単元7—第2日
教義と聖約27章
はじめに
エマ・スミスと12人の人々,およびニューエル・ナイトとその妻は,1830年6月28日にニューヨーク州コールズビルでバプテスマを受けました。しかし,地元の暴徒が集会を妨害し,「秩序を乱し,モルモン書について説いたために国内に騒動を起こした」という罪状でジョセフ・スミスが捕えられたため,彼らはその後確認を受けていませんでした。(History of the Church,第1巻,87-88参照)ジョセフにかかった嫌疑はすべて晴れたのですが,暴徒たちの妨害が続いていたので,ジョセフ・スミスはコールズビルに戻ることができませんでした。1830年8月に,ようやくほとんどの新しい改宗者に確認の儀式をすることができ,その後ジョセフ・スミスはペンシルベニア州ハーモニーの自宅に戻りました。
1830年8月の初めに,ニューエル・ナイトとその妻は,ハーモニーまで旅し,ジョセフ・スミスとエマ・スミスを訪れました。サリー・ナイトとエマはまだ確認を受けていなかったので,彼らが確認を受け,集会に集まった人々がともに聖餐を受けることになりました。聖餐のためのぶどう酒を買いに行く途中で,預言者ジョセフは天の御使いに出会い,教義と聖約27章の啓示を受けました(History of the Church,第1巻,106参照)。
教義と聖約27:1-4
主,聖餐の象徴に関する指示を与えられる
ジャガイモの皮が聖餐に使われているのを見たら,あなたはどう思いますか。
エズラ・タフト・ベンソン大管長は,第二次世界大戦直後に戦争で疲弊したヨーロッパを訪れました。その当時,食糧が不足していて,何とか生きるために多くの人が大変な苦労をしていました。この食糧不足のため,教会員は聖餐の儀式に使うものを柔軟に変更する必要がありました。ベンソン大管長はこう回想しています。「わたしは,フランスの聖徒たちのことが忘れられません。パンが手に入らなかったので,彼らは聖餐の象徴にジャガイモの皮を使っていました。」(「患難の日に備える」『聖徒の道』1981年4月号,63参照)
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教義と聖約27:1-2を読み,聖餐の象徴について天使がジョセフ・スミスに告げたことを見つけてください。次の質問の答えを聖典学習帳に書いてください—
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フランスの聖徒たちの状況で,聖餐の象徴のためにパン以外の物を使うことが受け入れられたのはどうしてだと思いますか。
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教義と聖約27:2によると,聖餐を受けるとき,わたしたちは何に心を向けるとよいでしょうか。
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空欄を埋めて次の原則を完成してください。を受けるときわたしたちはイエス・キリストの贖いの犠牲を。
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次の質問の答えを聖典学習帳に書きます。
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「〔神の〕栄光にひたすら目を向けて」聖餐を受けることは,どのような意味があると思いますか。
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聖餐を受けるとき,どのようにしたら救い主の贖いをもっと完全に思い起こすことができるでしょうか。
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教義と聖約27:3-4で,主はジョセフ・スミスに敵から購入したぶどう酒や強い飲み物(人を酔わせる成分が入ったすべての飲み物)を使わないように警告されました。聖徒が造ったぶどう酒だけを使うことができました(この時は,知恵の言葉〔教義と聖約89章〕が明らかにされる2年以上も前でした)。今日,ぶどう酒の代わりに水が聖餐に使われています。
教義と聖約27:5-14
主はこの地上で再び聖餐を受けられる
もしあなたが救い主の前で聖餐を受けるとしたら,聖餐を受けるという経験がどのように変わるかを深く考えてください。
救い主が最後の晩餐でご自分の使徒に聖餐の儀式を紹介されたとき,主はご自分がこの地上に戻って来られる時,再び主の弟子とともに聖餐を受けられることついて預言されました(マタイ26:26-29参照)。
歴史を通して,主はご自分の福音を管理する助けとなるように,義にかなった男性に神権の権能を与えられました。彼らが地上で主の神権を使うために,指示し,監督し,統治することができるように,主は神権指導者に神権の鍵も与えられました。
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教義と聖約27:5-12では,イエス・キリストとともにこの聖餐会に出席する何人かの人について学びます。これらの節を読み,聖典学習帳にこの集会に出席する人のリストを作成し,もし書かれていれば,その人たちが持っている鍵や責任を書いてください。
教義と聖約27:13を読み,主が預言者ジョセフ・スミスに与えられた鍵を見つけてください。「終わりの時代のために……時満ちる時代のために」の聖句に印をつけるとよいでしょう。この聖句から,時満ちる時代にすべての福音の鍵,儀式,過去の時代に啓示された真理が集められることが分かります。
神権時代とは,主が御自分の福音の教義,儀式,神権を明らかにされる期間のことです。それは,「聖なる神権とその鍵を持ち,この地上の人々に福音を広める神聖な責任を持つ,権能が与えられた僕を少なくとも1人,主が地上に置かれる時代をい」います。「主は,一つの神権時代を起こされるとき,その時代の人々が救いの計画を知るにあたって過去の神権時代に頼る必要がないように,新たに福音を啓示され」ます(聖句ガイド,「神権時代」参照)。
わたしたちの神権時代は,最後の神権時代です。それは,御自分の子供たちを祝福するために主が明らかにされたすべての神権の鍵が回復されたので,しばしば「時満ちる神権時代」と呼ばれています。(エペソ1:10参照)ちょうどアダム,エノク,ノア,モーセがそれぞれの神権時代の頭であったように,預言者ジョセフ・スミスはこの福音の神権時代の頭であり,指導者なのです。
教義と聖約27:14を読み,救い主とともにこの聖餐会に出席するのは,どのような人かを見つけてください。
「父が世からわたしに与えてくださったすべての者」によって主はどのようなことを意味しておられると思いますか。
ブルース・R・マッコンキー長老はこう言いました。「世界の歴史を通じて信仰に忠実であったすべての人,御父の王国において永遠の命を受けるに値する生活を送ったすべての人は,この会に出席して,主とともに聖餐にあずかるでしょう。」(The Promised Messiah:The First Coming of Christ, [1978], 595)
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聖典学習帳にすでに書き込んでいる名前のリストの下に,あなたの名前を書いてください。その後,次の質問に答えてください—あなたが主とともにこの聖餐会に出席できることを知ったら,どのように感じますか。
教義と聖約27:15-18
主はご自分の民に,神のすべての武具を身に着けるように命じておられる
4-14節で述べられている聖餐会に出席する祝福を含め,教義と聖約27:15-18には,わたしたちが主の祝福を受けるにふさわしくあるための勧告が記されています。
もしあなたが戦いに行くことになったら,何を身に着けたいと思いますか。
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教義と聖約27:15を読み,聖典学習帳に次の質問の答えを書いてください。
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霊的な戦いに備えるために,わたしたちが行うように主が勧告しておられることは何でしょうか。
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わたしたちが神の完全な武具を身に着けるなら,災いの日に耐えることができると主は約束されました。この「災いの日」は何を指していると思いますか。そのときに「立つ」とは,どのような意味だと思いますか。
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教義と聖約27:15-18を学習し,これらの聖句から単語や言葉を選んで,次のイラストのそれぞれの武具に書き入れてください。
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次の質問の答えを聖典学習帳に書きます。
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なぜ主は,神の武具を身に着けるようにわたしたちに勧めていると思いますか。
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それぞれの武具に関連する属性は,どのようにわたしたちを誘惑と悪から守りますか。
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神の武具を身に着けようとしたとき,あなたの生活においてどのような方法で守られていると感じましたか。
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あなたの生活で改善する必要がある分野を選び,神の武具をもっと完全に身に着けるためにあなたができることを深く考えてください。
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聖典学習帳の今日の課題の下に,次の言葉を書いてください—
_月_日,教義と聖約27章を学習し,このレッスンを終了しました。
教師に伝えたいこと(質問,思ったことや分かったこと)—