虐待
わたしにはまだ価値があるのでしょうか


「わたしにはまだ価値があるのでしょうか」「被害者への支援」

「わたしにはまだ価値があるのでしょうか」「被害者への支援」

わたしにはまだ価値があるのでしょうか

そうです。あなたには大きな価値があります(教義と聖約18:10参照)。神の目から見て,あなたには神の子供として無限にして永遠の価値があり,虐待によってあなたの価値が下げられたり取り去られたりすることはありません。

虐待を受けたことがある場合,天の御父やほかの人から注意を向けられたり,愛されたりする価値がないと感じることがあるかもしれません。虐待によって,自分は福音の祝福を受けるふさわしさを失ってしまったと考えてしまうこともあるかもしれません。しかし,あなたの価値はあなたに起こったことによって決まるものではないのです。

中央初等協会会長のジョイ・D・ジョーンズ姉妹はこう説明しています。「霊的な『価値』とは,世がわたしたちを評価する方法でなく,天の御父と同じ方法で自分の価値を認めることです。わたしたちの価値は,地上に生まれる前に定められていました。」(「計り知れない価値『リアホナ』2017年11月号,14)

虐待によって心と思いに混乱が生じるため,自分の価値やふさわしさに疑問を抱くようになります。しかし,あなたの価値は決して変わることがないため,虐待によってあなたの価値が下げられたり,取り去られたりすることはありません。

自分の思いや感情を理解する

次のような考えや気持ちを抱くことがあるかもしれません。

  • 自分はふさわしくない。

  • このことは防げたかもしれない。

  • 自分には罪がある。

  • 神はもうわたしを愛してくださらない。

  • だれからも愛されることはない。

  • 受けた傷を癒すことなんて不可能だ。

  • 救い主の贖罪はほかの人に適用されても,自分には適用されない。

  • 自分は完全にならなければならない。

このような気持ちはだれにでもありますが,それはサタンから来る偽りです。天の御父と救い主のあなたへの愛が弱まることは,決してありません。あなたは愛されるにふさわしい人です。使徒パウロの言葉について考えてみてください。

「わたしは確信する。死も生も,天使も支配者も,現在のものも将来のものも,力あるものも,

高いものも深いものも,その他どんな被造物も,わたしたちの主キリスト・イエスにおける神の愛から,わたしたちを引き離すことはできないのである。」(ローマ8:38-39

すべての真理の源である天の御父を知ることは,あなたの恐れや否定的な考えを払拭する助けとなります。

聖文は,どうしたら天の御父からの霊感や導きを認識できるかを理解する助けになります。「したがって,善いものはすべて神から出て,悪いものは悪魔から出る。悪魔は神に対する敵で〔ある〕。」(モロナイ7:12

自分の不健全な思いや感情を乗り越えるには,ほかの人々の助けが必要かもしれません。助けを得るのが早ければ早いほど,このような誤った考えに対抗する力を伸ばすことがより容易になります。こうした考えを乗り越えて追い払うために必要な助けや支援を得るのに,遅すぎるということは決してないのです。

自分の価値を理解する

あなたの価値はあなたに起こったことで決まるのではありません。だれかがあなたに行ったことに対してあなたが悔い改める必要はないのです。

性的に虐待されてきた人は,自分は道徳的に清くないとか,純潔の律法を破ってしまったと感じているかもしれません。「性的虐待の犠牲者は罪を犯していることにはなりません……虐待の犠牲者となった場合,あなたに罪はなく,神はあなたを愛しておられることを理解してください。」(『若人の強さのために』〔小冊子,2011年〕36)。あなたの徳は,ほかの人の行いによってあなたから取り去られることはありません。

あなたの価値が下がることはない

この人生でわたしたちが知り,理解することができる最も大切な真理には次のようなものがあります。天の御父がどなたであるのか。御子イエス・キリストはどなたなのか。神の子供としてわたしたちは何者であるのか。わたしたちと御父と御子との関係はどのようなものなのか(ヨハネ15:1-5ローマ8:16-17教義と聖約50:41)。

D・トッド・クリストファーソン長老はこう明言しています。「神の愛は無限であり,永遠に持続します。」(「わたしの愛のうちにいなさい『リアホナ』2016年11月号,48)神はわたしたちに「愛,喜び,平和,寛容,慈愛,善意,忠実,柔和,〔そして〕自制」を感じてほしいと願っておられます(ガラテヤ5:22-23)。天の御父があなたを愛しておられることを理解するとき,あなたは自分の大きな価値を理解し,信じ始めるようになるでしょう。

ほかの人の行動を含め,この世において,あなたの価値を下げる力のある出来事は存在しません。

トーマス・S・モンソン大管長はこう言っています。「天の御父は皆さんを,皆さん一人一人を愛しておられます。その愛は不変です……その愛はただそこにあるのです。皆さんが悲しんでいるとき,喜んでいるとき,落胆しているとき,希望に満ちているとき,皆さんのために存在しています。神の愛は,皆さんがその愛にふさわしいと感じているかどうかにかかわらず,皆さんのために存在しています。いつもそこに存在しているのです。」(「決して独りで歩いているのではない『リアホナ』2013年11月号,123-124)

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