虐待
自分自身と，自らの判断力を信用してもよいのでしょうか

「自分自身と，自らの判断力を信用してもよいのでしょうか」被害者への支援

「自分自身と，自らの判断力を信用してもよいのでしょうか」被害者への支援

自分自身と，自らの判断力を信用してもよいのでしょうか

はい，自分を信用することを学べます。自らの判断力に対する信用を失い，決断する際に自信が持てなくなることは，虐待の被害者によくあることです。必要な自信を取り戻すには，自分を信用することです。ディーター・F・ウークトドルフ長老はこのように述べています。「皆さんが感じるかもしれない，この上なく深いむなしさ，絶望，落胆に対してさえも，解決策があります。イエス・キリストの福音が持つ人生を変える力の中に，また霊的な病からわたしたちを癒す救い主の贖いの力の中に，希望を見いだせます。」（「信じ，愛し，行う」 『リアホナ』 2018年11月号，47）

自分の下した決定を信用するのが難しいのはなぜでしょうか

加害者はしばしば，真実ではないことや公正を欠くことを行ったり言ったりします。被害者を傷つけ，望んでいることを行うためです。これは操作，あるいはグルーミングと呼ばれています。加害者はあなたの信用を得ようと努め，あなたは恐らく彼らを信じ，信用しました。虐待を止められた，自らを守るためにもっと何かできたであろうと回顧し信じるかもしれませんが，その行為によって自己不信は増す一方です。自らの判断力や決定する能力を疑うようになるかもしれません。

ささいな日々の業務について決める能力をも信用できないかもしれません。この不信感は，関係性や雇用についての選びといった大きな決断にまで及びます。あなたを落胆させ，自分をまた信用できるようになるのかについて，絶望感を覚えるかもしれません。

自分に対する自信を再び持つ

小さな，簡単な手段を講じることによって，自分に対する信用を育むことから始められます。聖文にはこうあります。「小さな，簡単なことによって大いなることが成し遂げられるのである。」（アルマ37：6）

簡単な決定をすることにより，自分を信用する能力を取り戻すことから始められます。レストランで注文するときの選びを例に取ってみましょう。あなたは決定を下し，それが納得のいく決定だと信用することができます。自分の決定を固守し，たとえあなたの期待通りに進展しなかったとしても，このことに正しい答えも間違った答えもないと自分に言い聞かせます。

決定を下し，責任を負っている自分の努力を認めます。小さな決定をする能力を育むとき，さらに意義深い決定を下せるようにもなります。あなたの感情に気づいてください。そうするならば，あなたはもっと自信が持てるようになります。

決定や起こり得る結果について考えたくなるでしょう。信用できる友人の助けは，この過程においてあなたの助けとなります。彼らは，重要ではない決断はどれで，もっと重要な決断はどれか見極めるのを助けてくれます。友人は，あなたがやりたいことを決めたり，自分を信用すると決めても大丈夫だという確証をも与えてくれます。

自分自身に対する信用を育むとき，以下の事柄について学ぶことができます：

  • 自分の受けた印象を信用する。

  • 自分の啓示や霊感を受けることができる。

  • 自分の見解は正確で真実である。

  • 自分の考えや信条が重要である。

  • ほかの人の考えや感情は自分のに比べたらさほど重要ではない。

自分に対する自信がつくには時間がかかります。普通のことです。ジェフリー・R・ホランド長老は「それだから，あなたがたもいずれ完全な者となりなさい」と教えました。（「それだから，あなたがたもいずれ完全な者となりなさい」『リアホナ』2017年11月号，40－42）救い主の愛は，わたしたちが間違えても，そこから学び，自信や信用を育む取り組みを続けることを意味しています。

さらに，わたしたちは聖霊の助けという祝福を受けています。聖霊はわたしたちが真実と誤りを識別するのを助けてくれます。「教会の会員として，わたしたちは絶えず聖霊を伴侶とすることができます。……聖霊はわたしたちが，……人生における重要な決断をするうえで助けとなる個人的な啓示を与えてくださいます。」（ロバート・G・ヘイルズ「聖霊」『リアホナ』2016年5月号，105）天父と救い主はわたしたちが生活の中で聖霊の賜物を活用するよう望んでおられます。天父とイエス・キリストに対する信頼を育み強めることで，聖霊の影響力を求めるあなたの自信は増します。

地域と教会のリソース

（下記のリソースの中には，末日聖徒イエス・キリスト教会によって作成，保持，管理されていないものもあります。これらの資料は，追加のリソースとして役立てるように意図されていますが，教会の教義や教えと一致しない内容について，教会が是認するものではありません〔一部のリソースは英語のみ〕。）