自立
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家の図今日の話し合い—

3負債をなくす

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財政管理サクセスマップ

1.負債を理解する

読む:負債とは,自分のものではないお金を借りることです。一般に,利子と呼ばれる費用が発生します。利子は借りた金額に対するパーセントで表されます。実際には借りた金額以上のお金を支払うことになり,はるかに大きな金額になることもあります。負債は返済が求められるものであり,借りた金額に利子が加わったものを返済することが求められます。

話し合う:なぜ人はお金を借りるのでしょうか。

読む:預言者はいつも負債を避けるように勧告してきました。ヒーバー・J・グラント大管長はこう教えています。「人の心と家族に平安と満足を与えるものを一つ挙げるとすれば,それは収入の範囲内で生活することです。人を虐げ落胆させ,希望を失わせるものを一つ挙げるとすれば,それは返済できない借金を負い,果たせない義務を負うことです。」(ヒーバー・J・グラント『歴代大管長の教え』122)

次の2つの章では,預言者の勧告に従って負債から抜け出すことを学びます。

深く考える:財政に関する決定でうまくいかなかった事柄について,2分間考えてください。どのような結果がありましたか。実感として,その影響はどのくらい続いたでしょうか。あなた自身,あなたの結婚生活や家族,また周りの人々に奉仕するあなたの能力に,どのような影響を及ぼしましたか。

負債を避ける

読む:預言者は,負債を負うことが正当化される理由はほとんどなく,負債が生じた場合には,できるだけ早く完済すべきであると勧告しています。ゴードン・B・ヒンクレー大管長は次のように教えています。「返済可能な住宅購入のためや,ほかのいくつかの必需品のための妥当な金額の負債はやむを得ないでしょう。しかしわたしの目には,あまり必要でない物のために愚かな借金をする多くの人々の悲劇が非常にはっきりと見えるのです」(「わたしは信じる」『聖徒の道』1993年3月号,7-8参照)。

状況に応じて,以下に挙げる項目に関しては,負債を負ってもよいとされるでしょう。

  • 質素で手頃な価格の家

  • より良い仕事に就くための適切な教育費用

  • 基本的な交通手段(必要な場合のみ)

これらの項目に当てはまらない負債は避けるべきでしょう。負債を負うのではなく,必要な出費のために貯蓄をしてください。

深く考える:2分間で以下の質問について考え,あなたの考えを書き出してください。負債がなくなると,どのように感じるでしょうか。

負債から抜け出す

読む:あなたは負債から抜け出すことができます!進んで負債を返済するには大きな犠牲が求められますが,それは可能です。以下に挙げるのが,負債から抜け出すうえで重要な5つの原則です。この章では,最初の3つの原則を採り上げます。

  1. 負債の現状を把握する

  2. 負債から抜け出す望みをもつ

  3. 負債につながる「生まれながらの人」の傾向を克服する

  4. 負債が生じるのを食い止める

  5. 負債を完済する

話し合う:この5つの原則を読んで,どのようなことを思い,感じましたか。

2.負債の現状を把握する

読む:負債金額は幾らですか。利率はどうでしょう。返済金額は幾らになりますか。負債を完済するまでに,どのくらいの期間がかかるでしょうか。また,利子は幾らですか。負債から抜け出すためには,これらを把握しておくことが重要です。そのために,負債一覧表を作成します。以下は負債一覧表のサンプルです。

負債項目

借入残高

利子

月々の支払額

クレジットカード1

400,000

17%

9,700

クレジットカード2

650,000

19%

16,800

500,000

3.00%

14,500

学生ローン

1,800,000

5.50%

30,000

住宅ローン

17,000,000

4.50%

105,000

今週の家族評議会で,このような表を作成してください。それぞれの負債項目に対する情報をすべて記入してください。

3.負債から抜け出す望みをもつ

読む:負債から抜け出すことを含め,何か難しいことを行うには,障害に打ち勝つだけの強い望みを持たなければなりません。ダリン・H・オークス長老は次のように教えています。「自分はどのような人物になれるかについてのビジョンを持つとき,わたしたちの望みと行動力は驚くほど増します」(「望み」『リアホナ』2011年5月号,44)。成功を見るために,負債から抜け出すための目標に集中し,負債という重荷から解放されたとき,人生がどう変わるかを思い描いてください。ニール・A・マックスウェル長老は次のように教えています。「わたしたちが望み続ける事柄は,やがては実現[するでしょう]」(「わたしたちの『心の望みに応じて』」『リアホナ』1997年1月号,22)。

話し合う:負債をなくしたいと思うのはなぜですか。負債のために今できず,将来できるようになることには何がありますか。

4.「生まれながらの人」を克服する

読む:モルモン書の中でベニヤミン王は次のように教えています。「生まれながらの人は神の敵であり,アダムの堕落以来そうであって,今後もそうである。また人は,聖なる御霊の勧めに従い,主なるキリストの贖罪により,生まれながらの人を捨てて聖徒となり,子供のように従順で,柔和で,謙遜で,忍耐強く,愛にあふれた者とな〔ら〕……ないかぎり,とこしえにいつまでも神の敵となるであろう」(モーサヤ3:19)。「生まれながらの人」を捨てるためには,長期的な視点を持つことについて4章で学んだ原則を覚えておかなければなりません。マシュマロの実験における子供たちのように,長期的な目標を達成するために目の前の楽しみを先に延ばすことを学ぶ必要があります。

「生まれながらの人」には次のような傾向があります。

  • 衝動的かつ感情的にお金を使う

  • 自分の財政状況に関して無知または不注意である

  • 人と比較し,人が持っているものを欲しがる

「生まれながらの人」のままでいると,負債や財政的なストレスに陥る可能性があります。そうではなく,「聖なる御霊の勧め」に従うように努めるなら,逆境に遭っても贖罪の力により強さを得ることができます。

話し合う:「生まれながらの人」を捨てるとは,どのような意味でしょうか。

読む:自立という観点から,「生まれながらの人」が持つ幾つかの傾向をさらに詳しく検討してみましょう。

衝動的かつ感情的にお金を使う

深く考える:1分間,次の質問について考え,あなたの答えを下に書いてください:あなたが最後に高額な衝動買いをしたのはいつでしたか。何を買いましたか。そのお金を何かほかのものに有効活用することができたでしょうか。

読む:わたしたちは皆,衝動的に,または感情に流されて買い物をした経験があるでしょう。時には,失望や怒りからお金を使うことがあります。自分へのご褒美としてお金を使ったり,セールやキャンペーンに促されて,ほんとうは必要でないものを必要だと思い込まされることもあります。最も重要なものではなく,実際には必要でないものにお金を使ってしまう理由は数多く挙げられます。以下の活動は,衝動買いをしてしまう理由を理解するのに役立ちます。

話し合う:衝動的な買い物をしてしまう傾向に打ち勝つには,どうすればよいでしょうか。そのような衝動に打ち勝つために,過去にどのような取り組みをしましたか。

自分の財政状況に関して無知または不注意である

読む:モルモン書の中で,ニーファイはレーマンとレムエルに対し,彼らの「心が鈍っていた」ために,御霊の働きかけを感じることができなかったとして叱責しています(1ニーファイ17:45参照)。わたしたちの選択はしばしば心を頑なにさせ,変わる必要があるときに,御霊の促しを感じることを難しくしてしまいます。時々「心が鈍って」いるために,わたしたちは現状を無視する選択をしてしまうことがあります。また,支出を記録したり,銀行口座を確認したりするのを避けようとするかもしれません。クレジットカードやその他の消費者金融を利用すれば,このような無関心はすぐに負債へとつながります。

夫婦の一方または双方が,相手が家族の財政状況を管理していると思い込み,軽率にお金を使うこともあります。伴侶は家族の財政に関してともに等しく責任を負っており,その責任を無視したり,転嫁したりすると,さらなる金銭トラブルに追い込まれることを覚えておきましょう。

話し合う:現状を無視しようとする人がいるのはなぜでしょうか。必要がある場合,財政状況に関して「心が鈍って」いる状態を克服するには,どうすればよいでしょうか。

人と比較し,人が持っているものを欲しがる

読む:人が自分と他人を比べるのは自然なことです。そして,必要のないものを購入するように勧めるメッセージや広告に翻弄されてしまいます。時には,買う余裕のないものや実際には必要のないものを持つ資格があると感じることもあります。その誘惑に屈すると,わたしたちはすぐに不要な買い物をしてしまいます。

話し合う:自分を他人と比べる傾向を克服するには,どうすればよいでしょうか。

家族評議会で財政上の優先事項について話し合う

読む:今週の家族評議会で,「生まれながらの人」の傾向を克服し,自らを守る方法について話し合ってください。現在の負債についてともに話し合い,「負債一覧表」を作成してください(123ページにある白紙の負債一覧表を参照)。評議を進めるために,以下の「家族評議会の話し合いサンプル」を活用するとよいでしょう。ともに負債を明らかにし,「生まれながらの人」の傾向を克服する方法を見いだすことにより,負債をなくすために必要な主の助けを受けるでしょう。

家族評議会の話し合いサンプル

御霊を招くために,始まりと終わりに必ず祈るようにします。

パート1:振り返り

  • 「生まれながらの人」の傾向は,どのような形で表れるでしょうか。

  • 最後に大きな衝動買いをしたのはいつでしたか。そのお金で代わりに何ができたでしょうか。

  • 負債がなくなると,今はできない,どのようなことができるようになるでしょうか。

パート2:計画

  • 123ページの表を活用し,「負債一覧表」を作成してください。

  • 次のように自問します:

    • 負債をなくすために,何を見直すことができるだろうか。

    • 「生まれながらの人」の傾向を克服し,防ぐために,どのようなことをするとよいでしょうか。

    • 「生まれながらの人」を捨てるうえで,どのように主の助けを受けることができるでしょうか。