セミナリー
第19課—教義と聖約8章:啓示の霊


「第19課—教義と聖約8章:啓示の霊」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

「教義と聖約8章」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第19課:教義と聖約6-9章

教義と聖約8章

「啓示の霊」

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祈っている若い女性

オリバー・カウドリは,モルモン書を翻訳するジョセフ・スミスの能力に感銘を受け,自分も同じ賜物を神から授かりたいと思いました。主はオリバーに,彼自身の信仰に応じて翻訳の賜物を授けると約束されました。その時点で,イエス・キリストはオリバーに,啓示に関する多くの重要な原則を教えられました。この課は,神が聖霊を通して語りかけておられることに気づく能力を生徒が高めるのに役立ちます。

学習活動案

啓示に関する質問

生徒が啓示についての学習を始められるように,次のことを伝えてあげるとよいでしょう:

神はわたしたちに語りかけたいと望んでおられ,様々な方法でそうなさいます。神は聖霊を通して,「具体的に必要なことや責任,疑問に思っていることについて助け,証が強くなるよう助け」ようとしておられます(「トピックと質問」「啓示」,topics.ChurchofJesusChrist.org)。

  • あなたやあなたの知っている人たちは,神からの啓示に気づくことについて,どのような疑問を持っていますか。

    生徒に,自分の疑問をホワイトボードまたは紙に書いてもらうといいかもしれません。今日このレッスン中に答えを探すよう,生徒に勧めます。すべての質問についてレッスン中に答えが見つかるわけではありませんが,生徒には,何か気がついたらそれを書き留めてもらいます。人はなぜ啓示を疑うのか生徒に考えてもらうために,次に挙げる質問をするといいかもしれません。

  • 神がいつ,どのようにわたしたちに御心を伝えてくださっているかを知るのが難しいのはなぜでしょうか。

  • 神が与えられた啓示に気づき,それに従う能力を高めることが大切なのは,なぜだと思いますか。

生徒に学習帳のページを開いてもらうか,「福音ライブラリー」アプリでメモを作成してもらい,主からの啓示について学んだことを記録してもらうとよいでしょう。ホワイトボードを使って,同様のことを行い,例を示してもよいでしょう。「どうすれば,自分が神から啓示を受けていることが分かるか」,といった見出しから始めるといいかもしれません。

主,オリバー・カウドリに啓示について教えられる

オリバー・カウドリは筆記者を務めていたとき,モルモン書を翻訳する力を主がジョセフ・スミスに与えられたことをその目で見ることができました。オリバーも翻訳したいと思い,主は彼に機会を与えることを承諾されました(教義と聖約6:25参照)。オリバーが良く翻訳できるようになるために,主は啓示を受けることに関する重要な原則をお教えになりました。

教義と聖約8:2-3はマスター教義聖句です。マスター教義聖句には見つけやすいよう,目立つ印をつけるとるとかもしれません。

教義と聖約8:1-3を読み,啓示を受けることについて主がオリバー・カウドリに知ってほしいと望まれた事柄を探してください。

  • 主が聖霊を通してわたしたちにどのように語りかけられるか,これらの節から何を学びましたか。

    生徒たちに見つけたことを発表してもらいます。生徒が見つける可能性のある真理は幾つかありますが,主は聖霊を通してわたしたちの思いと心に語りかけられることを,生徒が理解できるように助けます。

    改心につながる真理に焦点を当てる:生徒が改心につながる原則を見つけて述べられるよう助ける質問に関しては,教師養成スキルの「協議を教える」にある「改心に導き,イエス・キリストを信じる信仰を築く助けになる真理に焦点を当てる」という訓練を参照してください。

    この真理をホワイトボードの見出しの下に書くとよいでしょう。生徒がこれらの節にある主の教えを思い描けるように,次のような図を描いてもよいでしょう。

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    思いと心
  • あなたの個人学習や経験によると,主はどのような方法でわたしたちの思いに語りかけてこられますか。主はどのようにわたしたちの心に語りかけてくださいますか。

十二使徒定員会のリチャード・G・スコット長老(1928-2015年)は,神が聖霊を通してわたしたちの思いと心に語られる方法を幾つか紹介しています。

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リチャード・G・スコット長老

「聖霊を通して主が皆さんの思いと心に語られることを証します。心に浮かぶ考えが,単なる一般的な気持ちの場合もあります。逆に,明確な,間違えようのない形で導きがもたらされ,霊的な口述筆記のように,詳しく書き留められる場合もあります。」(リチャード・G・スコット「霊的な導きを得るために『リアホナ』2009年11月号,9)

オリバー・カウドリに関連する次の例から,主が思いと心に語りかけられるパターンを生徒が見いだせるよう助けるとよいでしょう:教義と聖約6:22-249:8-9。主がわたしたちの思いと心に語りかけられる方法を説明するのに使われた言葉を,生徒に見つけてもらいましょう。

教義と聖約9:8で述べられている,胸の内から燃やすというのは,「平安や静寂といった思い」(ダリン・Hオークス「御霊によって教え,学ぶ『リアホナ』1999年5月号, 22)のことを意味していると説明するといいかもしれません。

聖霊による語りかけ

神が聖霊を通してわたしたちに語りかけられるのを理解する助けとなる聖文や現代の教会指導者の教えが,ほかにもたくさんあることを説明します。時間を取って,生徒にこれらの教えを見つけて研究し,話し合ってもらいます。

これを行う一つの方法は,『聖句ガイド』や「福音ライブラリー」の検索機能などのツールを使って,どうすれば聖霊を通した啓示に気づくことができるかを説明している聖句や教会指導者の言葉を見つけてもらうことです。

もう一つの選択肢として,生徒に次の聖句を研究してもらい,個人の啓示について学べることを探してもらってもよいでしょう:

ビデオ「光のパターン:光を認識する」(2:12)を生徒に見せてもよいでしょう。このビデオでは,十二使徒定員会のデビッド・A・ベドナー長老が,自分の思いと聖霊からの促しの違いを見分ける方法について,教えています。

十分に時間を取って生徒に研究してもらい,学んだことをホワイトボードに書き加えてもらいます。

次のような質問は,生徒が学んだことについて話し合い,聖霊による証をクラスにもたらすのに役立つでしょう。

  • 神が聖霊を通してわたしたちに語りかけられる様々な方法について,どのようなことを学びましたか。

  • これらの教えは,天の御父とイエス・キリストの特質と願いについて理解するうえで,どのような助けとなるでしょうか。

  • これまで,聖霊が語りかけられる方法を理解するの経験をしたことがありますか。それはどのような経験でしたか。

レッスンの最初にした質問を,生徒に思い出してもらいます。学んだことのうちどんなことがこれらの質問に答える助けになったかを,生徒に発表してもらいます。レッスンの最後に,学んだ様々な方法のうち一つまたは複数から,主が自分の心と思いに語りかけてくださっていることに気づく努力をするよう生徒に勧めます。主から与えられた啓示に気づくには,一生涯続けて努力をする必要があることを,生徒に理解してもらいます。

暗記する

また,生徒が教義と聖約8:2-3の聖句の場所と重要語句を暗記し,今後のレッスンで復習できるようにするとよいでしょう。重要語句は,「聖霊によって,わたしはあなたの思いとあなたの心に告げよう」です。暗記活動のアイデアは,付録の「マスター教義の復習活動」の項にあります。

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