2020
いつ,なぜ,どこに,どのように貯蓄すべきか
2020年7月号


デジタル版のみ:ヤングアダルト

いつ,なぜ,どこに,どのように貯蓄すべきか

E・ジェフリー・ヒル博士(家計管理の研究者)からの助言を受けて作成された記事

天からの授かりものと見なそうと,単なる必要悪と見なそうと,間違いなくお金は必要です。しかし,わたしたちヤングアダルトは,予期せぬ緊急事態の分はもちろんのこと,日々の生活のためにも事欠いているように感じることがよくあります。だからこそ,貯蓄することが非常に重要です。

経済的安定という祝福を後に享受できるように,人生の早い時期に貯蓄を始めるうえで役立つヒントを5つご紹介します。

  • どのように貯蓄するか。まずは予算を立てることから始めましょう。収入のうち,什分の一や必要な費用(各種料金,食費,借金など)の支払いにどれだけかかるかを入念に計算してください。残った金額から,皆さんが毎月どれくらい貯金できるか,また欲しいものに費やせるお金がどれだけ残るかを把握することができます。

    毎月収入から一定の割合を自動的に預金口座に入れるなど,利用している金融機関に簡単に貯蓄できるオプションがないか確認してみましょう。そうすれば,貯蓄方法について考える必要さえありません。また,雇用主から提供されている財形年金貯蓄制度はどんな種類でも活用してください。

  • いつ貯蓄するか。今すぐ始めてください。それが難しければ,遅くとも次の給料から始めましょう。今は予算に貯金の余裕などないように思えるかもしれませんが,毎月ほんの少額でも貯金を始めることで,将来皆さんの祝福となる習慣を身につけることができます。

  • 幾ら貯蓄するか。予算内で可能なかぎり貯金してください。金銭的に苦しい場合や借金がある場合は,毎月5パーセントだけ貯金してもよいでしょう。しかし,収入が増えたら,貯金額を10パーセントや15パーセントに増やし,時間の経過とともに,それ以上の額に増やすこともできます。適切な目標として,少なくとも1か月分の緊急資金を確保するとよいでしょう。その後,3か月分から6か月分を賄うのに十分な額の貯金を始め,貯蓄を続けます。

  • どこに貯蓄するか。貯蓄用の口座に入れることをお勧めします。これにより,貯金を日常の支出に費やす誘惑から免れることができます。特定の目的のために貯金する場合は,自分の目標を思い起こすために口座に名前を付けて(「ソファー」や「ノートパソコン」など)それを記録しておきましょう。

それでも質問がある場合は,財務アドバイザーに相談してください。財務アドバイザーは皆さんの財政状況に基づいて貯蓄目標を立てるのを助けてくれます。

何にもまして,経済的安定への最初のステップは,什分の一を最初に納めることであると覚えておきましょう。「天の窓を開いて,あふるる恵みを,あなたがたに注ぐ」という主の約束を信頼してください(マラキ3:103ニーファイ24:10)。時折わたしたちは,什分の一の祝福がお金という形で降り注ぐことを期待しますが,こうした祝福には霊的な祝福が含まれることを心に留めてください(デビッド・A・ベドナー「天の窓」『リアホナ』2013年11月号,17-20参照)。

主は,「わたしが意図しているのは,聖徒たちに必要なものを与えることである」と言っておられます(教義と聖約104:15)。人生の実に様々な面で安定していないであろうヤングアダルトにとっては特に,貯蓄は難しいことのように感じられるかもしれませんが,少しずつ貯金をしていくことはできます。天の御父は,皆さんが自立して経済的に安定できるよう,皆さんの習慣や優先順位を変えるのを助けてくださいます。

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