誕生日のラザニア
長い間,パンを焼くか何か多めに料理をして,ワードのだれかの家に持って行き,わたしと主の愛を伝えられたらいいのにと思っていました。でも実際にやってみたことはありませんでした。
料理は大好きですが,家にいるのは今では夫とわたしだけです。たくさん作ると食べ切るのに何日もかかるので,少なめに作っています。
ある晩,ラザニアを作ろうと思い立ちました。大きな耐熱皿で一つ作る代わりに,小さめのを二つ作りました。そうすれば,一つは夕飯に食べ,もう一つはだれか必要な人にあげられます。
だれか食事を届けてほしい人がいるか聞くために,扶助協会の会長に電話をしました。会長は,働いていて子供が二人いるシングルマザーのことを教えてくれました。その日の午後,その姉妹にメールを送り,ラザニアを余分に作ったので彼女と子供たちに持って行きたい,と伝えました。
彼女の返事には「信じられない!とてもうれしいです!」とありました。まだ仕事中だが子供は家にいるので,いつ持って行ってくれても大丈夫,とのことでした。
少ししてからまたメールがありました。「今日がわたしの誕生日だって御存じだったんですか?」わたしはまったく知らなかったと返信しました。すると「すてきな誕生日です!」と返してきました。
食事を持って行くと,ちょうど彼女は仕事から戻ったところでした。彼女も子供たちも,とても喜んでくれました。
日曜日,教会で彼女はわたしを見つけると,目に涙を浮かべて言いました。毎年誕生日になると祖母が夕食を作ってくれ,それがいつもラザニアだったそうです。祖母は前の年に亡くなって,あの日は,ラザニアを作ってくれる祖母のいない初めての誕生日でした。
誕生日にわたしがラザニアを持って行ったとき,主が自分を心にかけ愛してくださっているという彼女の証は強められました。この経験を通して,わたしの証も強められました。もし主の手に使われる者として備えているなら,主はどこで仕えることができるかを知らせてくださるのです。