セミナリー
第155課-公式の宣言一:主は示現と啓示によってわたしに示された


「第155課-公式の宣言一:主は示現と啓示によってわたしに示された」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

「公式の宣言一」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第155課:信仰箇条と公式の宣言一および二

公式の宣言一

主は示現と啓示によってわたしに示された

ウィルフォード・ウッドラフ大管長

およそ50年にわたり,一部の教会員は主の戒めに応じて多妻結婚を行っていました。1890年,主はウィルフォード・ウッドラフ大管長(1807-1898年)に,教会における多妻結婚の終了を発表するようお命じになりました。この課では,主は主の預言者に与える絶えざる啓示を通して教会を導かれることを生徒が理解できるようにします。

学習活動案

この課は,多妻結婚の実施をやめるようにという聖徒たちへの主の命令に焦点を当てます。この課を教える前に,「教義と聖約132:1-2,34-66」の課の資料を確認して,多妻結婚についてまだ疑問がある生徒を助けるとよいでしょう。

神は御心を御自分の子供たちに明らかにされる

訓練アイコン内省と評価をするよう勧める。これを行う方法に関する訓練について,詳しくは『教師養成スキル:御霊によって教える』にある「学習者が聖霊から教えを受けられるような環境と機会を作る」という訓練を参照してください。教義,真理,原則について,生徒のための自己評価の項目を作成する練習をするとよいでしょう。

レッスンを始めるに当たり,一人の生徒に信仰箇条1:9を読むか暗唱するよう招きます。その後,神が預言者を通して御心を御自分の子供たちに明らかにされることについて,生徒が自分がどの程度信じているかを評価できるようにします。以下を提示して,生徒が静かに答えを考える時間を取るとよいでしょう。

以下の文章について,空欄を埋めるのに最も適していると思う選択肢(知っている,信じている,ある程度信じている,信じているかどうか分からない)を選んでください:「わたしはこれが真実だと。」

  • 神はこれまで預言者を通して御自分の子供たちに御心を明らかにしてこられた。

  • 神は現在もなお預言者を通して御自分の子供たちに御心を明らかにしておられる。

  • 神はこの後も預言者を通して御自分の子供たちに御心を明らかにされる。

そのように答えた理由を考えるよう招きます。何人かに分かち合うよう招くこともできるでしょう。

今日のレッスンで,主が主の預言者への絶えざる啓示を通して御自分の教会を導いておられることを示す実例を,教会歴史から採り上げて焦点を当てることを説明します。主から絶えざる啓示を受けるという祝福に気づく助けとなる,御霊からの促しに注意を払うよう生徒を励まします。

公式の宣言一

公式の宣言一は,多妻結婚の実施をやめるようにという,聖徒たちに対する主の命令に関するものであることを,生徒が理解できるようにします。公式の宣言一の冒頭にある序文を,聖典から見つけるよう招きましょう。必要であれば,旧版を使用している生徒に序文のコピーを渡します。

公式の宣言一の序文を読み,この宣言が聖徒たちの多妻結婚の実施について教えていることを見つけましょう。

  • 聖徒たちにとって,多妻結婚を実施し続けることを困難にしたものは何でしたか。

生徒がこれらの困難についてより深く理解できるように,次の段落を読むか,要約するとよいでしょう。生徒の一人に,声に出して読んむよう招いてもよいでしょう。

1800年代半ばに聖徒たちがユタに定住した後,多くの教会員は公に多妻結婚を実施しました。合衆国ではやがて,政府指導者が多妻結婚を違法とする法律を制定しました。こうした法律により,末日聖徒の男性の多くが逮捕,投獄されました。また,逮捕されるのを避けるために身を隠した人もいました(『聖徒たち-末日におけるイエス・キリスト教会の物語』第2巻「いかなる汚れた者の手も」1846-1893年132384-386491-494参照)。

このような困難な状況にあって,ウィルフォード・ウッドラフ大管長は深い祈りをもって主に導きを求め,そして導きを受けました。大管長は霊感を受け,教会指導者たちに多妻結婚の原則を教えるのをやめるように指示しました。1890年9月,ウッドラフ大管長は宣言(今日公式の宣言一として知られる声明)を発表しました。この宣言でウッドラフ大管長は,教会指導者がいまだに公に多妻結婚を奨励している,という誤った報告について言及しました(『聖徒たち』第2巻,553-554565-569参照)。

この宣言は教義と聖約に収録され,公式の宣言一として知られています。

聖徒たちに対するウッドラフ大管長の勧告と指示について研究できる機会を設けましょう。必要に応じて,これから研究する段落が聖典のどこにあるかを生徒に示してください。

以下を研究して,聖徒たちに対するウッドラフ大管長の勧告を見つけましょう。

時間が許せば,「抜粋」からさらに数段落を研究するよう招くと有益かもしれません。生徒を少人数のグループに分けて,特定の段落を研究し,ウッドラフ大管長が主から学んだことを見つけるよう割り当ててもよいでしょう。その後,見つけたことを全員に向けて要約してもらいます。

  • 救い主が御自分の教会を導かれる方法について理解するうえで,これらの段落はどのように助けになりますか。

    複数の生徒に答えてもらいます。生徒は次のような真理を見つけるかもしれません:主は大管長が教会員を誤った道に導くのを決してお許しにならない。主は預言者への絶えざる啓示を通して御自身の教会を導いておられる。

  • これらの真理を知ることは,あなたの人生にどのような祝福や影響を与えるでしょうか。

  • これらの真理から,救い主について,また救い主があなたに望んでおられることについて,どのようなことが分かりますか。

今日も絶えざる啓示

ラッセル・M・ネルソン大管長は,次のような証を分かち合っています。

4:27
ラッセル・M・ネルソン大管長

「わたしは,主が御自分の教会の諸事を導かれることを確かに知っています。主は言われました。『わたしにはわたし自身の業を行う能力があることを,〔あなたに〕示そう。』〔2二―ファイ27:21

顧問たちとわたしは,最善を尽くしておりそれ以上は何もできないという非常に難しい状況において,主が御手を差し伸べてくださったことを,しばしば,涙のあふれる目で見てきました。それには驚くばかりです。」(ラッセル・M・ネルソン「歓迎の言葉『リアホナ』2021年5月号,6参照)

この文章を紹介した後,二人一組か少人数のグループで,以下の問いについて話し合うよう招くとよいでしょう。各グループにホワイトボードの所に来てもらい,答えを幾つか書いてもらいます。

理解度を示す

生徒が今日学んだことについての理解度を示せるよう,次のシナリオを紹介するとよいでしょう。

ソフィアは,教会で見てきた変化に悩まされています。預言者が今行うよう求めることの中に,自分の幼いころ求められていたこととは違うことがあるのはなぜなのか不思議に思っています。

  • 今日学んだことの中から,ソフィアに伝えることで彼女の助けとなりそうなことは何でしょうか。

クラスでの話し合いの一環として答えてもらうか,二人一組でロールプレイするよう招くこともできるでしょう。

今日話し合った真理について証してください。主の預言者を通して主が導きを与え続けてくださることが自分の生活に祝福となることを認識するよう,生徒を励まします。