セミナリー
学習評価10:モルモン書;1ニーファイ-モロナイ


「学習評価10:モルモン書;1ニーファイ-モロナイ」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「学習評価10」『モルモン書 教師用手引き』

学習評価10

モルモン書:1ニーファイ-モロナイ

モルモン書を読む人

自分の霊的な学びを振り返り評価することは,救い主に近づき,改心を強めるのに役立ちます。この課は,今年度のモルモン書の研究を通して,あなたがどれだけ進歩し,成長できたかを自己評価するのに役立ちます。

生徒に,自分の気持ちや印象を記録してもらいう。クラスの中で,聖霊は声に出して語られないようなことも教えてくださるということを,生徒に思い出してもらいましょう。生徒はこうした霊的な印象を記録することで,霊を認識し,霊によって学ぶ能力を高めます。そうすることで,主が生徒の人生を導き続けてくださいます。

生徒の準備:生徒に,モルモン書の研究を振り返り,イエス・キリストへの愛を深めてくれた洞察や真理を発表する準備をしてもらうとよいでしょう。

学習活動案

この課では,モルモン書がどのようにイエス・キリストを信じる信仰を育み,イエスにさらに帰依する助けとなったのかを生徒に振り返ってもらいます。生徒がモルモン書で研究した具体的な真理に焦点を当てるとよい場合は,それらの真理も活動に取り入れるように調整するとよいでしょう。生徒は,どの順番で活動を完了してもかまいません。

モルモン書についてどう思いますか。

この課のこの部分では,今年度のモルモン書の研究が,イエス・キリストとその福音についての自分の気持ちと証にどのような影響を与えたかを生徒に考えてもらいます。次の質問を使って,生徒との話し合いを開始するとよいでしょう。

ラッセル・M・ネルソン大管長は,モルモン書に関する3つの質問について考えるよう,わたしたちに呼びかけています:

以下の話にある3つの文章をホワイトボードに表示するとよいでしょう。

「第1に,モルモン書がなかったとしたら,どんな人生でしょう。第2に,モルモン書なしに知り得なかっただろうことは何でしょう。第3に,モルモン書なしに得られなかっただろうものは何でしょう。」(ラッセル・M・ネルソン「モルモン書—この書物なしの人生とは『リアホナ』2017年11月号,61)

生徒に,ネルソン大管長の言葉にある3つの質問について話し合ってもらいます。生徒によっては,クラスで話し合う前に少人数のグループで話し合う時間を設けてもよいでしょう。生徒が答えるのを注意深く聞き,フォローアップの質問をし,生徒が自分の考えをより明確かつ深く表現できるように助けます。

天の御父とイエス・キリストについて,どのようなことを理解していますか。

次の項目は,天の御父とイエス・キリストについての様々な教えを生徒が説明するのに役立ちます。

ラッセル・M・ネルソン大管長は,モルモン書の重要な役割の一つについて次のように説明しています。

「神の子が,神とその愛する御子についてさらに知ろうと努めるとき,大いなることが起こります。モルモン書以外にこのような真理をはっきりと力強く教えている書物はありません。」(ラッセル・M・ネルソン「モルモン書—この書物なしの人生とは『リアホナ』2017年11月号,61)

今年度,モルモン書を研究しながら,天の御父とイエス・キリストについて学んだことを振り返ってください。一年を通して印をつけたりメモを取ったりしたことのある,天の御父とイエス・キリストについての真理がないか,自分の聖典と学習帳を復習してみるとよいでしょう。あなたにとって特に意味のある真理を,3つか4つ学習帳に挙げてください。

生徒が学習帳や聖典を復習した後,有意義な真理をホワイトボードに書き出してもらいます。生徒は,「生徒の準備」から得られた考えを取り入れてもかまいません。

生徒の記憶を呼び起こすため,また読むことが苦手な生徒を助けるために,「補足学習活動」に含まれているモルモン書のビデオの1本を見せるとよいでしょう。

学習帳に挙げたそれぞれの真理を裏付ける聖句を,少なくとも一つずつ見つけてください。それぞれの真理の隣に聖句の場所を書き,その真理を教えるために聖句をどのように使うことができるかを説明してください。

モルモン書の中から天の御父とイエス・キリストについての真理を教える聖句を見つけるのに,生徒が手助けを必要とする場合は,以下の幾つかを分かち合うとよいでしょう。さらに手助けが必要と思われる生徒を助けられるよう,注意深く準備しておきます。

時間を取って,選んだモルモン書の教えをクラスと分かち合ってもらいます。クラス全体と分かち合うか,少人数のグループに分けてもよいでしょう。

モルモン書はあなたの生き方にどのような影響を与えてきましたか。

次の項目は,生徒がどのようにモルモン書の教義と教えを実践しようと努力しているかを振り返り,それを表現するのに役立ちます。

次の言葉を読んで,預言者ジョセフ・スミス(1805-1844年)がモルモン書の力について教えたことを探してください。

注:モルモン書の序文の第6段落にある次の言葉を見つけて読んでもらうとよいでしょう。

預言者ジョセフ・スミス

© 1998 David Lindsley

「わたしは兄弟たちに言った。『モルモン書』はこの世で最も正確な書物であり,わたしたちの宗教のかなめ石である。そして,人はその教えを守ることにより,ほかのどの書物にも増して神に近づくことができる。」(モルモン書序文教会歴史,4:461も参照)

「教えを守る」とは,モルモン書にある原則と教えを実践することを意味します。モルモン書から学んだことが,あなたの考えや態度,行動にどのような影響を与えてきたかを少し時間を取って考えてください。

時間を取って,生徒に次の質問の一つに対する答えを学習帳に書いてもらいます。自分の人生がモルモン書の教えによってどのような影響を受けたかを知ることができるように,しっかりと考え,聖霊を招くよう促します。

  • モルモン書を研究することによって,どのように天の御父やイエス・キリストをより近くに感じられるようになりましたか。

  • モルモン書の研究を通して,あなたが応用することができた具体的な教えにはどのようなものがありますか。

  • モルモン書を日々研究してきて,あなたはどのような祝福を得ましたか。

複数の生徒に答えを分かち合ってもらいます。時間の許す限り,モルモン書についての自分の証と,あなたの人生に影響を与えた意義深い教えを分かち合ってください。