セミナリー
ようこそ 教義と聖約および教会歴史へ


ようこそ 教義と聖約および教会歴史へ

教義と聖約はどんな書物か

教義と聖約は聖典であり,教会の指導者,教会の会員,そしてわたしたちの時代にこの世に住む人々に対して教えを与える,神の啓示と霊感あふれる宣言を集めたものです。それは現代の啓示であり,聖書,モルモン書,高価な真珠と並ぶ末日聖徒イエス・キリスト教会の四大聖典の一つです。

〔ジョセフ・フィールディング・スミス大管長の画像〕

ジョセフ・フィールディング・スミス大管長は,教義と聖約がわたしたちにとってどれほど価値があるものかを説明しています。「教義と聖約には,今日この地上に住む人々への神の御言葉が含まれている。これはわたしたちの本であり,末日聖徒のものである。黄金よりも大切なものである。預言者〔ジョセフ・スミス〕はこの聖典を,この世のすべての富に勝って大切にしなければならないと語っている。」(Doctrines of Salvation,ブルース・R・マッコンキー編,全3巻〔1954-1956年〕,第3巻,199)

教義と聖約と教会歴史を研究することはなぜ大切でなのでしょうか

主イエス・キリスト御自身が教義と聖約を読むことのできる人々に次のような戒めを与えておられます。

「これらの戒めを調べなさい。これらは真実であり,確かであって,これらの中にある預言と約束はすべて成就するからである。

主なるわたしが語ったことは,わたしが語ったのであって,わたしは言い逃れをしない。たとえ天地が過ぎ去っても,わたしの言葉は過ぎ去ることがなく,すべて成就する。わたし自身の声によろうと,わたしの僕たちの声によろうと,それは同じである。」(教義と聖約1:37-38

ゴードン・B・ヒンクレー大管長はこのように説明しています。

〔ゴードン・B・ヒンクレー大管長の画像〕

「教義と聖約はわたしたちに与えられている聖典の中でもひときわ異彩を放っています。それは教会の憲法です。教義と聖約には様々な文書や声明が載せられ,その出どころも様々です。しかし,基本的には,この神権時代の預言者〔ジョセフ・スミス〕を通して与えられた啓示の書です。

この啓示の書の冒頭には,神が末日に偉大な業を回復されることと,その完全な目的について力強く宣言されています。

『聴きなさい,おお,わたしの教会の人々よ。高い所に住み,その目がすべての人のうえにある者の声は言う。まことにわたしは言う。遠くの民よ,聴きなさい。海の島々にいる者よ,ともに耳を傾けなさい。

まことに,主の声はすべての人に及び,逃れる者は一人もいない。目として見ないものはなく,耳として聞かないものはなく,心として貫かれないものもない。』(教義と聖約1:1-2

この栄えある言葉に続いて,永遠の真理の泉からの驚くべき教えが,壮大なパノラマのように繰り広げられていきます。主が直接預言者に与えられた啓示もあれば,ジョセフ・スミスが聖霊に感じるままに書き記したり,述べたりした言葉も載せられています。また様々な状況の中でジョセフ・スミスが体験した出来事についても書かれています。そして,そのすべてが一つとなって,末日聖徒イエス・キリスト教会の,非常に多くの教義と慣習を形造っているのです。

この書で扱われている事柄の種類の多さには驚嘆します。教会の運営の原則や手続きがあるかと思えば,物質的また霊的な約束を伴うすばらしい健康の律法も含まれています。永遠の神権の聖約についても,他の聖典には例のないすばらしい記述があります。パウロが簡単に述べた3種の栄光,つまり日と月と星の栄光に伴うそれぞれの特権と祝福,限界や機会についても書かれています。悔い改めについても,明瞭で力強い宣言がなされています。またバプテスマの正しい施し方も明らかにされています。何世紀にもわたって神学者たちを悩ませ続けてきた神会の本質についても,すべての人に理解できる言葉で説明されています。教会の運営に必要な基金の集め方,またその運用などについて与えられた主の財政の律法もあります。時代を問わず神のすべての息子,娘に祝福をもたらす,死者のための業も明らかにされています。」(「神の方式と御旨」『聖徒の道』1989年8月号,2-3参照)

教義と聖約を学ぶと,あなたはイエス・キリストの声をもっと知るようになります。(教義と聖約18:33-36参照)また,聖霊の導きをもっと知るようになるでしょう(教義と聖約8:2-3)。

教義と聖約について

教義と聖約は138の章と2つの公式の宣言から成っています。これらの啓示の多くは『戒めの書』として1833年に出版されました。教義と聖約のその後の版に,追加の啓示やそのほかの記録を追加することが,大管長会の指示の下,教会の大会時に教会員に提示され,受け入れられてきました。

ブリガム・ヤングの大管長の指示の下でオーソン・プラット長老が準備した1876年版では,啓示が年代順に配列され,歴史的背景を含む新しい章の前書きが加えられました。

また,1981年版の教義と聖約には,3つの文書が初めて付け加えられました。それらは,死者の救いに関する土台を据える137章138章,および公式の宣言二です。

2013年版の教義と聖約には,学習資料,新しい写真,改定された地図,章の前書きの修正が含まれています(訳注:2013年版の教義と聖約は2015年現在日本語に翻訳されていない)。前書きに加えられたわずかな修正は,それぞれの聖句に対するより明快で正確な背景を提供することを意図しています。

ジョセフ・スミス文書プロジェクト

この手引きの歴史的情報の大半は,History of the Church(『教会歴史』)とジョセフ・スミス文書プロジェクトから取られました。特に参考にしたのは,末日聖徒イエス・キリスト教会の教会歴史部の印刷部門である教会歴史家出版社によって発行された『ジョセフ・スミス文書』The Joseph Smith Papers)シリーズの第1巻と第2巻です。ジョセフ・スミス文書プロジェクトのデジタル画像を見たり,原文の原稿を読むことを希望する方はこちらにアクセスしてください。josephsmithpapers.org