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今日の話し合い—2

家族を困窮から守る

予算と支出のチェックポイント

読む：予算を見直し，最新の状態にしてください。うまくいっている点は何ですか。調整が必要な項目（もしあれば）は何でしょうか。より早く予備金を蓄え，負債をなくし，将来に備えて貯蓄するために，幾つかの項目の支出を抑えることができますか。今週の決意の一つは，家族評議会で以下の活動について話し合うことです。

活動（5分）

以下の質問について考え，正直に答えましょう。

支出について感じること	少なすぎる	丁度良い	多すぎる
外食費	□	□	□
食費	□	□	□
スナック菓子や飲み物	□	□	□
娯楽費	□	□	□
家賃または住宅ローン	□	□	□
光熱費	□	□	□
被服費	□	□	□
日用品	□	□	□
交通費	□	□	□
保険料	□	□	□
通信費	□	□	□

深く考える：財政上の危機に直面したらどうしますか。過去にどのような財政上の危機を経験したことがありますか。

読む：旧約聖書において，ヨセフは7年の豊作の後に7年の飢饉が来ることをパロに警告しました。その直後，パロは豊作の年に余剰分をとっておき，不作の年に備えるための責任者を任命しました。（創世記41：1－37参照）良いとき，悪いときがいつ訪れるか，明確な預言がいつもあるわけではありませんが，現代の預言者は，特に物事がうまく行っているときに，危機に備えるよう勧めています。

この章では，財政危機に直面したときに何をすべきか，また危機が起きる前にどのように備えるかについて学びます。

話し合う：直面する可能性のある財政危機には，どのようなものがありますか。グループのアイデアを以下に書いてください。

1．財政危機に対処することを学ぶ

読む：緊急避難や火災時の避難計画のように，財政上の危機に直面した場合に備え，シンプルな行動計画を立てるべきです。試練への対処について，マービン・J・アシュトン長老は次のように問いかけています。「静かに座り，現状を分析し，可能な行動をすべて挙げることができますか。原因を見極め，対処する方法を決定することができますか。冷静になって深く考えることで，取り乱した状態でいるよりも早く問題を解決することができます」（「高潔な心で受けられるように，知恵を使って与えなさい」『聖徒の道』1982年4月号，152参照）財政上の危機への対処方法をあらかじめ決めておくことで，苦難に陥った際，感情的にも財政的にも備えておくことができ，将来の危機の幾つかを防ぐ助けともなります。財政上の危機を管理するには，二つのステップが必要となります：現状を評価することと，適切な対策を講じることです。

話し合う：財政上の危機への対応策を，今決めることが大切なのはなぜでしょうか。これまで危機に対処してきた中で，御霊はどのように助けてくださいましたか。

現状を評価する

読む：起こり得る財政危機を評価するには，以下の質問に答えるとよいでしょう。

什分の一と献金を正直に納めていますか。神の祝福を受けるにふさわしい生活をしていますか。
現在の財政上の問題に対処するために，すでに行っている緊急予防策にはどのようなものがありますか。食料と水を貯蔵していますか。予備金はありますか。適切な保険に加入しているでしょうか。
緊急予防策において，不十分なのはどの部分ですか。
現在の課題の一部，またはすべてに対応できる保険に加入していますか。
現在の予備金で，どのくらいの期間持ちこたえることができますか。
必要な場合，負債の返済計画と予算に関して，一時的な調整の余裕はありますか。

話し合う：対策を講じる前に，状況を詳しく評価することが大切なのはなぜでしょうか。

対策を講じる

読む：財政危機の類や深刻度に応じて，その問題を克服するために役立つ幾つかの対策があります。これらの対策がすべての状況に有効であるとはかぎりませんが，以下のステップから，財政危機に直面した際にすべきことのアイデアを得られるはずです。

保険会社に電話する

読む：財政危機は，健康上の緊急事態，自動車事故，家屋の修繕，失業などによって生じます。そのような場合，パニックになったり，他の対策を講じたりする前に，保険会社に電話をして補償範囲を調べてください。補償範囲について質問することは，保険請求をするという意味ではありません。あなたの状況が補償範囲内であれば，個人負担額の概算を把握できるはずです。

話し合う：保険会社に電話をするとよいのは，どのような財政危機に見舞われたときでしょうか。

予備金を使う

読む：予備金の目的は，財政上の危機を乗り越えるうえで役立てることです。そのような状況において予備金使用することに，罪悪感を抱く必要はありません。生活費から保険の自己負担額に至るまで，必要なときはいつでも予備金を使うことができます。予備金は，適切なときに，適切なことに活用するようにしてください。予備金を使う場合は，できるだけ早く補てんしてください。

最も重要な支出・請求書から先に支払う

読む：支出と請求のすべてを綿密に調べ，すぐに支払うべきものはどれか，また大きな違約金なしに短期間支払いを遅らせることが可能なものはどれかを判断してください。請求元に連絡し，困窮者に対する一時的な猶予期間，すなわち無利息の支払いプラン，または支払い期日の延期があるかを確認する必要があるかもしれません。どの支出を先に支払うかを賢明に考え，実行する前に，その他の請求書に対する支払いを遅らせた場合の弊害を調べてください。可能であれば，しばらくの間，不必要な出費を削減する必要があるかもしれません。その他の費用を支払う前に，食費，住居費，光熱費，必要な交通費などについて重点的に考慮しましょう。

話し合う：最初に挙げた費用を支払うことが最も重要なのはなぜでしょうか。

債権者に連絡する

読む：非常に厳しい状況では，債権者に連絡し，現在の状況を説明することが賢明かもしれません。状況に応じて，以下のことを依頼するとよいでしょう。

支払いを一時的に遅らせる，あるいは減額してもらう
ローンの期間を延ばす，あるいは恒久的に変更してもらう

これは，非常に厳しい状況に置かれた場合に唯一実行可能な選択肢となるかもしれませんが，支払いを遅らせたり，ローンの期間を変更したりすると，追加の手数料が発生したり，長期的にはローンが高くついたりするため，注意が必要です。

その他の役立つ手段を見つける

読む：わたしたちには，自分自身と家族を養う責任があります。しかし，一時的にほかの人に頼らなければならないときも起こり得るでしょう。そのほかの援助手段を探すとき，そのような援助に長期的に依存しないように注意してください。そのような依存は，あなたの霊的および物質的な成長を阻んでしまいます。第2章で読んだように，スペンサー・W・キンボール大管長は，わたしたちが頼ることのできる一時的な援助には，4つの段階があると教えています。

自分：家族を養い，差し迫った脅威を和らげるために，まずは自分でできることをすべて行うべきです。
家族：個人としてできることをすべて行ったあとに，依然として住居，食料，その他の必要に関して一時的な財政支援を必要としており，自分では基本的な財政上の必要を満たせない場合，身近な家族や親族に助けを求めるべきです。
教会：自分ができることをすべて行い，家族からの支援を求めた後に，そのほかの選択肢を検討するため，教会の指導者（ビショップ，支部会長，または扶助協会会長）に会う必要があるかもしれません。教会の指導者は，必要なときに，個人の生活スタイルではなく，生活そのものを支えるうえで，人々を助けるための賢明な指導を受けていることを覚えておいてください。
コミュニティー：地域社会や政府の様々な支援プログラムを利用できることがあります。これには，財政や雇用に関する相談，住居に対する支援，新生児や妊産婦への栄養サポートといった援助が挙げられるでしょう。これらのプログラムは，短期的な援助を目的としたものであることを心に留めておいてください。それらに長期的に依存しないようにします。

話し合う：教会やコミュニティーに助けを求める前に，家族からの助けを求めるべきなのはなぜでしょうか。財政危機に対処するうえで役立つ援助手段として，グループで確認した中で，あなたの地域で利用可能なものがありましたか。

活動（10分）

ステップ1：各自以下の質問に答え，財政危機に対処するうえですべきことを検討してください。

収入源が絶たれた場合，現在の貯蓄でどれくらいの期間生活できるだろうか（何日間，何週間，または何か月間）

状況を説明するために，連絡を取る必要のある債権者はだれでしょうか

助けが必要な際に，頼ることのできる家族や友人はだれですか

ステップ2：アクションパートナー（出席している場合は伴侶）とペアになり，あなたの回答について話し合ってください。困難な時期に備えるために，今改善できる方法について話し合ってください。あなたのアイデアを記録し，実行するための計画を立てます。

2．緊急時への備えを強化する

読む：1か月分の予備金を確保するべきです。ない場合は，蓄えられるように取り組む必要があります。備えがそこで終わるわけではありません。負債から解放されるように努力し，その後，3－6か月分の予備金を蓄え，収入を守るための保険に加入してください。

3－6か月分の予備金を蓄える

読む：負債をすべて返済した後は，1か月分の予資金を，3－6か月分の予備金へと増やすことが次のステップです。予備金は，違約金なしに出し入れできる，安全な場所に保管するようにしてください。財政危機に関してより良い備えができるように，できるだけ早く予備金を増やしましょう。今週の決意の一つは，あなたの予備金を評価し，負債を返済し続けることです。

適切な所得補償保険に加入する

メモ：この情報は，あなたの地域や地区には当てはまらないかもしれません。

読む：わたしたちの最も大切な資産の一つは，収入です。地元で評判の良い障害保険や生命保険の契約内容を調べ，できるだけ早く適切な保険に加入してください。

家族評議会で財政危機への備えについて話し合う

読む：今週の決意の一つは，「予算と支出のチェックポイント」（147ページ参照）に対するあなたの答えと，財政危機への備えについて話し合うことです。家庭内で起こり得る緊急事態について，それに備える方法について，また自分たちを守る助けとしてどのような保険に加入する必要があるかについて話し合い，万一必要になった場合，請求元や債権者に連絡する計画を立ててください。以下の「家族評議会の話し合いサンプル」を活用するとよいでしょう。あなたが結婚していない場合，家族評議会にはルームメイト，友人，家族，またはメンターが含まれることを忘れないでください。

家族評議会の話し合いサンプル

御霊を招くために，始まりと終わりに必ず祈るようにします。

パート1：振り返り

予算に従っていますか。（147ページの「予算と支出のチェックポイント」活動の答えを見直してください）
1か月分の予備金の積み立ては進んでいますか。
財政危機に際して神の助けを受けるのに，十分ふさわしい，義にかなった生活をしていますか。何を改善できるでしょうか。

パート2：計画

あなたの家庭で起こり得る財政危機には，どのようなものがありますか。
3－6か月分の予備金には，幾ら必要ですか。それを蓄えるうえで，何ができるでしょうか。
予備金を使用するに値する状況・値しない状況にはどのようなものがありますか。
財政危機に備えるうえで，自分がさらに行えることは何でしょうか。
収入，健康，財産を守るには，どのような保険への加入が必要ですか。
予算の改善や調整を行ううえで，あなたにできることは何でしょうか。