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第48課:教義と聖約124章


「第48課:教義と聖約124章」教義と聖約 教師用手引き

「第48課」教義と聖約 教師用手引き

第48課

教義と聖約124章

紹介とタイムライン

1838年から1839年の冬に教会員がミズーリ州から追い出されたとき,彼らはイリノイ州とアイオワ準州に避難した。1839年4月に監禁から逃された後,預言者ジョセフ・スミスはイリノイ州クインシーの聖徒たちと合流して,後にノーブーと改名されるイリノイ州コマースでの新しい集合地の確立を助けた。約二年後の1841年1月19日,預言者ジョセフ・スミスは教義と聖約124章に記録されている啓示を受けた。この中で,主は「地のすべての国々」の指導者たちに「〔主の〕福音……について,……厳粛に宣言する」(教義と聖約124:2-3)よう預言者に命じられ,ノーブーに訪問者が宿泊するための家と神殿を建設するよう聖徒たちに指示された。また,個々の教会員に勧告して,神権指導者の責任で奉仕する兄弟たちを任命された。

1838-1839年冬教会員はミズーリ州から追い出され,イリノイ州とアイオワ準州に避難した。

1839年4月16日預言者ジョセフ・スミスと同僚たちは,裁判のためにミズーリ州コロンビアに移送されていたときに,束縛状態から逃れることを許された。

1839年4-5月教会員は,後にノーブーと改名されるイリノイ州コマースに土地を購入し,そこを集合地として確立した。

1840年8月15日預言者ジョセフ・スミスが,死者のためのバプテスマに関する最初の公開説教を行った。

1840年12月16日イリノイ州がノーブー市に憲章を与えた。

1841年1月19日教義と聖約124章が与えられた。

1841年4月6日ノーブー神殿の隅石が据えられた。

教えるための提案

教義と聖約124:1-21

主は,「地のすべての国々に」「福音……について……宣言する」よう預言者ジョセフ・スミスに命じられ,個々の教会員に勧告される

次の質問をホワイトボードに書きます:あなたがほかの人々から受けることができる最高の賛辞は何ですか。それはなぜですか。

数人の生徒に,答えを発表してもらいます。その後,次の質問をホワイトボードに書きます:主からどのような賛辞を受けたいと思いますか。それはなぜですか。

生徒たちに,これらの質問について深く考えてもらいます。教義と聖約124章を研究するときは,主の僕について主が重んじられる特質を見つけるように生徒たちを励まします。

教会員が1838年から1839年の冬にミズーリ州から追放されたとき,その多くがミシシッピ川沿岸にあるイリノイ州やアイオワ州の小さな地域社会に住み着いたことを生徒たちに思い出してもらいます。これらの地域の心優しい住民は,聖徒たちを助けるためにできるかぎりのことをしましたが,大勢の難民のために十分な食物と避難場所を見つけるために苦労することがよくありました。

次の文を見せて,一人の生徒に声に出して読んでもらいます。

1839年4月,預言者ジョセフ・スミスと,彼とともに捕らわれていた人々は監禁から逃され,イリノイ州クインシーに逃げ延びて,そこで彼らの家族と再会しました。クインシーに到着した後,預言者とほかの教会員たちは,聖徒がイリノイ州とアイオワ準州に定住するための土地を購入しました。イリノイ州コマースは彼らの新しい本部となり,コマースはヘブライ語で「美しい」という意味のノーブーに改名されました。しかし,彼らの町の創設には,ミズーリ州の入植地から避難した後でほとんどが極貧状態に陥った聖徒たちが,土地を切り開き,新しい家と生活を築くために全力を注いだ,何か月ものつらい労働が必要でした。次の冬が来るまでには,ミズーリ州における教会の激動の時代に起こった背教と死による欠員状態にあった教会指導者を再組織できるほど,聖徒たちは十分な進歩を遂げていました。1841年1月19日,預言者ジョセフ・スミスは教義と聖約124章に記録されている啓示を受けました。この中で,主はノーブーを「シオンの隅石」(教義と聖約124:2),および当時の教会本部とされ,教会指導者の責任で奉仕する兄弟たちを任命されました。

教義と聖約124:1-22に記録されているとおり,主はノーブーの様々な教会の指導者たちを褒め,勧告をお与えになったと説明します。次の参照聖句と名前をホワイトボードに書きます:

教義と聖約124:1-3—ジョセフ・スミス

教義と聖約124:12-14—ロバート・B・トンプソン

教義と聖約124:15—ハイラム・スミス

教義と聖約124:16-17—ジョン・C・ベネット

教義と聖約124:18-19—ライマン・ワイト

教義と聖約124:20-21—ジョージ・ミラー

各生徒にこれらの参照聖句の一つを割り当て,それらの聖句を黙読しながら,これらの個人について主が言われた事柄を見つけてもらいます。生徒たちに,見つけた事柄を発表してもらいます。生徒たちが発表するときに,それぞれの答えをホワイトボードの対応する参照聖句と名前の横に書きます。

  • これらの賛辞の中で,あなたが主から受けたいと思うものはどれですか。それはなぜですか。

生徒たちに,主が15節と20節でハイラム・スミスとジョージ・ミラーにお与えになった賛辞を簡単に見直してもらいます。

  • 主がこれら二人の兄弟たちに言われた事柄に基づくと,主は高潔さを持つ人についてどのように感じておられますか。(生徒は次のような真理を見いだせるでしょう:主は心が高潔である人を愛し,信頼される。

主がすべての人を愛しておられることを指摘します。しかし,15節と20節にあるハイラム・スミスとジョージ・ミラーに対する主の愛の表現は,彼らの高潔さ,つまり清さ,正直さ,公平さのために,主が彼らの生活に満足されていることを示しています。

十二使徒定員会のジョセフ・B・ワースリン長老(1917-2008年)の次の言葉を見せます。一人の生徒に,その言葉を声に出して読んでもらい,ほかの生徒には,一緒に黙読しながら,高潔さの意味についてワースリン長老が述べた事柄を見つけてもらいます。

「わたしにとって高潔さとは,その結果にかかわらず常に正しく良いことを行うことです。またそれは単に行動ばかりではなく,もっと大切な点は,心の奥底から正しい思いを抱くことです。高潔な人とは,正義感の強い信頼できる人であり,そのような人は信頼を裏切ったり聖約を破ったりすることはありません。」(ジョセフ・B・ワースリン「高潔な人」『聖徒の道』1990年7月号,34)

  • 人の高潔さが試される状況には,どのようなものがありますか。

  • 高潔さを保つことが難しいときでも,わたしたちができることで,高潔さを保つ助けとなる事柄には,どのようなものがありますか。

生徒たちに,高潔さを持つ知人について考えてもらいます。数人の生徒に,思い浮かべた人が高潔さの模範である理由を分かち合ってもらいます。

思い,言葉,行動に高潔さを保つ努力をするために行う事柄を書き留めるように生徒たちに勧めます。

教義と聖約124:22-83

主は,ノーブーに,訪問者のための家と神殿を建設するよう教会員に命じられる

教義と聖約124:22-83で,主は教会員に特定の戒めをお与えになったと説明します。数人の生徒に,教義と聖約124:22-27,56,60を順番に声に出して読んでもらいます。ほかの生徒には,一緒に黙読しながら,主が聖徒たちに何をするように言われたか見つけてもらいます。

  • 主は,ノーブーに何を建設するよう聖徒たちに言われましたか。(後に聖徒たちがノーブーハウスと名付けた宿泊用の家と神殿。)

  • 23節と60節によると,聖徒たちがノーブーハウスを建設するよう命じられたのはなぜですか。

ノーブー神殿の写真を見せます。

〔ノーブー神殿の画像〕

一人の生徒に,教義と聖約124:28を声に出して読んでもらいます。ほかの生徒には,一緒に黙読しながら,主がノーブーに神殿を建設するよう聖徒たちに命じられた理由を見つけてもらいます。

  • 主がノーブーに神殿を建てるよう聖徒たちに命じられたのはなぜですか。

預言者ジョセフ・スミスは,神殿の儀式を受け,それに関連する聖約を守ることによって「完全な神権」を得ると教えました(『歴代大管長の教え—ジョセフ・スミス』 418参照)。神権の鍵は1836年にカートランド神殿で回復されましたが,そのときには明らかにされなかった神殿の儀式がありました。例えば,教義と聖約124章に記録されている啓示が与えられる6か月前の1840年8月15日,預言者ジョセフ・スミスは初めて身代わりのバプテスマによる死者の贖いの教義について教えました。その後,ミシシッピ川や周辺の小川で,死者のためのバプテスマが数多く行われました。

数人の生徒に,教義と聖約124:29-34を順番に声に出して読んでもらいます。ほかの生徒には,一緒に黙読しながら,主が死者のためのバプテスマについて聖徒たちに言われた事柄を見つけてもらいます。

  • 主は,死者のためのバプテスマをどこで行わなければならないと言われましたか。

  • 30節によると,聖徒たちが神殿以外の場所で死者のためのバプテスマを行うことを主がお許しになったのはなぜですか。

  • 主は,神殿を完成させるために指定されたとき以降に,神殿外で死者のためのバプテスマを行うと何が起こると言われましたか。

ミシシッピ川での身代わりのバプテスマは,1841年10月3日に「主の宮で儀式を受けられるようになるまで,死者のためのバプテスマは今後執行しません。……主がそのように言われるからです」(『歴代大管長の教え—ジョセフ・スミス』 469)と預言者が発表したときに廃止されたと説明します。1841年11月,一部が完成されたノーブー神殿の地下の部屋にバプテスマフォントが建築され,奉献された後で,死者のためのバプテスマが再開されました。

数人の生徒に,教義と聖約124:37-41を順番に声に出して読んでもらいます。ほかの生徒には,一緒に黙読しながら,主がノーブーに神殿を建設するよう命じられたもう一つの理由を見つけてもらいます。

次の未完成の文をホワイトボードに書きます:神殿は,…… 唯一の場所である。

  • 教義と聖約124:28-42に記録されている,主がお教えになった事柄に基づくと,ホワイトボードの文をどのように完成させることができますか。(生徒たちが答えた後,ホワイトボードの文を次のように完成させます:神殿は,生者と死者の救いのために必要な神権の儀式のすべてを受けることができる唯一の場所である。

  • この教義は,ノーブー神殿を建設するために必要なあらゆる犠牲を払うことにおいて,どのように聖徒たちを動機付けたでしょうか。

教義と聖約124:41-83の要約として,神殿を建設するならば,主が教会員に対して祝福すると約束されたと説明します。建設しなければ,のろわれることになります。主は,聖徒たちがミズーリ州ジャクソン郡に神殿を建設できなかったことについては,教会の敵にその責任を負わせるとも約束されました。主はさらに,ノーブーハウスの建設に関する指示も聖徒たちにお与えになりました。

教義と聖約124:84-145

主は,神権指導者の責任で奉仕すべき人々を指名される

ミズーリでの苦難が教会の指導者に大きな打撃を与えたことを生徒たちに思い出してもらいます。この間,一部の指導者が教会を去り,また,亡くなったり殺されたりした指導者もいました。1838年から1839年の冬に聖徒たちがミズーリ州から追放された後,教会指導者たちは,イリノイ州とアイオワ州で聖徒たちが集合するための場所を整えるためにほとんどの労力を費やしました。1840年から1841年の冬までに,教会の指導者たちはようやく,その注意を教会の欠員補充に向けることができました。教義と聖約124:84-145には,教会で奉仕するように召された兄弟たちの名前と,彼らに対する主の約束と警告が記載されています。

数人の生徒に,教義と聖約124:91-95を順番に声に出して読んでもらいます。ほかの生徒には,一緒に黙読しながら,主が教会の指導者に加えられた変更を見つけてもらいます。

  • ウィリアム・ローが受けた召しは何でしたか。

  • ハイラム・スミスが受けた召しは何でしたか。

ハイラム・スミスが教会の祝福師として召されたとき,教会で奉仕する祝福師は全教会に一人しかいなかったことを説明するとよいでしょう。より多くのステークが組織されるにつれて,各ステークで祝福師が聖任されました。

  • 新しい召しの一環として,ハイラム・スミスにどのような祝福が約束されましたか。(ハイラムには,1838年に背きのために破門されたオリバー・カウドリにかつて約束された祝福が与えられた〔95節参照〕。)

教義と聖約124:103-142の要約として,主がシドニー・リグドンを引き続き預言者ジョセフ・スミスの顧問として奉仕するよう召されたと説明します。また,主はジョセフ・スミスを教会の預言者および大管長として,そしてブリガム・ヤングを十二使徒定員会の会長として承認され,十二使徒定員会の会員の名前を挙げられました。それに加えて,主は高等評議会の会員,大祭司の会長(ステーク会長),長老定員会の会長,七十人定員会の会長,ビショップリックも指名されました。

一人の生徒に,教義と聖約124:143を声に出して読んでもらいます。ほかの生徒には,一緒に黙読しながら,主がこれらの神権の「職」と「鍵」を確立された理由を見つけてもらいます。

  • 143節によると,主が御自分の業を組織し,導くために神権の鍵と職を確立されたのはなぜですか。(主は,御自分の聖徒たちを全き者とするために,御自分の業を組織し導く,神権の鍵と職を確立された。

このレッスンで見いだした原則とそのほかの真理についての証を述べて,レッスンを終えます。生徒たちにそれぞれの生活でこれらの真理を応用してもらいます。