伝道部の召し
第3章:イエス・キリストの福音を研究し,教える


「第3章:イエス・キリストの福音を研究し,教える」『わたしの福音を宣べ伝えなさい—イエス・キリストの福音を分かち合うためのガイド』

「第3章:イエス・キリストの福音を研究し,教える」『わたしの福音を宣べ伝えなさい』

「キリストのバプテスマ」ジョセフ・ブリッキー画

第3章

イエス・キリストの福音を研究し,教える

本章のレッスンには,イエス・キリストの福音の基本的な教義と原則と戒めが記されています。これらのレッスンは,生ける預言者と使徒たちがあなたに,学び,教えるよう指示しているものです。人々がキリストの教義を明確に理解するのを助けることができるように,ここに掲載されています。

本章の最初のセクションは,バプテスマへの招きです。残りの部分は,次の4つのレッスンから成っています:

各レッスンにある聖句を研究し,教義を大切に蓄えてください。そうするときに,あなたが研究する真理について御霊が証してくれるでしょう。御霊は,人々が真理についての証を得られるよう助けるために何を言い,何をすればよいかが分かるように助けてくれます(教義と聖約84:85参照)。

人々は,救い主の招きに従って行動することで,救い主をより深く知るようになります。毎回のレッスンで人々に働きかけ,その人々が決意を守れるように助けてください。決意を守る中で,人々はイエス・キリストの福音に従って生活するようになり,神と聖約を交わす備えをします。

バプテスマの前と後に,すべてのレッスンを教えてください。どちらのレッスンを教えるときも,専任宣教師が主導的な役割を担います。可能であれば,ワード宣教師またはほかの会員が参加します。会員にレッスンに参加してもらうことについては,第10章第13章を参照してください。

教えるための準備

教える準備をする際には,「わたしの福音を宣べ伝えなさい」アプリを使ってその人の情報を確認しましょう。その人の必要に基づいてレッスンプランを作ります。レッスンの中で相手がどのようなことを知り,感じる必要があるかを考えましょう。準備し,計画する時間を取るなら,御霊があなたの努力を大いなるものとしてくれます。

教える準備をするに当たって,あなたと同僚が祈りをもって検討すべき質問には次のようなものがあります。

  • その人がキリストを信じる信仰を築き,進歩するのを助けるために,どのように働きかければよいでしょうか。働きかけることで,人々が悔い改め,「贖い主の力」(ヒラマン5:11)を経験するのを助けます。その人の進歩,状況,必要を考えてください。レッスンプランに一つ以上,人々に行うよう招く事柄を含めるようにします。

  • わたしたちが決意を促した事柄をその人が守るには,どの教義や原則が助けになるでしょうか。その決意を守ることが自分と主にとってなぜ重要なのかを人々が理解する助けとなる教義と原則を,祈りをもって決めてください。

  • その人が教義を学ぶのをどのように助ければよいでしょうか。教義を教える準備として,レッスン1-4を用いて教える事柄を組み立て,まとめてください。その人があなたの教えていることを理解する助けとなる質問,聖句,例,適切なメディアを選んでください。教え方を改善する方法については,第10章を参照してください。

  • 決意を受け入れて守ることに対して,神はどのような祝福を約束しておられるでしょうか。教義を研究するとき,神が祝福しておられる約束を見つけてください。教える中で,祝福を約束し,それについての証を述べてください。

  • どの会員に参加してもらえるでしょうか。毎週の調整集会で,その人を教え,支えるのを助けてもらう会員を決めます。レッスンの前に,彼らがどのように参加するかを話し合いましょう。第10章を参照してください。

  • レッスンの後,人々が決意を守れるようにどのような助けができるでしょうか。決意を守るのを助けるために,日々短く連絡をしてフォローアップをしてください。あなたが教えている人々が決意を守れるよう,会員にも助けてもらう方法を探してください。モルモン書やそのほかの聖典から一つの章を読むのもよいでしょう。もし前回の決意を守れていなければ,別の決意を促す前に,その決意を守れるように助ける方がよいでしょう。第11章を参照してください。

  • 次回のレッスンでどうすればもっとよく助けることができるでしょうか。毎回のレッスンの後で,あなたが教えている人々の経験について評価してください。キリストを信じる信仰は育まれているでしょうか。御霊を感じているでしょうか。悔い改め,決意をし,その決意を守っているでしょうか。祈り,モルモン書を学び,教会に出席しているでしょうか。彼らを助けるための計画を立ててください。

御霊に導かれるままに心から教える

すべての長老と姉妹に向けて,大管長会と十二使徒定員会は次のように述べています。

「わたしたちの目的は,宣教師と教えを受けている人々の両方が御霊に導かれるような方法によって,回復された福音のメッセージを教えることです。〔レッスン〕の概念を学ぶことは必要不可欠ですが,暗記したことをそのまま教えるべきではありません。御霊によって促されたときに,宣教師はためらわずに自分の言葉で話すべきです。暗記した言葉をそのまま言うのではなく,心を込めて自分の言葉で話すべきです。〔相手〕の関心と必要に応じて,レッスンの順序から離れ,霊感を受けたとおりに進めることができます。自らの確信とともに,自分の言葉で話し,教えていることが真実であると証するべきです。」

男性と会っている宣教師

個人の必要に応じて教え,働きかける

人々がバプテスマと確認に向けて十分備えられるように,あなたは柔軟な方法でレッスンを教えることができます。どのレッスンを,いつ,どれだけの時間を取って教えるかは,教える相手の必要と御霊の導きに基づいて,最善の決定を下してください。例えば,キリスト教についての背景知識がない人々を教える際には,彼らが天の御父とのつながりを深め,神の計画を理解できるように助けることから始めるとよいでしょう(第10章の「キリスト教についての背景知識がない人々を教える」参照)。

どのように,いつ人々に働きかけるかについて,御霊の導きを受けてください。適切なときになされる適切な働きかけは,信仰を築くことになる行いをするよう人々を促します。これらの行いは,心の大きな変化へとつながります(モーサヤ5:2アルマ5:12-14参照)。

シンプルで明確で端的なレッスンをしてください。一般的に,訪問時間は30分を超えるべきではありません。5分でも教えることができます。

通常,一つのレッスンの中の原則を教えるために,複数回にわたって会う必要があるでしょう。短く,頻繁に,少しずつ教えることで,人々は理解をより深めることができます。

聖文研究

あなたは何を教えるよう指示されているでしょうか。

レッスンで採り上げられている教義を研究するのはなぜ大切なのでしょうか。