2022
ミゲルとミミズ
2022年8月号


ミゲルとミミズ

boy looking at worm in garden

ミゲルは庭でお母さんを手伝うのが好きでした。小さな種に土をかぶせて,水をやりました。ただし,多すぎないようにします。

「いい仕事をしてるわね」と,お母さんが言いました。「すぐに,たくさんのおいしいものがとれるわ。」

ミゲルはにっこりしました。お手伝いをするとうれしくなります。

数日後,小さな芽が土の中から出てきました。ミゲルは野菜に水をやりました。となりに生えた雑草をぬきました。毎日,野菜は少しずつ大きくなっていきました。

ある日,ミミズを見ました。ミゲルはどうすればよいか分かりませんでした。ミミズをきずつけたくはありません。でも,野菜に害をあたえるかもしれません。ミゲルの家族は食べ物のほとんどを庭からとっていました。

「お母さん,見て!」ミゲルはミミズを指さしました。ミミズは土の中でくねくね動いています。「野菜をきずつけるかな?」

お母さんは首を横にふり,ほほえみました。「庭にミミズがいるのは良いことなのよ。」

ミゲルはミミズが地面にあなをほるのを見ました。「土にあなを開けてるよ!」とミゲルは言いました。

「ミミズはそうするものなの。土をやわらかくしてくれるから,野菜の根が強くなるの。ミミズも天のお父様の創造物の一つなのよ。ミミズにも,特別な目的があるの。」お母さんはミゲルの頭のてっぺんにキスをしてくれました。「ちょうどあなたと同じようにね。」

ミゲルは野菜の周りをほってみました。ミミズをきずつけないように気をつけながら。ほかにもミミズがいるのが見えました。ミミズがトンネルをほっているのを見て,ミゲルはほほえみました。

ミゲルはミミズが好きでした。天のお父様のすべての創造物を大切にしたいと思いました。

Page from the August 2022 Friend Magazine.

イラスト/マーク・スティーブンズ