ステップ3
神への信頼
基本原則──自分の意志と生き方を永遠の御父である神とその御子イエス・キリストの配慮にゆだねると決心する。
ステップ3は決心です。最初の二つのステップで,わたしたちは自分の力だけではできないことは何か,また自分が神から助けを必要としていることは何かに気づきました。次にステップ3では,神に対してわたしたちができる唯一のことについて教えられたのです。わたしたちは,神に対して心を開き,自分の人生を全面的に主にゆだねる決心をしました。過去,現在,未来にわたって,人生に関する自分の意志さえもすベて神にゆだねると決心したのです。ステップ3は選択の自由に基づいて行動することでした。それはわたしたちにとって,これまでで最も重大な選択でした。
十二使徒定員会のニール・A・マックスウェル長老は,このきわめて重大な決定について次のように語っています。「自分の意志を神に従わせる行為そのものが,文字どおり,個人が神の祭壇にささげられる唯一の所有物です。これは難しい教義ですが,真実です。わたしたちが神にささげるほかの多くのものは,たとえそれがわたしたちにとってどれほどすばらしいものであろうと,実際は神からすでに与えられたものか,借りたものにすぎません。しかし,わたしたちが自分の意志を神の
十二使徒定員会のボイド・K・パッカー会長は,自分の意志を神にゆだねる決心とその決心の結果与えられた自由について次のように語っています。「わたしの人生でおそらく最大の発見,まさしく最大の決意をしたのは,わたしが最終的に神に対して信頼を寄せるようになったときでしょう。そのときにわたしは自分の選択の自由を神に預ける,あるいは従わせる気持ちになっていたのです。そこには,無理
ステップ3に取り組んだとき,立ち直りはわたしたち自身より主が力を尽くされた結果,もたらされるものの方がはるかに大きいという事実に直面しました。自らの生活に主を招き入れたとき,主は奇跡を起こされました。ステップ3は,わたしたちを立ち直らせ,
初めて立ち直り集会に出席したとき,わたしたちはそこに来るようにという周囲の人々からの圧力,あるいは強制さえ感じたかもしれません。しかし,ステップ3に取り組むためには,自分から行動するという決意が必要でした。自分の生き方をこれほど大幅に変えるには,自分自身の決意が不可欠であると気づいたのです。それは両親が過去に何をしたか,当時何をしていたか,あるいは何を望んでいたかということとは関係ありません。また,
このステップに取り組むとき,わたしたちは見知らぬ世界への恐れを抱きました。わたしたちが
主も同じようにわたしたちを招いておられます。「見よ,わたしは戸の外に立って,たたいている。だれでもわたしの声を聞いて戸をあけるなら,わたしはその中にはいって彼と食を共にし,彼もまたわたしと食を共にするであろう。」(黙示3:20)
初めのうち,わたしたちの取り組みは不安に満ちた,たどたどしいものでした。主に信頼を寄せたかと思えば,しばらくすると再びそれを見失ってしまうのです。このような不安定なわたしたちの信仰を主は不快に思われ,助けと愛を与える
次第にわたしたちは,主が
今では,絶えず主の
マックスウェル長老が述べたように,主に対する従順は難しい教義です。一日が始まるとき,時には1時間ごと,あるいはその瞬間ごとにさえ,主の
神の
新たな一日を迎える度に,わたしたちは主と主の
行動のステップ
聖餐 会に出席する。バプテスマの聖約を思い起こし,新たにする
ステップ3に進み,すべてにおいて神を信頼することは,新しい眼鏡をかけ,あらゆることを新たな目で見ることに似ています。自分の思いを神に向けようと決心することによって,あなたは天の御父の
バプテスマと
あなたの依存症について,また神の
立ち直りが進むにつれて,あなたは救い主の犠牲を尊ぶ人々と一緒にいたいという気持ちがますます強くなるでしょう。また「神には,なんでもできないことは〔ない〕」(ルカ1:37)という言葉が真実であることを実感するようになるでしょう。
神を信頼し,従うと決意し,変えられるものは変え,変えることのできないものは受け入れる
次の言葉は,「平安の祈り」として知られるラインホールド・ニーバーの祈りに手を加えたものです。あなたが神に信頼を置き,従うと決意をする際の助けとなるでしょう。「神様,どうかわたしにお与えください。変えられないものを受け入れる心の平安を,変えられるものを変える勇気を,そして,その違いを見極める知恵を。」
あなたを助ける神の力に信頼を置くとき,あなたは自分が現在置かれている状況を静かな心で受け入れることができます。ほかの人々の選択や行動を思いどおりにすることはできなくても,直面する様々な状況の中で自分がどう行動するかを決めることができます。この事実を静かな心で受け入れることができます。
あなたは天の御父を信頼し,その
あなたの人生には,変えることができないことも幾つかあるはずです。しかし,自分の思いを変えて,神を信頼し,従うことはできます。神に信頼を置くようになるにつれて,アルマが「偉大な幸福の計画」(アルマ42:8)と呼んだ計画にあなたが従うことこそ神の計画であることが分かるでしょう。苦悩と困難の中にあっても,あなたは「神は,神を愛する者たち,……と共に働いて,万事を益となるようにして下さる」(ローマ8:28)ことを知り,神の戒めを守るようになります(教義と聖約90:24;98:3;100:15;105:40も参照)。
研究と理解
以下の聖句はステップ3に取り組むうえで助けとなるでしょう。これらの聖句と質問を
神の御 心 と一致する
「神の
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神の
御心 と一致した生活をするとはどういうことか,よく考えてください。神を信頼するとき,すべてを可能にする神の力は,あなたの生活にどのような影響を及ぼせるでしょうか。神に自分の生活を導いていただくことについてどう感じますか。 -
神があなたの生活を導いてくださるうえで,妨げとなるものは何ですか。
神の御 心 に従う
「アルマと彼の
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主はアルマとその民の重荷を取り除くこともおできになりましたが,そうする代わりに,彼ら自身を強めて「容易に重荷に」耐えられるようにされました。彼らが不平を言わず,心楽しく忍耐して主の
御心 に従った点に注目してください。即座に開放されることを望みながらも,少しずつ重荷を軽くしていただくことを喜んで受け入れる謙遜 さについて書いてください。 -
神に従うとはどのような意味でしょうか。あなたはどのように従いますか。
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変わることに関して,喜んで,また忍耐強く主の定められた時刻表に従うことについてどう思いますか。
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重荷から解放されるまで努力し続ける勇気を得るにはどうすればよいでしょうか。
断食と祈り
「彼らは,しばしば断食して祈り,ますます
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この聖句は神に自分の心を従わせた民について記しています。断食は,あなたの心を神に従わせる力や依存行動をやめる力をどのように強めることができるでしょうか。
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誘惑に遭うときの,祈りの重要性について考えてください。そして,祈りがどのように
謙遜 さをはぐくみ,イエス・キリストに対する信仰を強めるかについて書いてください。 -
誘惑に遭うとき,依存行動に走るより,心を神に従わせる方を選ぶあなたの意志はどれほど強いでしょうか。
主の御 前 にへりくだる
「彼らが主の
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神の
御心 に従って救いを得るために,あなたが神に「熱烈に呼び求める」のを妨げるものは何ですか。 -
過去において,あなたがこのような解放を得るのを妨げたのは,どんなことですか。
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どのような方法によって,あなたは神を信頼できるようになるでしょうか。
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自分自身をへりくだらせるのは,あなたの決意です。サタンは次のようにあなたに思い込ませるかもしれません──「神はほかの人々をお助けにはなっても,絶望的で手の施しようのない自分は助けてくださらない。」これは偽りです。これが偽りであることを認識してください。事実,あなたは神の子供です。この知識は,あなたがへりくだるうえでどのように役立つでしょうか。
立ち直りを始める選択
「わたしはあなたがたが
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ステップ3は選択です。立ち直りは神の力によるものですが,あなたが神の助けを求めるという選択を行って初めて,それが可能になります。神の力があなたの生活に流れ込む道筋を開くのは,あなたの決意なのです。
謙遜 ,忍耐,柔和などはどれも選択の結果得られるものであることをよく考えてみてください。前述の聖句において最後に挙げられている特質は感謝です。感謝はあなたが謙遜になるうえでどのように助けてくれるでしょうか。 -
アルマが挙げている特質の中に,ほかにどのようなものがあるでしょうか。
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これらの中であなたに欠けているのはどの特質ですか。
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今日 あなたはどの特質を身に付けますか。手始めに,今何ができるでしょうか。
子供のようになる
「生まれながらの人は神の敵であり,アダムの堕落以来そうであって,今後もそうである。また人は,聖なる
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わたしたちの多くは両親または保護者から,愛情に欠けた接し方をされた経験を持っているため,「子供のように」なるには困難が伴います。それは,ともすると恐ろしいことですらあるかもしれません。あなたが両親との間に未解決の問題を抱えているなら,両親に対する気持ちと神に対する気持ちを分けて考えるために何ができるでしょうか。
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現世の両親との間に解決すべき問題があっても,あなたは天の御父と救い主を完全な父親として信頼することができます。御二人を信頼して,天の御父と救い主に人生をゆだねられるのはなぜでしょうか。
神と心を通わせる
「〔イエスは〕ひざまずいて,祈って言われた,『父よ,みこころならば,どうぞ,この
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この祈りの中で,救い主は御父に従うという御自身の意志を明確に述べられました。御自身の望みについて言及されましたが,その後へりくだって御父の
御心 を行われました。神に自分の気持ちをお伝えできるという祝福について深く考えてみてください。神があなたの消極的な気持ちや苦痛,感じていることすべてを御存じであるという知識は,あなたが「御心が成るようにしてください」と言い,また実際にそうするうえでどのように助けになるでしょうか。