セミナリー
マスター教義:ルカ22:19-20


マスター教義:ルカ22:19-20

「わたしを記念するため,このように行いなさい」

Sacrament trays with bread and water.

マタイ26:26-30の研究で,あなたは救い主が「最後の晩餐」で弟子たちに聖餐の儀式を紹介されたことを学びました。この課では,聖餐の教義に精通してもらいます。マスター教義聖句であるルカ22:19-20の聖句の場所と重要語句を暗記し,教義を説明し,霊的知識を習得する原則を適用することによって,あなたは聖餐の教義に精通するようになるでしょう。

霊的な知識を習得する原則を生徒に復習してもらう。生徒が霊的な知識を得るための次の原則を復習する機会を,定期的に設けます。「信仰をもって行動する。永遠の視点から概念や疑問について調べる。神が定められた情報源を通してさらに理解を深める。」(マスター教義に関する基本文書 「霊的な知識を得る」)生徒には,応用する練習でこれらの原則を使う練習をしてもらいます。生徒が自分の生活の中で思い出して活用できるように,それらの原則を十分に復習してください。

生徒の準備: 聖餐を受けるときにどうしたら救い主を思い出すことができるか考え,それをこのレッスンで活用したり発表したりできるよう準備してくるよう生徒に言います。

学習活動案

暗記し,説明する

このマスター教義聖句の課は,マスター教義聖句 ルカ2:19-20 の背景を教える「マタイ26:26-30;ルカ22:19-20」の課のレッスンをした後に教えるようになっています。このマスター教義聖句の課を別の週に移動する必要がある場合は,その週のうちに背景の課も教えるようにしてください。

次の状況を二人一組でロールプレイするか,二人の生徒にクラスの前でこのシーンを演じてもらうとよいでしょう。

組織化された宗教やイエス・キリストについて何も知らない友人を教会に連れて行くと仮定します。聖餐会の後,彼女は「何の目的があってパンと水をみんなに配っていたのか」と聞いてきます。

  • 聖餐式について,その友達にどのように説明しますか。

マスター教義聖句 ルカ22:19-20 の場所と重要語句を生徒に暗記してもらいます。次の活動は,これを行う方法の一つです:生徒が二人一組または小グループで活動できるようにするか,クラス全体を参加させて聖句の場所と重要語句をホワイトボードに書くという形式に,この活動を少し変更してもいいかもしれません。

学習帳に次の聖句の場所と重要語句を,鉛筆であまり力を入れずに書きます。「 ルカ22章:19-20 :イエス・キリストは命じられた,『わたしを記念するため』,このように行いなさい。」

この聖句の場所と重要語句を繰り返し何度も言います。次に,言葉か数字を二つ消して,その聖句の場所と重要語句を言う練習をまたします。言葉または数字を消しては聖句の場所と重要語句を暗唱するという作業を,言葉と数字が全部なくなるまで繰り返します。これができたら,何も見ないで,この聖句の場所と重要語句をできるかぎり書きます。

応用する練習

必要に応じて,霊的な知識を習得する原則を生徒に復習してもらいます。これを行うために,例えば,生徒に次の活動をしてもらいます。この復習はせいぜい3-5分で終わらせてください。

霊的な知識を得るための原則を簡単に復習します(マスター教義に関する基本文書〔2022年〕「霊的な知識を得る」参照)。霊的な知識を得るための3つの原則からどれかを選び,それを表す簡単な記号か絵を描きます。

次に,以下のシナリオを読み,それに続く質問に答えることによって,霊的な知識を得るための原則と ルカ22:19-20 で教えられている教義を活用する練習をします。

次のシナリオは,生徒が聖餐の間に行うことを単に挙げ連ねるだけでなく,聖餐を価値ある時にする方法ついて深く考えられるようにするために与えられています。

生徒がもっと身近に感じられるようなシナリオに変えてもよいでしょう:

里香は15歳です。教会員の家に生まれ,教会の集会に定期的に出席してきました。すばらしい模範である母親と祖母と一緒に住んでいます。先週の日曜日,里香は聖餐会の話のテーマに特に興味を持ちました。どの話者も,聖餐を受けることと,それが生活に救い主の影響を招き入れるのにどう役立つかについて,力強く誠実に話していたのです。これを聞いて里香は,自分がそういう経験をあまりしていないのはなぜなのかと考えさせられました。彼女は,聖餐式の間,携帯電話やほかの人がしていることに気を取られることがよくあり,早く家に帰って寝ることを考えていたりしていたことに気がつきます。

  • あなたはこのように感じたことがありますか。

  • 人々が時々このように感じるのはなぜだと思いますか。

霊的な知識を得るための原則を活用してこの状況にある里香を助ける練習を,生徒にしてもらってください。次の活動は,これを行う方法の一つです。

霊的な知識を得るための原則をこの状況に適用する方法が生徒によく分からない場合は,太字の見出しの下にある質問を使って話し合いを進めるといいかもしれません:

学習帳に,霊的な知識を得るための次の3つの原則を見出しとして書きます。(1)信仰をもって行動する。(2)永遠の視点から概念や疑問について調べる。(3)神が定められた情報源を通してさらに理解を深める。

各見出しの下に,霊的な知識を得るための原則を里香の状況にどう当てはめることができるか,具体的に書いてください。例えば,信仰をもって行動する具体的な方法を提案したり,永遠の視点から見ることが彼女の状況にどう役立つかを伝えたり,指針や教えを見つけるために活用できそうな神が定められた情報源を幾つか教えてあげたりすることができるかもしれません。

  • 問題を解決に導くために,里香にまず何をするようにとアドバイスしますか。

  • 里香を助けるために,霊的な知識を得るための3つの原則を,それぞれどのように活用することができるでしょうか。

聖餐式の間にイエス・キリストを思い起こし,イエスとつながる方法を生徒に考えてもらいます。生徒が答えるときには,次のような質問をするといいかもしれません:これは,救い主を思い起こすのにどう役立ちますか。単に機械的に聖餐を受けるのではなく,救い主を思い起こし,救い主とつながるにはどうすればよいでしょうか。

信仰をもって行動する

  • 聖餐を受けることをさらに良い経験にするため,里香にどのようなアドバイスをしますか。

  • 聖餐をさらに良い経験にするのを妨げているものは何でしょうか。その障害を克服するにはどうすればよいでしょうか。

永遠の視点から概念や疑問について調べる

  • どのような質問をしたら里香は,永遠の視点から自分の状況を理解できるようになるでしょうか。あなたがその質問を選んだのはなぜですか。

神が定められた情報源を通してさらに理解を深める

  • ルカ 22章 その他の聖句,あるいは教会の指導者たちの教えの中で,何が里香の役に立つと思いますか。

  • 里香は聖餐を受ける経験をさらに価値あるものにするために,ほかに何を調べ,だれに助けを求めることができるでしょうか。

復習

次の復習活動は,今後のレッスンで行ってください。

各生徒にメモ用のカードか付箋を渡します。カードまたは付箋に「 ルカ22:19-20 :イエス・キリストは命じられた,『わたしを記念するため』,このように行いなさい。」と書いてから,この聖句の場所と重要語句の言葉と数字を幾つか消してもらいます。カードまたは付箋を生徒同士で交換して,欠けている言葉や数字を埋められるかどうか,やってみてもらいます。次に,聖句の場所と重要語句を生徒に暗唱してもらいます。

補足学習活動

もう一つのシナリオ

教会に行く目的の中心が聖餐を受けることだということを生徒が理解できるように,次のもう一つのシナリオを使ってもよいでしょう:

正雄は最近,日曜日に働かなければならない仕事に就きました。月に1,2度日曜日に教会へ行かないのは大したことではないと思ったのです。しかし,正雄は今,仕事のない日曜日でさえ,教会に行く気になれないことに気づいています。教会に行っても退屈で,教会のだれとも仲間意識を感じないのです。

このシナリオを話した後,霊的な知識を得るための原則を正雄の状況にどう当てはめることができるか,話し合います。話し合いの一環として,定期的に聖餐を受けないことで正雄がどのような祝福を逃しているか,生徒に考えてもらいます。