「第97課―マスター教義の実践6:教義を理解し,霊的な知識を得る」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)
「マスター教義の実践6」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』
第97課:教義と聖約84章
マスター教義の実践6
教義を理解し,霊的な知識を得る
マスター教義は,生徒がイエス・キリストとその福音のうえに生活の基を築くのに役立ちます。この課は,生徒がマスター教義聖句で教えられている真理を理解し,霊的な知識を得るために神の原則を学び,応用するのに役立ちます。
学習活動案
マスター教義の復習:理解する
生徒が教義と聖約の残りの章にあるマスター教義聖句に親しめるよう,数分間時間を取って,自分の聖典のこれらの聖句によく目立つ印を付けてもらうとよいでしょう。『マスター教義に関する基本文書』(2023年)に,マスター教義聖句の場所と重要語句のリストがあります。
その後,これらの聖句で教えられている教義に対する理解を深めるために,以下の活動を少人数のグループで行うように勧めるとよいでしょう。必ず10分から15分で,聖典に印を付けて,この活動を終えるようにします。これによって,生徒がこの課の後半で霊的な知識を得るための原則を応用する練習をするのに十分な時間が取れます。
10代の若者が日常生活で経験する一般的な困難な事柄のリストを作ります。
そうした状況に役立つ教義と聖約のマスター教義聖句を見つけてください。選んだ聖句を読み,次の質問に対する答えをクラスで発表する準備をしてください:
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これらの聖句が教えていることを自分の言葉で伝えるとしたら,あなたはどのように説明しますか。
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これらの聖句にあるイエス・キリストの教えは,あなたが挙げた一般的な困難を抱えた10代の若者にどのように役立つでしょうか。
霊的な知識を得るための原則を学び,それを実践する
次の状況を紹介する前に,霊的な知識を得るための原則を生徒に簡単に復習してもらうとよいかもしれません。(復習活動案は,本手引きの付録の「マスター教義の復習活動」の項に記載されています。)
復習する一つの方法は,各原則を見出しとしてホワイトボードに書き,それぞれの下に書き込めるスペースを設けることです。『マスター教義に関する基本文書』(2023年)の第5-12段落にある,霊的な知識を得るためのそれぞれの原則を,ほぼ同数の生徒に復習してもらいます。その後,各原則で一人ずつ,自発的に申し出てくれた3人の生徒にホワイトボードに書いてもらいます。該当する見出しの下に,復習した段落から重要な語句や概念を書いてもらいます。これらの言葉や概念は,先のレッスンで使います。
以下のシナリオを読み,霊的な知識を得るための原則はどのように役立つかを考えてください:
クリスは混乱しています。結婚している彼の姉は最近,教会を離れ,もう教会員ではいたくないと話しました。クリスには,かつては福音を固く信じていたのに,もう定期的に教会に出席するのをやめた家族や友達がほかにもいます。その人たちは立派な人たちで,成功して幸せな人生を送っているように見えます。クリスはずっと教会で活発に活動し続けるつもりでいましたが,一生教会の活動に積極的に参加し続けることは,ほんとうに大切なのだろうかと疑問に思い始めました。
できれば,霊的な知識を得るための原則のうち違う原則を復習した生徒3人で,3人ずつのグループになってもらいます。ホワイトボードに書かれた言葉や概念の一つ一つは,クリスにとってどのように役に立つか,グループで話し合ってもらいます。
時間に余裕があれば,別の生徒にも自発的に出てきてもらい,ホワイトボードの各原則の下に異なる言葉や概念を書いてもらって,ここまでの活動を何度も繰り返してもよいでしょう。変化を持たせるために,毎回,生徒には別のメンバーで3人組になってもらい,ホワイトボードに書かれた新しい言葉や概念について話し合ってもらうとよいでしょう。
この活動の最後に,もう一度組み合わせを変えて3人組になってもらい,次の事柄について話し合ってもらうとよいでしょう:
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イエス・キリストが御自分の教会に忠実であり続ける人々に与えてくださるものを,クリスが理解するのに最も役立つ教義と聖約のマスター教義聖句はどれでしょうか。
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ほかの聖典では,どのマスター教義聖句が彼に役立ちますか。
時間を取って,生徒にグループで調べ,話し合ってもらった後,どの聖句が最も役に立つと感じたかと,その理由をクラスで発表してもらいましょう。複数のグループに発表してもらいましょう。(生徒は恐らく,教義と聖約1:30;84:20-22;ヒラマン5:12;ヨシュア24:15;イザヤ58:13-14;ルカ22:19-20;エペソ2:19-20などの聖句を挙げるとことでしょう)。
次の文章の幾つか,あるいは全部に対し,文章を完成させるように答えを学習帳に書いてもらって,この課を終えるとよいでしょう。
永遠の観点から見ると,天の御父は,という理由により,わたしがイエス・キリストに忠実であり続け,主の教会で活発に活動を続けることを望んでおられます。
イエス・キリストに忠実であり続け,主の教会で活発に活動を続けたいと考えるのに役立つ聖句は,です。
イエス・キリストに忠実であり続け,生涯を通じて主の教会に活発であり続けるためにできることの一つは,です