セミナリー
第164課—霊的な基を強める


「第164課—霊的な基を強める」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』(2025年)

「霊的な基を強める」『教義と聖約 セミナリー教師用手引き』

第164課:マスター教義:疑問への答えを見つける

霊的な基を強める

マスター教義について

ソルトレーク・シティー神殿工事

末日におけるイエス・キリストの弟子であるわたしたちは,数多くの霊的な危険や困難に直面します。サタンの影響に強く立ち向かうには,唯一の堅固な土台であるイエス・キリストの上に生活を築かなければなりません。この課は,マスター教義が生徒の人生にとってどのような祝福となるか,イエス・キリストの上に霊的な基を築くうえでどのように役立てられるかを生徒が理解できるようにします。

学習活動案

この課はマスター教義の目的を生徒に紹介するために用いることができます。また,セミナリーの経験の中で重要な一部であることを,マスター教義に精通している生徒にを認識してもらうためにも用いることができます。新暦年の初めに教えることもできますが,新しい生徒たちを教えているならば再確認してもよいでしょう。

訓練アイコン教師用の「マスター教義の訓練」は,マスター教義をレッスンに取り入れる方法を理解するのに役立つリソースです。訓練は,ChurchofJesusChrist.orgにあります。

霊的な基

イエス・キリストの上に霊的な基を築くことの大切さを,生徒が理解できるように助けます。そのために,ソルトレーク神殿の改修について話し合い,地震などの将来起こりうる危険に対して基礎を強化するために行われた作業を強調するとよいでしょう。写真を掲示してもよいかもしれません。

2:3
ソルトレーク・シティー神殿工事1
ソルトレーク・シティー神殿工事2
ソルトレーク・シティー神殿工事3
ソルトレーク・シティー神殿工事4
  • ソルトレーク神殿の改修と基礎の強化に,なぜこれほど時間と資材が費やされたと思いますか。

  • 神殿に対して行われた作業と,わたしたち個人の生活とはどのように比較できるでしょうか。

ヒラマン5:12を読み,イエス・キリストの上に築く霊的な基の必要性を,より深く理解する助けになる真理と原則を見つけてください。

  • この聖句は,イエス・キリストからもたらされる強さが必要な理由について,どのようなことを理解する助けとなりましたか。

  • この聖句から,救い主を生活の中心に置くと起こり得ることについて,どのような真理を学びましたか。

    学んだことを一文にまとめてホワイトボードに書いてもらうとよいでしょう。その後,自分の答えを説明する機会を設けましょう。例えば,イエス・キリストの上に霊的な基を築くと,わたしたちは決して倒れることがない,などの説明があるとよいでしょう。

  • イエス・キリストの上に霊的な基を築くとは,どういう意味だと思いますか。

例えば,「イエス・キリストとその教えを生活の中心に置く」「主の模範に従う」「日ごろから悔い改める」などのアイデアが出るとよいでしょう。

ラッセル・M・ネルソン大管長は,イエス・キリストの上に基を築く必要がある理由を次のように説明しています。

ラッセル・M・ネルソン大管長

「今こそわたしたち一人一人も,個人の霊的な基を強めるために,恐らくこれまで講じたことのない特別な対策を行う時期に来ています。先例のない時期には,先例のない対策が必要なのです。

愛する兄弟姉妹の皆さん,今は末日です。皆さんやわたしが,差し迫る危険や苦難に耐えるには,各自が贖い主イエス・キリストという岩の上に強固な霊的基を築くことが不可欠です。……

主が断言されたように,今日の未曽有の試練にもかかわらず,イエス・キリストの上に基を築き,主の力を引き寄せる方法を学んだ人々は,この時代に特有の不安に屈する必要はないのです。」(ラッセル・M・ネルソン「神殿とあなたの霊的な基『リアホナ』2021年11月号,93-94)

  • この言葉は,強固な霊的基の必要性を理解するうえでどのように助けになりますか。

救い主の上に基を築く必要性を理解することで,生徒が人生で経験していることにどう役立つかについて考えてもらいましょう。次に自分の霊的な基の強度を評価してもらいます。一つの方法として,この課で生徒が学ぶマスター教義がどのような成果をもたらすかについて,次の自己評価を提示することです。静かに自己評価をするか,答えを学習帳に書いてもよいでしょう。

以下の各文について,自分自身を,1(まったくそう思わない)から5(強くそう思う)の5段階で評価してください。

  1. 誘惑に遭ったり,サタンの影響を受けたりするとき,わたしはイエス・キリストとその教えに頼ります。

  2. わたしは自分の教義的,個人的,社会的,歴史的な疑問に対する答えを得る方法を知っています。

  3. わたしはイエス・キリストの教義を人に説明することができます。

  4. わたしはキリストの教義から成る重要な聖句を見つけることができます。

  5. わたしは日々選択するときに,イエス・キリストの模範と教えに頼っています。

マスター教義

セミナリーでの経験を通してイエス・キリストの上に基を築ける方法の一つが,マスター教義であることを説明します。以前にセミナリーに参加したことのある生徒がいる場合は,その生徒に,マスター教義について知っていることを説明してもらうとよいでしょう。ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「What Is Doctrinal Mastery?」(3:56)を見せて,マスター教義を生徒に紹介してもよいでしょう。

4:3

『マスター教義に関する基本文書』の「マスター教義について」を読みます。マスター教義に取り組むと,イエス・キリストの上に強固な基を築くのにどう役立つか考えてください。

少人数のグループで一緒に読んでもよいでしょう。グループで一人の生徒に,読む段落を割り当てる役割をしてもらいます。別の生徒には発見重要なことをリストアップしてもらい,また別の生徒にはグループで見つけたことをクラスで発表してもらってもよいでしょう。

  • マスター教義から得られる二つの大きな成果は何でしょうか。

    マスター教義の二つの大きな成果を生徒が必ず理解するようにしてください。(1)霊的な知識を得るための原則を学んで応用すること,(2)マスター教義聖句と,その聖句が教えているイエス・キリストの福音の教義を習得することです。

    年間を通して,これらの成果に焦点を当てたレッスンが行われることを説明するとよいでしょう。レッスンでは,教義を自分の言葉で説明したり,マスター教義聖句の重要語句を暗記したり,実生活の状況に教義を当てはめるために,霊的な知識を得るための原則を用いたりする機会があります。

  • マスター教義は,イエス・キリストの上に基を築くうえでどのような助けになると思いますか。

  • マスター教義に取り組むと,将来直面する課題やサタンの攻撃からどのように守られるでしょうか。

マスター教義に積極的に取り組むよう努めると,より確信を持ってイエス・キリストに頼れるようになることを,生徒が理解できるように助けてください。これまでにマスター教義に取り組んだことのある生徒に,マスター教義によってどのような祝福を受けたかを話してもらうとよいでしょう。イエス・キリストに頼ると,今日直面している試練に耐え,将来直面する試練に備えることができることを証します。