小さなお友だちへ
ひみつの材料
このお話は,「無私の奉仕の喜び」『リアホナ』2018年11月号,55-57をもとに書かれました。
天のお父様はわたしたちに,人に奉仕するよう望んでおられます。わたしの初等協会の先生は,奉仕のすばらしいお手本でした。初等協会に来るとき,アントニエッティ姉妹はいつもチョコレートケーキを持ってきていました。わたしはチョコレートケーキが大きらいでした。ほかのみんなはチョコレートケーキが好きでした。でも,わたしは一度も食べませんでした。
ある日,アントニエッティ姉妹はこう言いました。「あなたも少し食べてみない?このケーキは特別な材料で作ったのよ。」
わたしは,食べてみると答えました。そして,なんと!おいしかったのです!
何年も後で,アントニエッティ姉妹のひみつの材料をお母さんに教えてもらいました。「アントニエッティ姉妹はあまりお金がなかったのよ」とお母さんは言いました。「毎週,初等協会に来るためのバス代をはらうか,あなたたちのクラスのみんなのために作るチョコレートケーキの材料を買うかを選ばなければいけなかったの。そして,いつもチョコレートケーキを選んでいたのよ。バスに乗る代わりに,どんな天気でも片道3キロ以上歩いていたのよ。」
アントニエッティ姉妹のひみつの材料は,人々に対する愛だったのです!