2020
神権は青少年をどのように祝福するか
2020年5月


6:7

神権は青少年をどのように祝福するか

神権を通じてわたしたちは高められます。この神権は世界に光をもたらします。

この場にいられることに感謝しています。今日皆さんにお話しできる機会を持てると知ったとき,とても楽しみであると同時に,心底謙遜な気持ちになりました。何を分かち合えるだろうかとずっと考えてきましたが,わたしのメッセージを通して御霊が皆さんに直接語りかけてくださるようにと願っています。

モルモン書の中で,リーハイは亡くなる前,自らの持つ強さや永遠の可能性を理解する助けとなるよう,息子一人一人に祝福を授けました。わたしは8人きょうだいの末っ子ですが,ここ一年は実家で暮らしている子供が,初めてわたしだけになりました。きょうだいが身近におらず話し相手がいつもいるわけではないことは,わたしにとってつらく,ひどく孤独を感じた夜も幾度となくありました。わたしを助けようと精いっぱい努めてくれた両親に感謝しています。例えば,特につらかった時期に,慰めを得られるよう神権の祝福をしようかと父が提案してくれました。祝福の後,物事はすぐには変わらなかったものの,天の御父と父から平安と愛を感じることができました。リーハイが子供たちを祝福したときのように,いつでも必要なときに神権の祝福を授け,わたしが自らの強さや永遠の可能性を理解できるように助けてくれるふさわしい父親がいることを祝福だと感じています。

皆さんがどんな状況にあっても,いつでも神権の祝福を受けることができます。家族や友人,ミニスタリングブラザーや神権指導者,そして決して皆さんをお見捨てにならない天の御父を通して,神権の祝福を受けることができるのです。ニール・L・アンダーセン長老は次のように述べています。「神権の祝福はその賜物を行使するよう求められている人よりも無限大に大きなものです。……わたしたちがふさわしくあれば,神権の儀式は……わたしたちの生活〔を〕豊かなものとし……てくれます。」1

特別に導きが必要なときは,ためらわずに祝福を求めてください。困難なときにこそ,わたしたちは御霊の助けが最も必要なのです。完璧な人はいませんし,皆,苦難を経験します。中には,不安,うつ病,依存症,あるいは「自分は十分ではない」という思いに苦しんでいる人もいるかもしれません。神権の祝福は,こうした試練を克服し,将来に向かって前進するうえで平安を得る助けとなります。わたしたちがそのような祝福を受けるにふさわしく生活できるようにと願っています。

神権を通して祝福を授かるもう一つの手段は,祝福師の祝福です。わたしは悲しみや孤独を感じるときにはいつでも,祝福師の祝福に心を向けられるようになりました。わたしの祝福文は,自らの可能性や神がわたしのために用意された特別な計画を理解するのに役立っています。慰めをもたらし,この世的な見方を超えて物事を見られるように助けてくれます。自分の賜物や,ふさわしく生活するならば受けるであろう祝福について思い起こさせてくれます。また,わたしが最も必要としているまさにそのときに,神が答えを与え,扉を開いてくださることを思い起こし,平安を感じられるように助けてくれるのです。

祝福師の祝福は,天の御父のみもとに戻ってともに住むために自らを備えるうえで助けとなります。わたしは祝福師の祝福が神からもたらされ,弱さを強さに変える助けになるものであると知っています。これは占い師のお告げではなく,知っておくべき事柄を教えてくれる,一人一人にとってのリアホナのようなものなのです。神を第一にし,神を信じる信仰を持つならば,神は各々の荒れ野においてわたしたちを導いてくださいます。

神がジョセフ・スミスに神権を授けたことで福音の祝福が回復されたように,わたしたちも神権を通して自らの生活において福音の祝福を受けることができます。わたしたちには毎週,聖餐を受ける特権と機会が与えられています。この神権の儀式を通して,いつも御霊を受けることができ,汚れが取り除かれ,清められるのです。自分の生活から排除すべきものがあると感じたら,正しい道を歩めるよう力を貸してくれる,信頼できる指導者に助けを求めてください。皆さんの指導者は,イエス・キリストの贖罪の力に完全にあずかれるよう助けを与えてくれます。

神権のおかげで,わたしたちは神殿の儀式の祝福も受けることができます。神殿に参入できるようになって以来,わたしは定期的な参入を目標とし,優先してきました。時間を取り,聖なる宮で天の御父に近づくために必要な犠牲を払ったことで,これまでの人生において大いに助けとなった啓示や促しを授かってきました。

神権を通じてわたしたちは高められます。この神権は世界に光をもたらします。ロバート・D・ヘイルズ長老は次のように述べています。「神権の力がなければ『全地はことごとく荒廃する』(教義と聖約2:1-3参照)のです。光もなく,望みもなく,あるのは暗闇だけです。」2

神はわたしたちを励ましておられ,みもとに帰って来てほしいと願っておられます。神はわたしたちのことを個人的に知っておられます。皆さんのことを御存じなのです。神はわたしたちを愛しておられます。常にわたしたちを心にかけ,自分がふさわしくないと感じるようなときでも祝福を与えてくださいます。神はわたしたちにいつ,どのような祝福が必要なのか御存じです。

「求めよ,そうすれば,与えられるであろう。捜せ,そうすれば,見いだすであろう。門をたたけ,そうすれば,あけてもらえるであろう。

すべて求める者は得,捜す者は見いだし,門をたたく者はあけてもらえるからである。」(マタイ7:7-8

神権についての証がまだないのなら,自分で神権の力について知ることができるよう祈り求め,神の言葉を聞くために聖文を読むようお勧めします。生活の中で神の神権の力を体験できるように努めるなら,祝福を受けることができると知っています。イエス・キリストの御名により,アーメン。

  1. ニール・L・アンダーセン「神権に宿る力」『リアホナ』2013年11月号,92

  2. ロバート・D・ヘイルズ「神権がもたらす祝福」『聖徒の道』1996年1月号,35