セミナリー
第201課—伝道に出ることを選ぶ:伝道活動の祝福


「第201課—伝道に出ることを選ぶ:伝道活動の祝福」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

「伝道に出ることを選ぶ」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第201課:宣教師の備え

伝道に出ることを選ぶ

伝道活動の祝福

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聖文を読む宣教師

天の御父が御自分の子供たちを祝福される方法の一つは,伝道活動です。主は宣教師が地域社会や世界中の人々に奉仕し教えるときに,彼らを祝福されます。また,福音のメッセージを受け入れ,宣教師がささげる奉仕を受ける人々を祝福されます。この課は,生徒が主の宣教師として主に仕えたいという望みを抱けるよう助けるものです。

学習活動案

宣教師として奉仕する責任

この伝道活動についてのレッスンの間,同僚とともに取り組むことを説明するとよいでしょう。同僚を作る一つの方法として,割り当てる伝道部の実例を小さい紙に書いて籠に入れておきます。グアテマラハンガリーなど,宣教師が教えるよう割り当てられ得る場所や,神殿儀式執行者地元のフードバンクなど,奉仕伝道の割り当てを含めることもできます。各割り当ては必ず2枚ずつ籠に入れるようにします。生徒に籠から紙を一人1枚ずつ取り出して,同じ割り当てを引いたクラスメートの隣に座るよう促します。

同僚となった各ペアに次の言葉のコピーを配り,3つの指示を見せます。

ラッセル・M・ネルソン大管長は,宣教師として奉仕するという主の召しを再確認しました。

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ラッセル・M・ネルソン大管長

「今日わたしは,主がすべてのふさわしく,能力のある若い男性に,伝道に備え,伝道に出るよう求めておられることを再び強く断言します。末日聖徒の若い男性にとって,伝道活動は神権の責任です。若い男性の皆さんは,約束されたイスラエルの集合が行われているこの時のために取っておかれました。皆さんが伝道に出るとき,この前例のない出来事においてきわめて重要な役割を果たすのです。

若くて能力がある姉妹の皆さんにとっても,伝道は任意のすばらしい機会です。わたしたちは姉妹宣教師を愛し,心から歓迎します。この業に対する皆さんの貢献は実に偉大なものです。伝道に出ることを主が望んでおられるかどうか知るために祈れば,聖霊があなたの心と思いにこたえてくださいます。」(ラッセル・M・ネルソン「平和の福音を宣べ伝える『リアホナ』2022年5月号,6)

  1. 同僚とともにこの言葉を読みます。

  2. 印象に残ったことは何かを話し合います。

  3. 気づいたことをクラスで発表する準備をしましょう。

数組のペアに,気づいたことをクラスで発表してもらいます。大管長の言葉に疑問がある場合は,答えを見つけられるように助けるか,疑問について主や親,教会指導者と話し合うことを勧めるとよいでしょう。宣教師としての奉仕に関して,主が若い男性と若い女性に期待しておられることを,生徒が確実に理解できるようにします。

個人の振り返り

以下の言葉と質問を見せて,伝道活動についての個人的な気持ちを振り返ってもらいます。生徒が深く考え,質問に答える時間を設けることで,聖霊を招き,研究しながら霊感を受けられるよう,思いと心を備えることができます。

ラッセル・M・ネルソン大管長は,次のように教えています。

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ラッセル・M・ネルソン大管長

「愛する若い友人の皆さん,皆さん一人一人が主にとって不可欠です。主はイスラエルの集合を助けるために,今まで皆さんを取っておかれました。ティーチング伝道,または奉仕伝道のいずれにせよ,伝道に出るというあなたの決断は,あなたや多くの人々に祝福をもたらすでしょう。」(ラッセル・M・ネルソン「平和の福音を宣べ伝える『リアホナ』2022年5月号,6-7)

次の質問について深く考え,答えを学習帳に書きましょう。

  • この言葉で,あなたにとって最も意味があるのはどの部分ですか。それはなぜですか。

  • ネルソン大管長が教えたことで,伝道に出たいというあなたの望みに影響を与えるものは何ですか。

何人かの生徒に答えを分かち合ってもらいましょう。何人かは次の真理を自分の言葉で述べるかもしれません:主の宣教師として奉仕することを選ぶとき,主はわたしたちとほかの多くの人を祝福してくださる。この真理をホワイトボードに書くとよいでしょう。天の御父がこの真理を生徒の生活にどう取り入れることを望んでおられるかを知るために,聖霊の助けを求めるよう促しましょう。

奉仕伝道についてさらに学ぶことが生徒の役に立つと思われる場合は,「補足学習活動」にある資料を使うとよいでしょう。

伝道活動の祝福

以下の活動は,伝道に出ることを選ぶときに主が授けてくださる祝福を,生徒がよりよく理解するのに役立ちます。

同僚とともに,聖文,総大会の説教,賛美歌,「福音ライブラリー」を調べて,以下について調べましょう。

  1. わたしたちの伝道活動を通して,主が「人々に」お授けになれる祝福。

  2. 伝道に出ることで主が「わたしたちに」お授けになれる祝福。

生徒がもっと具体的な指示を必要としていると感じる場合,「伝道活動の祝福」という表題の配付資料を各同僚ペアに配るとよいでしょう。

伝道活動の祝福

次の聖句と言葉を研究し,以下のことを調べましょう。

  1. わたしたちの伝道活動を通して,主が「人々に」お授けになれる祝福。

  2. 伝道に出ることで主が「わたしたちに」お授けになれる祝福。

ラッセル・M・ネルソン大管長は,次のように教えています。

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ラッセル・M・ネルソン大管長

「兄弟姉妹の皆さん,イエス・キリストの福音が今日ほど必要とされている時はありません。争いは救い主が擁護し教えられたすべてのことに反しています。わたしは主イエス・キリストを愛しており,主の福音が平和を得るための唯一の永続的な解決策であることを証します。主の福音は平和の福音です〔教義と聖約27:16参照〕。……

すべての宣教師は救い主について教え,証します。この世の霊的な暗闇により,イエス・キリストの光が今までにないほど必要です。だれもがイエス・キリストの回復された福音について知る機会を与えられるに値します。すべての人が『人知ではとうてい〔測り知ることのできない〕』〔ピリピ4:7〕希望と平安をどこで見いだせるかを知るに値するのです。」(ラッセル・M・ネルソン「平和の福音を宣べ伝える『リアホナ』2022年5月号,6,7)

七十人のマーカス・B・ナッシュ長老は,次のように教えています。

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マーカス・B・ナッシュ長老

「福音を分かち合うことで,与える側と受ける側双方の心に喜びと希望がともります。まさに,福音を分かち合うときに,『あなたがたの喜びはいかに大きいこと』でしょうか〔教義と聖約18:15〕。福音を分かち合うことで,喜びに次ぐ喜び,希望に次ぐ希望がもたらされるのです。……

福音の光を掲げることを選ばないでいると,影の中に入ることになり,誘惑に陥りやすくなってしまいます。重要なのは,その逆も真実であるということです。福音の光を掲げることを選ぶなら,さらに光の中へ入り,誘惑から守られるのです。今日の世の中において,何と大きな祝福でしょうか。」(マーカス・B・ナッシュ「あなたがたの光を掲げなさい『リアホナ』2021年11月号,71-72)

生徒が研究を終えたら,各ペアに,ホワイトボードの真理の周りに伝道活動の祝福を少なくとも一つ書いてもらいます。複数の祝福を書き出した後,次のような質問をして,生徒が学んだことを分かち合ったり証したりする機会を設けるとよいでしょう。

  • あなたや知人は,伝道活動を通して,ホワイトボードに書かれたどのような祝福を受けたことがあるでしょうか。

  • 宣教師として主に仕えたいというあなたの望みを高めてくれた聖句や言葉は何ですか。

  • 伝道活動は,あなたと主との関係にどのような影響を与えると思いますか。それはなぜですか。

伝道活動に関するあなたの経験を分かち合いましょう。

レッスンの冒頭にあるネルソン大管長の言葉を思い出すように言うとよいでしょう。専任宣教師として奉仕する望みと能力を主が増し加えてくださるよう,絶えず祈るよう若い男性に招きましょう。専任宣教師として奉仕することを主が望んでおられるかどうかを知るために祈るよう,若い女性に招きましょう。

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