第28課
救いの業を速める
はじめに
近年,教会の指導者は主が「業を速やかに」行われるという主の預言を強調しています(教義と聖約88:73)。救いの業には,会員伝道活動,改宗者の定着,あまり活発でない会員の活発化,神殿・家族歴史活動,および福音を教えることが含まれます。この課は,末日聖徒イエス・キリスト教会の会員としてこの業に携わる責任を生徒がよりよく理解する助けとなります。
背景となる読み物
-
ディーター・F・ウークトドルフ「回復の業が進む間ずっと眠っていますか」『リアホナ』2014年5月号,58-62
-
「救いの業を速める」『リアホナ』2013年10月号,30-33
教えるための提案
教義と聖約138:53-56
主は御自分の業を速めておられる
ジョセフ・F・スミス大管長が,亡くなるすぐ前に,現在教義と聖約第138章に記録されている霊界についての示現を受けたことを生徒に伝えます。スミス大管長は,最後の神権時代の指導者と「ほかの多くの者」が,この世での責任のために前世で準備されていたことを学びました。一人の生徒に教義と聖約138:53-56を声に出して読んでもらい,他の生徒には一緒に黙読しながら,これらの指導者が前世で与えられた責任を見つけてもらいます。
-
これらの指導者は,前世でどのような責任を与えられましたか。指導者たちは,そこでどのような備えを受けましたか。
-
あなたには,前世でどのような責任が与えられたと思いますか。そこでどのような備えを受けたと思いますか。(生徒たちがそれぞれの考えを分かち合うときに,わたしたちは,時満ちる時代に地上に来て,人々の霊の救いのために働くよう前世で備えられたという原則を見いだすように聖徒たちを助けてください。)
トーマス・S・モンソン大管長の次の声明を見せて,一人の生徒に声に出して読んでもらいます。
「ステークの数が100に達したとき,回復された教会は設立から98年がたっていたことをご存じでしょうか。しかしその後30年もたたないうちに,教会はさらに100のステークを組織しました。そしてそのわずか8年後に,ステークの数は300以上になりました。今(2014年)では3,000以上のステークがあります。
こうした加速度的な発展を遂げているのはなぜでしょうか。わたしたちのことがもっとよく知られるようになったからでしょうか。美しい集会所があるからでしょうか。
これらのことは重要ですが,今日教会が発展を遂げている理由は,主がそのようになると述べられたからです。教義と聖約の中で,主は次のように言っておられます。『見よ,わたしは,時が来ればわたしの業を速やかに行う。』(教義と聖約88:73)
わたしたちは天の御父の霊の子供として,この大いなる業を速めるために働けるよう,今の時代に地上に送られてきました。」(「業を速める」『リアホナ』2014年6月号,4)
-
モンソン大管長によると,わたしたちが今この地上に送られたのはなぜですか。(生徒が答えるとき,わたしたちには,天の御父の業を速めることに携わる責任があるという原則を理解できるように助けてください。)
-
神の業が「速められる」ことを目の当たりにするのはどのような場合ですか。(この質問には,伝道奉仕の年齢の変更,増え続ける宣教師と神殿の数,および家族歴史活動を容易にするツールの増加を含む多くの回答があるでしょう。)
これらの答えは,主が幕の両側から御自分の業を速めておられる証拠となっていることを指摘してください。今日の教会の指導者は救いの業における5つの分野を強調しており,この末日における神の業を速めるために,わたしたちそれぞれがこれらの分野に携わることを求めていることを説明します。七十人定員会会長会のL・ホイットニー・クレートン長老による次の声明を見せて,一人の生徒に声に出して読んでもらいます。他の生徒たちには,救いの業の一部である5つの分野を見つけてもらいます。
「生ける預言者と使徒はこう教えています。『イエス・キリストの教会の会員は「人々の霊の救いのために主のぶどう園で働く」ために遣わされる(教義と聖約138:56)。この救いの業には,会員伝道活動,改宗者の定着,あまり活発でない会員の活発化,神殿・家族歴史活動,福音を教えることが含まれる。』〔『手引き第2部—教会の管理運営』5.0〕」(「救いの業—昔と今」『リアホナ』2014年9月号,23)
生徒がこれらの5つの分野を見つけたら,次をホワイトボードに書きます。
教義と聖約88:73
わたしたちは,それぞれが主の業を速めるために貢献することができる
一人の生徒に教義と聖約88:73を声に出して読んでもらい,他の生徒には一緒に黙読してもらいます。次に,各自が,主の業を速めるための貢献度を高める努力をするべきであると説明します。レッスンの終わりに配付資料を生徒に配り,どのように貢献度を高めることができるかについて考えるためにこの資料が役立つことを説明します。生徒たちに配付資料に書かれてある引用文の一つ,または幾つかを選んで黙読してもらい,配付資料にある質問に答える準備をしてもらいます。
生徒たちがそれらを読んで準備するために十分な時間を取ってから,一人の生徒に最初の引用文を声に出して読んでもらうことを検討します。その後,何人かの生徒に,配付資料にある会員伝道活動に焦点を当てた3つの質問に答えてもらいます。5つの引用文全てについてこの手順を繰り返します。
次の質問をして,救いの業に携わることが真理であり重要であるということを感じられるように生徒を助けてください。
-
救いの業のこれらの分野の一つ,または幾つかに携わったときに受けた祝福には何がありますか。これらの分野に携わっていたときの経験で,あなたにとって特に意味があったもの何ですか。
大管長会のディーター・F・ウークトドルフ管長の次の声明を見せて,生徒の一人に声を出して読んでもらいます。
「わたしたちは死すべき生涯を終えるとき,この重要な時代に対して,また主の業を推し進めることに対して,どのような貢献をしたかを話すことができるでしょうか。袖をまくり,心と,勢力と,思いと,力を尽くして働いたと言えるでしょうか。あるいは,人生のほとんどを傍観者として過ごしたと認めなければならないでしょうか。」(「回復の業が進む間ずっと眠っていますか」『リアホナ』2014年5月号,59)
次の質問をして,救いの業により積極的に携わるために何をするかを計画するよう生徒に勧めます。
-
他の人が主の業を速める援助をしているのを見たことがありますか。その人たちは何をしていましたか。
-
主の業を速めるために,どのような方法で貢献していこうと計画していますか。
-
回復に関する知識と証は,わたしたちがどのように救いの業により積極的に参加していく動機になりますか。
何人かの生徒に,本コースを研究することによって福音の回復について学んだ事柄について分かち合い,証してもらいます。預言者ジョセフ・スミスによる福音の回復の真実性について証を述べ,クラスを終えます。
生徒用資料
-
ディーター・F・ウークトドルフ「回復の業が進む間ずっと眠っていますか」『リアホナ』2014年5月号,58-62