「第8章:目標と計画を通して業を成し遂げる」『わたしの福音を宣べ伝えなさい—イエス・キリストの福音を分かち合うためのガイド』
「第8章」『わたしの福音を宣べ伝えなさい』
第8章
目標と計画を通して業を成し遂げる
あなたは特定のエリアで主の業を助けるよう割り当てを受けています。主はあなたが主の愛と真理をもって人々に祝福をもたらすことを願っておられます。また,主のもとに来るように人々を招き,助けるよう望んでおられます。
主はあなたが「熱心に〔この〕善いことに携わ〔る〕」よう望んでおられます。「多くのことを〔あなた〕の自由意思によって行い,義にかなう多くのことを成し遂げ〔る〕」(教義と聖約58:27。26-29節参照)よう求めておられます。それぞれのワードや支部を,赴任したときよりも強くして去ることができるよう,行えることをすべて行ってください。
本章では,あなたが目標を設定し,目標を達成するための計画を立て,計画を熱心に実行する方法を学ぶのを助けます。神の子供たちが霊的に進歩するのを助けるあなたの取り組みの指針となる,人々を改宗に導くためのキーインディケーターが説明されています。次に,あなたの個人および同僚との目標を含め,宣教師としての活動のあらゆる点で活用できる,簡潔な目標設定のプロセスが紹介されています。また,同僚と毎日および毎週行う計画会の進め方のまとめも示されています。
目標を設定し,計画を立てる方法を学ぶことで,あなたは生涯にわたって祝福を受けるでしょう。ここで学ぶ事柄は,あなたが神と聖約を交わして守り,教会で忠実に奉仕し,教育を受け,職業において成長し,堅固な家庭を築く助けになるでしょう。
人々が救い主に対して改心するのを助ける
宣教師の目的に焦点を当てる
あなたはおそらく,数ある宣教師としての務めの中で何がいちばん重要なのだろうかと悩んだことがあるでしょう。これは,あなたが毎週および毎日目標を設定し,計画を立てる際に考えるとよい質問です。この質問に答える助けとして,宣教師としての目的について考えてください。
「あなたの目的は,人々をキリストのもとへ来るよう招くことです。そのためにあなたは,イエス・キリストとキリストの贖いを信じる信仰,悔い改め,バプテスマ,聖霊の賜物を受けること,最後まで堪え忍ぶことを通して,彼らが回復された福音を受け入れられるよう助けるのです。」
宣教師の目的が,あなたの目標と計画を導くようにしてください。個人が選択の自由を使って救い主に対して改心し,主の福音を受け入れるよう助ける方法に焦点を当ててください。
目標を設定し,計画を立てる際に,御霊の導きを求め,同僚と相談してください。その後,計画を最後まで遂行し,時間を有効に使ってください。
「わたしたちは『人々を教会に入れる』ために,あるいは教会の会員数を増やすために宣べ伝え,教えているわけではありません。単により良い生活を送るよう勧めるために宣べ伝え,教えているわけでもありません。……神の息子,娘たちに日の栄えの王国の扉を開くために,悔い改め,バプテスマと確認を受けることによってキリストのもとへ来るよう,わたしたちはあらゆる人を招いているのです。わたしたち以外に,これを果たせる人々はいません。」(Dallin H. Oaks, “The Purpose of Missionary Work,” missionary satellite broadcast, Apr. 1995)
人々を改宗に導くためのキーインディケーターに沿う
教会の指導者は,人々を改宗に導くための6つのキーインディケーターを挙げています。キーインディケーターは,神の子供たちの霊的な進歩に焦点を当てる助けとなります。これらのインディケーターは,あなたの日々の取り組みを宣教師の目的に沿ったものとするのを助けるためにあります。
人々を改宗に導くためのキーインディケーターは,以下のとおりです。
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新しく教えている人。(過去3ヶ月の間に教えられていないが)その週にレッスンを受けて次回の約束も受け入れた(バプテスマを受けていない)新しい人を指します。レッスンには通常,(適切であれば)祈りや,少なくとも一つの福音の原則を教えること,適切な決意をするよう招くことが含まれます。 |
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会員同席でのレッスン。特定の週に,会員の参加のもとで(バプテスマを受けていない人に)教えられたレッスンの数を指します。 |
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レッスンを受けており,聖餐会に出席した人。現在レッスンを受け,その週に聖餐会に出席した(バプテスマを受けていない)人を指します。 |
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バプテスマの日を決めた人。具体的な日にバプテスマと確認の儀式を受けることに同意した人を指します。 |
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バプテスマと確認を受けた人。バプテスマと確認の儀式を受け,その週にフォームが電子媒体で提出された新会員を指します。(改宗者のバプテスマの定義と記録の作成に関する情報については,第12章を参照) |
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聖餐会に出席した新会員。過去12か月以内に「バプテスマと確認フォーム」が提出され,その週に聖餐会に出席した新会員を指します。 |
要約すると,人々がこれらの経験をすることを選ぶよう助けることを優先してください。以下の活動をあなたの取り組みの中心としましょう:
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新たに教える相手を見つけるのに役立つ活動
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人々が聖約を交わして守ることに向けて進歩するのを助ける活動
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過去1年以内にバプテスマと確認を受けた人々を助ける活動
自分の取り組みが,キーインディケーターに反映されるような形でだれかが進歩するための助けになっているのか分からない場合には,その活動が時間をうまく使えているものとなっているかどうかを評価してください。
ともに過ごす時間が少ない人々について,彼らの福音への関心を育み続けてください。会員に働きかけて,そのような人々に連絡を取ってもらうとよいでしょう。テクノロジーを利用して,彼らを励まし,ミニスタリングを続けることもできます。そのほかのアイデアについては,第9章の「テクノロジーを使う」の項を参照してください。
「計画をし,目標を設定する究極の目的は,主の弟子を作ること,すなわちバプテスマの聖約に始まって神殿の聖約へと至る,神聖な聖約を交わして守る献身的な改宗者を得ることです。」(Quentin L. Cook, “Purpose and Planning,” mission leadership seminar, June 25, 2019)
キーインディケーターの目標を設定し,計画を立てる
週間計画会で,あなたと同僚はすべてのキーインディケーターについて目標を設定します。キーインディケーターの目標は,より多くの人々が改心のもたらす祝福を経験するのを助けたい,というあなたの望みを反映するものであるべきです。
あなたがコントロールできる事柄の範囲内で,キーインディケーターの結果に影響を与え得る事柄を行うための目標を設定し,計画を立ててください。例えば:
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あなたはその週の間に特定の数の人々を新たに教え始めるという,キーインディケーターの目標を設定するかもしれません。その目標を達成できるかどうかは,ほかの人々の選択の自由に委ねられています。それでも,それを達成するために自分の力が及ぶ事柄を行ってください。一つの方法は,毎日一定の数の新しい人々と話すという目標を設定することです。次に,それをどのように行うか計画します。本章の付録2と第9章にあるアイデアを参照してください。
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あなたは特定の数の新会員とあなたが教えている人々が聖餐会に出席するという,キーインディケーターの目標を設定するかもしれません。人々が来るかどうかは,彼らの選択の自由に委ねられています。それでも,これらのキーインディケーターの結果に影響を与えるために,自分の力が及ぶ事柄を行ってください。彼らをいつ招き,どのようにフォローアップするかを計画しましょう。
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あなたはその週に会員に特定の数のレッスンに同席してもらうという,キーインディケーターの目標を立てるかもしれません。その目標を達成できるかどうかは,会員やあなたが教えている人々次第です。それでも,このキーインディケーターの結果に影響を与えるために,自分にできる事柄を行ってください。ワードの指導者と協力して会員に同席してもらうための目標を立てましょう。次に,どのように彼らの同席を調整するか計画してください。
同僚とともに,自分たちが担当しているエリアのキーインディケーターの目標を設定してください。(1)あなたが教えている人々の進歩状況と,(2)新たに教える相手を見つける必要性に基づいて目標を設定します。新たに教える相手を見つけることは常に必要です。
伝道部全体のキーインディケーターの目標は,各同僚組の設定した目標に基づきます。
「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリは,あなたがキーインディケーターの目標を設定する際に,人々に焦点を当て続けるための助けとなるでしょう。このアプリはまた,過去の目標から学ぶのを助け,現在の目標に向けた進捗状況を示してくれます。
キーインディケーターの目標と結果は,「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリを通じて自動的にあなたの伝道部指導者と若い宣教師リーダーに報告されます。
一つのキーインディケーターの目標を,ほかの目標以上に強調することのないよう注意してください。すべてのキーインディケーターに焦点を当て続けることは,キリストのもとに来て聖約を交わすよう絶えず人々を招く助けとなります。
「評価することにより,業績は向上します。評価し,さらに報告するならば,業績は飛躍的に改善されます。」(Thomas S. Monson, “Thou Art a Teacher Come from God,” Improvement Era, Dec. 1970, 101より引用)
勤勉に働く
主はあなたが宣教師としての奉仕を「まったく勤勉に遂行する」(教義と聖約107:99)ことを望んでおられます。勤勉とは,一貫して,雄々しく励むことです。
キーインディケーターの目標に勤勉に取り組んでください。改心につながる決意をするよう人々に働きかけてください。あなたの勤勉な努力によって,キリストのもとに来る助けとなる行動をするよう人々を鼓舞することができます(2ニーファイ2:14—16参照)。
人々の必要を満たすような方法で福音を教えてください。御霊によって理解した教義は,ほかの何よりも人々を行動へと駆り立てます。
同時に,キーインディケーターの目標は人々の選択の自由に左右されることを認識してください。常に人々の選択の自由を尊重しましょう。
キーインディケーターは最終目標ではないことを覚えていてください。これらのキーインディケーターは,ある人のバプテスマ,確認,永続する改心に向けた潜在的な霊的進歩を表しています。人々の実際の進歩は彼ら自身の選びにかかっています。あなたは目標を設定し,計画し,勤勉に行動し,霊感に導かれながら人々にミニスタリングを行う中で,彼らのためにキリストを信じる信仰を働かせることで彼らの進歩をサポートします。
目標を設定し,目標を達成するための計画を立てる方法
目標を設定し,計画することは信仰の行いです。目標は,あなたの心の望みと,自分自身とほかの人々が救い主のもとに行くのを助けることについてのあなたのビジョンを反映するものです。
慎重に検討した目標と計画は方向性を明確にします。教える相手をもっと見つけられるよう助けてくれます。あなたの教えている人たちが信仰を強め,改心に向かって進歩するのを助けられるよう導いてくれます。
目標の設定と計画を霊感を受ける経験としてください。熱心に祈り,信仰を働かせ,同僚と相談し,御霊の促しに従ってください。このように計画するとき,主が人々を祝福するためにあなたを通して働かれるのを感じるでしょう。
「目標とは目的地あるいは終着点であり,計画はそこへたどり着くための経路で〔す〕。……目標の設定とは,本来,終着点を念頭に置いて始めるということです。そして計画は,その終着点にたどり着くための方法を考え出すことです。」(M・ラッセル・バラード「戻って受ける」『リアホナ』2017年5月号,62-63)
目標を設定し,達成するための原則
以下のプロセスは,目標を設定して達成する助けとなります。
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祈りをもって目標を設定し,計画を立てる。現実的でなおかつ今以上の力を引き出してくれる,信仰を必要とする目標を設定してください。高すぎる目標や低すぎる目標を設定することは避けます。どのように達成するか計画します。
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記録し,予定を組む。目標と計画を細かい予定に記録してください。
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計画を実行する。目標の達成に向けて勤勉に取り組んでください。主が助けてくださると信じる信仰を働かせてください。
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振り返り,フォローアップする。進歩を評価し,取り組みを定期的に記録します。方法を変えるべきことや,どのように改善できるかを決めます。必要に応じて計画を調整します。
この目標設定のプロセスを用いるとき,主はあなたの努力を大いなるものとしてくださいます。神の御手に使われる者としてのあなたの能力は増すでしょう。天の御父の子供たちを祝福することによって,あなたは多くの善いものをもたらすでしょう。
業のすべての分野において目標を設定し,計画を立てる
目標設定のプロセスを宣教師としての活動のすべての場面に応用するとき,祈りをもって御霊の導きを求めてください。以下のような事柄が含まれます:
適切な目標を設定する
ほかの宣教師の代わりにキーインディケーターの目標を設定することは避けます。しかし,彼らが自身の目標を設定する際,目標設定の原則を応用することについて導きと励ましを与えることはできるでしょう。
ほかの人と比較しないように気をつけてください。
目標の達成をノルマとして,または人々に認められるためや,人前でだれかを正したり恥をかかせたりするために用いてはいけません。
「わたしたちは目標を設定するべきであると信じています。目標に向かって生活します。……〔一つの〕重要な目標は,福音をすべての人々にもたらすことです。……わたしたちの目標は,永遠の命を得ることです。それこそが,この世でもっとも大いなる目標です。」(Spencer W. Kimball, regional representatives’ seminar, Apr. 3, 1975, 6)
毎日の計画会と毎週の計画会を行う
一週間の計画は,物事の全体像を見て,人々に焦点を当てる助けになります。また,最も必要な活動に焦点を当てるのにも役立ちます。毎日の計画は,日々具体的な活動を行うために調整し,準備する助けになります。ただ忙しくするのではなく,生産的であることが望まれます。
計画会では,主が自分に何をするよう望んでおられると感じるかについて,基本的な事柄を自問してください。それぞれの状況と人に合った方法でこれらの質問に答えられるよう,霊感を求めましょう。導き出した答えを計画に反映させます。
週間計画会
伝道部会長によって決められた曜日の決められた時間に,同僚とともに週間計画会を開いてください。以下の手順に従ってください。
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祈り,霊感を求める。天の御父の目的を成し遂げるのを助ける計画を立てるうえで御父に導きを求めます。人々が進歩し,キリストのもとに来るのを助けるあなたの取り組みを祝福してくださるよう御父に求めます。
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「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリを使い,すべてのキーインディケーターについて目標を設定し,計画を立てる。本章ですでに述べられた目標設定のプロセスを用います。以下の人々から始めましょう:
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過去1年以内にバプテスマと確認を受けた人。
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バプテスマの日を決めた人。
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レッスンを受けており,聖餐会に出席する人。
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新しく教えている人。
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教会に再び集うようになった会員,パートメンバー家族,長老見込み会員。
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以前レッスンを受けていた人。
あなたが教えている人々に働きかける際に,目標設定のプロセスを用いるアイデアについては,本章の付録1を参照してください。
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教える相手を見つけるために目標設定のプロセスを用いる(見つけることに関する助けについては,本章の付録2および第9章を参照)。
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ワードの指導者や会員たちとの関係を築くために目標設定のプロセスを用いる。福音を分かち合う取り組みにおいて指導者や会員をサポートする方法について,目標を設定し,計画を立てます(第9章および第13章のアイデアを参照)。ワードの毎週の調整集会に備えます(第13章参照)。
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「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリで計画と目標を見直す。約束と集会を確認します。
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同僚評議会を開く。これには通常,以下の要素が含まれます:
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希望する場合,適切な個人の目標を分かち合い,それらの目標を達成するための助けを同僚に求めます。
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自分たちの関係の強みについて話し合います。従順であることや,一致して働くことに関して課題となる事柄があれば,それについて話し合います。何らかの不一致があれば以下のように解決します:(1)それぞれが自分の意見を十分に述べ,(2)それぞれの懸念を理解して受け入れ,(3)最も重要な懸念に対処する解決策をともに考えます。
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相手の長所を伝え合います。また,どうすれば改善し,より良くなれるか意見を求めます。
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自分たちの関係をより良いものとするための目標を設定します。
同僚評議会は,個人や家族の生活,教会での奉仕,職業,そのほかの人々との付き合いにおいて用いることのできる重要なスキルを身につける助けになります。
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祈りで終える。
毎日の計画会
毎朝30分間,同僚とともに目標を設定し,計画を立てます。以下の手順に従ってください。
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祈り,霊感を求める。
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キーインディケーターの週間目標の進捗状況を確認する。
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あなたが教えている人々を助ける計画を見直す。最も進歩している人々を助ける取り組みを優先する。必要に応じて,毎日の目標と計画を調整する。
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新たに教える相手を見つけ,現在あなたが教えている人々を助けるためにその日に行うことに熱心に取り組む。
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地元の指導者や会員とどのようにともに働くかを計画する。
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祈りで終える。
「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリを使う
モロナイは当時のバプテスマを受けた人々について次のように述べています。「その名が記録された。それは,彼らが覚えられ,神の善い言葉で養われ,そして彼らを正しい道にとどめるため……である。」(モロナイ6:4)記録をしっかりつけることは,この原則を応用する一つの方法です。
取り組みを記録する
記録することは,愛と関心をもってそのエリアを勤勉に見守ることの一部です。記録を正確で最新の状態に保ってください。そうすれば,人々を助けるために何をする必要があるかを思い出すことができます。
「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリによって,人々の進歩と働きの進捗状況について地元の指導者や会員と調整し,重要な情報を共有することができます。
データとプライバシーに関する指針に従う
「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリや,印刷されたツールに目標と計画を記録するときは,データ保持とプライバシーに関する指針に従ってください。詳しくは,『宣教師の標準—イエス・キリストの弟子として』7.5を参照してください。
「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリ,電子メール,ソーシャルメディア,メモ,そのほかのやり取りにおいて,情報を記録したり,共有したりする際には,次のように自問してください:
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この人はわたしが記録している事柄についてどう感じるだろうか。
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もし自分についてのこのような情報がほかの人に伝えられたとしたら,自分はどのように感じるだろうか。
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この情報を記録したり伝えたりした場合,わたしは自分が働くエリアにおける教会の方針やデータプライバシーに関する法律に従っているだろうか。
報告責任
報告責任の原則は,神の永遠の計画において基本的なものです(アルマ5:15-19;教義と聖約104:13;137:9参照)。この原則は,あなたが主から与えられている神聖な責任についてどのように考え,感じるかに影響を及ぼします。また,あなたが自分の働きにどのように取り組むかにも影響を及ぼします。
地上で務めを果たしていたとき,救い主は御自分の弟子たちに,彼らが成長し,成熟し,主の業を成し遂げることができるように様々な割り当てを与えられました。また,彼らが自分に与えられた働きについて報告する機会も与えられました(ルカ9:10;3ニーファイ23:6-13参照)。宣教師として,あなたも同じように主から与えられた働きについて報告します。
毎日祈りを通して主に報告することになるという思いを持って,目標の設定と計画に取り組んでください。また,自分自身と伝道部指導者への報告責任を果たしてください。
報告を行うことは,あなたの取り組みが認められ,また改善点を見つけることのできる,愛にあふれた前向きな経験であるべきです。
研究と応用のためのアイデア
個人学習
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あなたの召しの手紙にあった次の言葉について考えてください。「個人的な事柄をすべて後にして,主に仕えるために自らの時間と意識をささげるとき,あなたは祝福され,イエス・キリストと主の回復された福音に対する知識と証が増し加えられることでしょう。」次のように自問し,受けた印象を書き留めてください。
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自分の時間と意識をどのくらい主に仕えることにささげられているだろうか。
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どのような祝福を経験してきただろうか。
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どのように証が強められてきただろうか。
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どうすれば自分はより良くなれるだろうか。
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少し時間を取って,あなたの伝道の最終日について考えてください。その日を迎えたとき:
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天の御父やイエス・キリストと自分の関係がどのようになっていてほしいですか。
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どのような人になっていたいですか。
それぞれの質問への答えを学習帳に書いてください。これらの目標に向けて今できることを計画するために,目標設定のプロセスを用いましょう。計画を記録してください。
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同僚学習と同僚交換
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「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリを使って,以下の質問に答えてください:
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記録はすべて最新の情報であり,正確ですか。
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あなたが新たに教える相手を見つけるために取り組んでいる事柄の記録は,このエリアに新たに赴任する宣教師の益となるものでしょうか。
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もし今あなたのアプリを確認したとすると,人々が現在どのような状況にあるかを知ることができるでしょうか。彼らの進歩について知ることができるでしょうか。
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ディストリクト評議会,ゾーン大会,伝道部リーダーシップ評議会
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人々の進歩を助けるために目標を設定し,計画を立てたことにまつわる経験を分かち合うよう,宣教師に働きかけます。これには人々が以下を行うのを助けるための目標や計画が含まれるでしょう:
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救い主を信じる信仰を深める。
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悔い改めて変わることによって神に近づく。
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バプテスマと確認を受ける。
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教会に戻って,バプテスマの聖約を新たにする。
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下の状況から一つを選んで読み上げます。宣教師を小さなグループに分けます。それぞれのグループに,これらの例に出てくる人々がバプテスマと確認に向かって進歩するのを助けるために,目標設定のプロセスの手順1と2を用いてもらいます。各グループからアイデアを発表してもらいます。
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あなたの教えている人が今週教会に出席するようにという招きを受け入れました。
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ある人がバプテスマを受けるようにという招きを受け入れ,バプテスマに向けてあなたと一緒に目標を立てました。
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ある人がモルモン書を読むようにという招きを受け入れ,1ニーファイ1章を読む決意をしました。
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「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリを使って,現実的かつ今以上の力を引き出す目標を設定するために,以下を行うよう宣教師に働きかけます:
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過去のキーインディケーターの履歴と進捗状況を確認する。
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一日の目標,週間目標,月間目標を設定する。
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キーインディケーターの目標に人々を追加する。
宣教師が人々の進歩を助ける際により効果的に計画を立てるために,これらの手順がどのように役立つかについて話し合います。宣教師に次の質問について考えてもらいます:
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今後計画を立てるときに「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリをどのように使おうと思いますか。
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このアプリのさらに効果的な使い方として,ほかにどのような方法を見つけましたか。
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伝道部指導者と伝道部会長会顧問
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宣教師たちの「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリを頻繁に確認してください。目標や計画の進捗状況を確認し,人々の進歩を助けるためにアプリをどのように使っているかを分かち合うよう,宣教師に働きかけます。
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時折,宣教師の週間計画会や毎日の計画会の様子を見てください。
付録1
目標設定のプロセスをあなたが教えている人々への働きかけに応用する
ここでは,あなたが教えている人々を助けるために,目標設定のプロセスをどのように応用することができるか,例を紹介します。
1.目標を設定し,計画を立てる
あなたが教えている人々が抱えている霊的な必要について,祈りをもって考えます。彼らがそれらの必要を満たすのを助けるための目標を設定し,計画を立てます。「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリを使って,一人一人の進歩状況を確認します。人々を改宗に導くためのキーインディケーターを使い,それぞれの人がキリストのもとに来るために次の一歩を踏む助けとなる行動を特定します。
目標を設定し,計画を立てるとき,次のように自問してください:
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この人は,イエス・キリストを信じる信仰が深まっていることを示すどのような選択をしているだろうか。
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この人は御霊についてどのような経験をしているだろうか。
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この人はどのような困難に直面しているだろうか。
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この人を助けるために,この人についてさらにどんなことが学べるだろうか。
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この人がイエス・キリストを信じる信仰を育み,御霊を感じて認識し,悔い改め,バプテスマを受けるのを助けるために,どのようなことが起こる必要があるだろうか。
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この人を助ける取り組みにワードの指導者や会員に参加してもらうために,ワードの毎週の調整集会に向けてどのように備えればよいだろうか。(第13章参照)
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主を信じる自分たちの信仰を反映している目標として,どのようなキーインディケーターの目標を設定できるだろうか。
2.計画を記録し,予定を組む
「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリを使って,目標と計画を詳しく記録し,予定を組んでください。これは,取り組みを整理して毎日行うべきことを特定するのに役立ちます。あなたのエリアにおけるデータプライバシーに関する法律に従ってください。
計画を記録し,予定を組むとき,次のように自問してください:
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この人の進歩をサポートするために,今日,そして今週,具体的にどのようなことができるだろうか。
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この人がキリストを信じる信仰を深め,福音に従って生活するのを助けるために,どの教義(またはレッスン)が助けになるだろうか。この人が教義を理解し,また聖霊によって教化されるには,この教義をどのように教えればよいだろうか。
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いつ,どのように約束の確認をすればよいだろうか。
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どのようなことについて招くべき,またはフォローアップするべきだろうか。いつ,どのようにフォローアップすればよいだろうか。
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この人が教会に出席し,聖文を読み,祈り,神と聖約を交わすことにつながる決意を守るよう,いつ,どのように助ければよいだろうか。
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会員にどのような形で参加してもらえるだろうか。
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この人にどのようなオンラインリソースを分かち合えるだろうか。
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何かが計画どおりに進まなかった場合に備えて,どのような予備の計画を立てておくことができるだろうか。
3.計画を実行する
計画を実行しながら,一日を通じて心の中で祈り続けてください。行くべき場所,なすべきこと,言うべきこと,調整すべきことが分かるよう,御霊が助けてくれるでしょう。
一日の中で,次のように自問してください:
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どうすれば主がわたしたちを助け,神の子供たちに仕えるわたしたちの取り組みを大いなるものとしてくださると信頼し,信仰を持って働くことができるだろうか。
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どうすれば計画に基づいて行動する際に創造力を働かせ,勇気を持つことができるだろうか。
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人々の必要や状況に合わせて,計画をどのように調整できるだろうか。
計画は必ずしも望んだとおりに進むわけではありません。臨機応変に対応し,必要に応じて予備の計画を用いましょう。
4.進捗状況を振り返り,フォローアップする
同僚とともに,人々を教え,進歩を助けるために設定した目標への進捗状況を振り返りましょう。フォローアップの方法を計画してください。目標を達成しようと努める中で,必要に応じて計画を調整してください。
次のように自問します:
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わたしたちが教えている人々は,神と聖約を交わすことに向けて進んでいるだろうか。
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彼らはどのような課題に直面しているだろうか。彼らにはどのような懸念があるだろうか。
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彼らを助け,行動するよう励ますために,対面で,またはテクノロジーを通して,今日どのようなことができるだろうか。
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彼らは御霊を感じる経験をしているだろうか。
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彼らは地元の教会指導者や会員とつながり,友好的な関係を築いているだろうか。次回教えるときに,だれに参加してもらえるだろうか。
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失敗から何を学べるだろうか。
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目標の達成に関して,どれくらいよくできただろうか。調整すべきことや,方法を変えるべきことはあるだろうか。
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連絡を取る頻度を減らすべき時だろうか。
フォローアップをし,人々の進歩を助ける方法に関するそのほかの原則とアイデアについては,第11章を参照してください。
付録2
目標設定のプロセスを教える相手を見つける取り組みに応用する
ここでは,教える相手を見つける取り組みに目標設定のプロセスをどのように応用することができるか,例を紹介します。週間計画と毎日の計画においてこのプロセスを用いてください。
1.目標を設定し,計画を立てる
同僚とともに,さらに多くの教える相手を見つけるために天の御父が自分たちに行うよう望んでおられることを,祈りをもって考えます。これを毎週,そして毎日行ってください。自分たちのために神が人々を備えておられるという信仰を持ってください(教義と聖約100:3-8参照)。
毎日ファインディングの目標を設定します。キーインディケーターの結果に影響を与える,あなたがコントロールできる行動について計画を立てます。例として,以下のようなものがあります:
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毎日新たに福音について話す人の数。
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会員,あなたが教えている人々,コンタクトした人々に,あなたのメッセージに関心があるかもしれない人を知っているか尋ねる回数。
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リフェローへの対応やソーシャルメディアの投稿に対するコメントへの反応の早さ。
「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリを確認して,以下のように自問してください:
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天の御父はわたしたちが教える相手を見つけるために,今日,そして今週,何をするよう望んでおられるだろうか。
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教える相手を見つけるために,どのような一日および一週間のキーインディケーターの目標を設定できるだろうか。
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一日のこの時間帯に,この場所ではどのファインディングの活動が最適だろうか。
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愛し,分かち合い,招くという原則を通して福音を分かち合う取り組みについて,ワードの会員をどのように鼓舞し,サポートすることができるだろうか。
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聖餐会に出席するのを助けるために,どの新会員に連絡を取ることができるだろうか。彼らには招くことのできる友人がいるだろうか。
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どのパートメンバー家族,教会に再び集うようになった会員,長老見込み会員に連絡を取るべきかを決めるために,ワード評議会やワードの毎週の調整集会の参加者とどのように協力できるだろうか。
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現在レッスンを受けている人々,以前にレッスンを受けていた人々,紹介された人々の中で,だれに連絡を取ることができるだろうか。どのように連絡を取ればよいだろうか。(対面で,テクノロジーを通して,電話で,またはそのほかの方法で)
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どのような新しい方法で人々を見つけることができるだろうか。
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どのような個人の才能や強みを用いることができるだろうか。
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教える相手を見つける能力を高めるにはどうすればよいだろうか。
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連絡を取った人々が聖霊の影響を感じるよう助けるにはどうすればよいだろうか。
ファインディングの活動の例について,詳しくは第9章,第10章,第13章を参照してください。
過去に効果的だったファインディングの活動を見つけるために,「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリを活用してください。例えば,最近の改宗者がどのように見つけられたかを見ることができます。
霊感を求め,新たな印象やアイデアを進んで取り入れてください。いつも行っていることの繰り返しに陥らないようにしてください。絶えず新たに教える相手を見つけている宣教師は,多くの場合,毎週様々な方法を用いています。継続的にそのように取り組んでいます。
2.計画を記録し,予定を組む
同僚とともに,「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリを使って,目標と計画を詳しく記録し,予定を組んでください。計画を記録し,予定を組むことは,何をいつ行うべきかを特定するのに役立ちます。
次のように自問します:
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いつ,どのように人々にコンタクトできるだろうか。最も良い方法は何だろうか。最も良い場所はどこだろうか。人々を見つけるための様々な方法を行うのに最も良い時間帯はいつだろうか。
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出会う人々と有意義な会話をするにはどうすればよいだろうか。
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いつ,どのように,ソーシャルメディアやそのほかのテクノロジーを利用してオンラインでファインディングを行うのがよいだろうか。
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リフェローを受けた人々にいつ連絡を取ればよいだろうか。
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ほかの計画が予定どおりに行かなかった場合に備えて,どのような予備の計画を立てておけばよいだろうか。
3.計画を実行する
教える相手を見つけるための目標を達成しようと勤勉に努めてください。一日を通して心の中で祈ってください。出会う人々に進んであいさつし,話しかけましょう。行くべき場所,なすべきこと,言うべきこと,調整すべきことが分かるよう,御霊が助けてくれるでしょう。
一日の中で,次のように自問してください:
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どうすれば主がわたしたちを助け,神の子供たちに仕えるわたしたちの取り組みを大いなるものとしてくださると信頼し,信仰を持って働くことができるだろうか。
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どうすれば計画に基づいて行動する際に創造力を働かせ,勇気を持つことができるだろうか。
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人々の必要や状況に合わせて,計画をどのように調整できるだろうか。
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人々が聖霊の影響を感じるよう助けるにはどうすればよいだろうか。
計画は必ずしも望んだとおりに進むわけではありません。臨機応変に対応し,必要に応じて予備の計画を用いましょう。
4.進捗状況を振り返り,フォローアップする
一日および一週間を通じて,教える相手を見つけるための目標の達成状況を祈りをもって確認してください。次のように自問します:
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目標を達成することと計画に従うことに関して,どれくらいよくできただろうか。
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教える相手を見つけるための目標を達成するために,どのような調整をするべきだろうか。
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教える相手を見つけるときに,どうすれば効果的でないことを習慣的に繰り返すのを避けられるだろうか。
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一日のこの時間帯に,新しく取り組めることは何だろうか。
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教える相手を見つけるために,ワードの毎週の調整集会でどのようなアイデアについて話し合うことができるだろうか。(第13章参照)
同僚とともに,第9章の「ファインディングの取り組み」チャートを使って毎週および毎日のファインディングの取り組みを評価してください。うまくできている事柄を認識し,どのように改善し,より良くなれるかについて考えましょう。
一日を通して,数分間立ち止まり,自分たちの働きの中に神の御手を認めてください。