祈りを込めて考えるよう生徒に勧めます。

生徒の準備:生徒には,「キリストのもとに来る」という言葉はどういう意味だと思うか分かち合うする準備をしてきてもらいます。助けが必要なら,生徒に福音ライブラリーアプリでその言葉を検索してもらうとよいでしょう。

学習活動案

注:この課は,モロナイ10:26-34で教えられている教義に焦点を当てています。生徒には「学習評価10」の課で,モルモン書全体を研究した経験について報告する機会があります。

モルモン書の目的

様々な物の写真を見せるか,それらをクラスに持って来るとよいでしょう。それぞれの物の目的を,生徒に要約してもらいます。その後,モルモン書を掲げて,その書物の目的について話し合います。

モルモン書のタイトルページで,モロナイは,モルモン書は「イエスがキリストであ〔る〕」ことをわたしたちに確信させるために書かれたと宣言しました。「キリスト」という言葉は,「メシヤに相当するギリシャ語である。その意味は油注がれた預言者,祭司,王,救い主」です(『聖句ガイド』「メシヤ」の項,scriptures.ChurchofJesusChrist.org)。

  • モルモン書を研究することによって,イエス・キリストに対するあなたの信仰はどのように強められてきたでしょうか。

  • モルモン書を研究することは,あなたがイエス・キリストに従うのをどのように助けてきましたか。

    以下の質問は,生徒が個人的に深く考えることを目的としたものです。

  • あなたは現在,主に従う努力をどのように行っていると思いますか。

モロナイの最後の招き

御霊の賜物について教え,不信仰の結果について警告した後,モロナイはモルモン書について話しました。

モロナイ10:27-29を読み,モロナイが将来起こるであろうと預言したことを見つけてください。

  • 裁きの法廷でモロナイに会うことについて,あなたはどう思いますか。

その後モロナイは最後の勧め,すなわち招きを述べました。

モロナイ10:30-34を読み,モロナイがわたしたちに何をするように勧めたのか,またモロナイが述べた約束された祝福を見つけてください。

以下の練習の目的は,モロナイの言葉の幾つかについて生徒が理解を深めるのを助けることです。

次の表を表示するか,ホワイトボードに書き直すとよいでしょう。ホワイトボードに書き直した場合は,各欄のタイトルを書き,生徒にモロナイ10:30-34を読んでもらい,各欄に当てはまる内容を書き出してもらいます。次に,生徒が理解を深めるための聖句の場所と学習ヘルプを追加するとよいでしょう。

これらの招きと約束を生徒に振り分け,その意味をクラスで説明してもらうとよいでしょう。また,少人数のグループで研究するのもよいでしょう。十分な時間を取った後で,発見したことを話し合ってもらいます。表の後に続く質問は,話し合いを促進するのに役立ちます。

また,教室のいろいろな場所に,招きや約束,またそれらに関連する聖句が書かれた紙を置いてもよいでしょう。生徒に教室の中を歩き回って,様々な招きと約束を研究してもらいます。

わたしたちがしなければならないこと(モロナイの招き)

天の御父が約束されたこと

わたしたちがしなければならないこと(モロナイの招き)

善い賜物を得る。(モロナイ7:19教義と聖約6:7参照。)

悪い賜物や清くないものを避ける。(2ニーファイ4:27-28モルモン9:28参照。)

神の御心に添わないものをすべて拒む。( ジョセフ・スミス訳マタイ16:25-29モーサヤ3:19参照。)

勢力と思いと力を尽くして神を愛する。(マタイ22:36-38オムナイ1:26参照。)

天の御父が約束されたこと

主の恵みは十分であり,わたしたちを完全にすることができる。(2ニーファイ10:24; 25:23; エテル12:27;『聖句ガイド』「恵み」の項,scriptures.ChurchofJesusChrist.org参照。)

わたしたちは聖められ,罪の赦しを受ける。(3ニーファイ27:20; 教義と聖約76:41;『聖句ガイド』「聖め」の項,scriptures.ChurchofJesusChrist.org参照)

わたしたちは染みのない清いものとなる。(レビ19:2; 教義と聖約87:8;『聖句ガイド』「聖い」の項,scriptures.ChurchofJesusChrist.org参照)

  • あなたにとって最も意義深い招きや約束はどれですか。また,それはなぜですか。

  • これらの招きに基づいて行動することは,あなたがイエス・キリストもとに来るのをどのように助けてくれますか。

  • モロナイ10:30-34から,どのような原則を学ぶことができますか。

わたしたちが学べる一つの原則は,イエス・キリストのもとに来るとき,わたしたちは主によって完全になることができるということです。

「キリストのもとに来て,キリストによって完全になりなさい」

ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「キリストのもとに来なさい―2014年テーマソング」(4:48)を見せるとよいでしょう。ビデオを見ながら,苦難の時に,救い主の恵みがどのような助けとなったかを,生徒に深く考えてもらいます。

4:48
  • わたしたちがモロナイ10:30-34に記された約束を受け,主によって完全になるために,イエス・キリストはどのようなことをしてくださいましたか。

  • これまでどのように,天の御父とイエス・キリストの恵み(神の助け,または力)があなたの生活の中で働きかけるのを見たことがありますか。

生徒がより完全にキリストのもとに来るのを助けるために,わたしたちが救い主に立ち返るならば,わたしたちを完全にし,清めることのできる救い主の力についての証を分かち合うとよいでしょう。

次の質問は,キリストのもとに来て,キリストによって完全になるために生徒ができることを考えるのに役立ちます。以下の質問を生徒に見せ,答えを学習帳に記録してもらうとよいでしょう。可能であれば,クラスの中で時間を取り,生徒が自分の決断に従って行動できるようにしてください。もし生徒が,キリストのもとに来るのを助ける青少年の成長目標に取り組んでいる場合は,それらの目標に引き続き取り組むことができます。

  • 自分の生活の中で,拒まなければならない,神の御心に添わないもの(例えば,メディアの影響や悪い習慣など)はあるだろうか。

  • どうすれば自分の勢力と思いと力を尽くして,神をさらに良く愛することができるだろうか。

  • これらのことを行うことは,わたしがイエス・キリストのようになるのにどのように役立つだろうか。