2021年
最初のクリスマスのおくりもの
2021年12月号


大管長会から

最初のクリスマスのおくりもの

このお話は,“The Gospel of Peace”(「平和の福音」),大管長会クリスマスディボーショナル,2019年12月8日,broadcasts.ChurchofJesusChrist.orgをもとに書かれました。

girl thinking of gift box with baby Jesus

ある年のクリスマス,11才の少女が,ずっとほしかった新しい人形をもらえなかったので悲しんでいました。自分はもうクリスマスを卒業してしまったのだろうかと,少女は考えます。「君はまだクリスマスを卒業してはいないよ」と父親が言いました。「けれども君は,クリスマスについてもっとたくさんのことを理解できる年になってきているんだ。」

父親はさらに説明しました。「クリスマスにプレゼントをおくるのは,羊飼いたちと博士たちが幼子イエスにおくりものを持って行ったからだという話を聞いたことがあるだろう。」そして父親はむすめに,いちばん最初のクリスマスのおくりものについて話しました。いちばん最初のおくりものとは,天の御父がわたしたちに,御子イエス・キリストを救い主としてあたえてくださったことです。天の御父は,御子が地上で苦しむことになるのをご存知だったにもかかわらず,イエスを世にあたえてくださいました。そしてイエスは,わたしたちが永遠の命をえられるように,進んで御自身をささげられました。

その夜,少女のまくらもとに人形はありませんでした。でも少女の心には,真新しい平安な気持ちがありました。すり切れたりなくしたりすることのないおくりものを,少女は見つけたのです。それは天の御父の大いなる愛のおくりものでした。

「神はそのひとり子をたまわったほどに,この世を愛して下さった。」ヨハネ3:16

Friend Magazine, Global 2021/12 Dec

イラスト/J・ベス・ジェプソン