学習経験11
教える方法を決める:生徒が役割を果たせるよう助ける
概要
この学習経験は以下の概念を取り上げています。
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教える方法を決める
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学習における生徒の役割を理解する
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生徒が役割を果たせるよう助ける
重要な概念
レッスンを準備するとき,教える事柄と教える方法のバランスを取ることが大切です。
学習経験10では,聖句ブロックの中で教える事柄を決めるとき,教科課程をどのように使うか学び,生徒を教える方法を決める準備ができました。
学習過程における生徒の役割
生徒が霊的な成長を経験するためには,学習過程における彼らの役割を理解し,その役割を果たせるような学習活動を準備する必要があります。
この学習経験をしている間,学習過程における役割を生徒が果たせるよう受けた霊感や考えを記録してください。
生徒の役割に関する預言者の勧告
多くの中央幹部が,学習過程における役割を生徒が果たせるよう助けることの重要性を強調してきました。
churchofjesuschrist.orgにあるビデオ“Prophetic Teaching about the Student’s Role in Learning”(『学習における生徒の役割に関する預言者の教え』)(4:14)を視聴してください。このビデオでは,何人かの教会指導者が学習過程における生徒の役割の重要性について証しています。
自分の経験を振り返る
あなたが出席したクラスの教師が,学習過程であなたを巻き込む活動をした時のことを思い出してください。次に,教師がクラスを積極的に巻き込まなかったときについて思い出してください。二つの経験を比較対照してください。
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あなたや他の人が学習過程において参加するよう招かれたとき,どんな違いが生み出されましたか。
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教師はあなたが学習者としての役割を果たせるようにどんなことをしましたか。
学習帳または後で参照できるところに,これらの質問に対する自分の答えを記録し,訓練指導者やグループと分かち合ってください。
生徒が役割を果たせるよう助ける
福音の教義と原則を説明し,分かち合い,証するよう勧めることにより,生徒は福音学習における役割を果たすことができます。福音の教義と原則を説明し,分かち合い,証すると,生徒の理解は明らかになり,他の人々に福音を教える能力が向上し,伝えている事柄に対する証が強められます。(『福音を教え学ぶ』の手引きの2.6の項(31-33ページ)を参照してください。)
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生徒は聖句や原則を自分の言葉で説明できます。二人一組や小グループやクラス全体で,ロールプレーまたは書くことで,説明するよう生徒に勧めることができます。
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生徒は,聖句や原則に関して学んだこと,経験,気持ちを分かち合うことができます。教義や原則に関する気持ちや適切な個人の経験を分かち合うよう勧めることができます。また,他の人々の生活で目にしてきた経験を分かち合うこともできます。発言もしくは書くことで行ってもよいでしょう。
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生徒は,真実であると知っている教義や原則について証することができます。生徒が感じていることや真実だと知っていること,生活に違いをもたらしたことについて証するよう勧めることができます。生徒は「証を述べたいと思います」や「知っています」という言葉を使う必要はありません。真理に関する信念や個人的な確証について述べることは証です。
参加すると学習が促される
churchofjesuschrist.orgにあるビデオ“Explain, Share and Testify: Students’ Testimonies”(『説明し,分かち合い,証する—生徒の証』)(2:28)を視聴してください。このビデオでは,セミナリーで説明し,分かち合い,証しながら役割を果たすことについて生徒が話しています。
生徒中心型のクラス
churchofjesuschrist.orgにあるビデオ“A Student-Centered Classroom: An Example”(『生徒中心型のクラス—例』)(6:51)を視聴してください。このビデオでは,ウェラー姉妹が聖文を学習するという役割を生徒が果たせるように助けています。この目的を姉妹がどのように達成するか見てください。
churchofjesuschrist.orgにあるビデオ“A Student-Centered Classroom: A Teacher’s Reflections”(『生徒中心型のクラス—ある教師の感想』)(3:01)を視聴してください。このビデオではウェラー姉妹が,学習過程に生徒が参加できるよう助けることの重要性について話しています。
生徒に役割を教える
生徒は福音学習における役割を理解すると,さらに良く参加するようになるでしょう。ほとんどのセミナリー教師用手引きの最初のレッスンの一つは,生徒の役割を教えることについて情報を提供しています。『モルモン書教師用手引き』のレッスン1「生徒の役割」に目を通して,学習過程における生徒の役割について教えるときに,このレッスンの原則をどのように使うか考えてください。
churchofjesuschrist.orgにあるビデオ“Teaching Students Their Role”(『生徒の役割を教える』)(6:27)を視聴してください。このビデオでは,ハウウェル兄弟が年度初めに生徒の役割について教えています。
年度初めと一年を通して生徒の役割について教えるとき,使いたいと思うアイデアをいくつか記録してください。学習帳または後で参照できるところに自分の考えを記録し,訓練指導者やグループと分かち合ってください。
まとめと応用
覚えておくべき原則
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生徒が福音学習における役割を理解し,受け入れ,果たせるように助けます。
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年度初めと一年を通じて,福音学習における役割を生徒に教えることは大切です。
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教義と原則を説明し,分かち合い,証するよう勧めることにより,学習過程における役割を生徒が果たすのを助けることができます。
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教師用手引きにより,学習過程において生徒が参加できる活動を準備することができます。
「〔学習者が〕積極的に参加しようと決心することは,選択の自由を働かせることであり,それによって聖霊は,その人の必要に合わせた,その人に向けたメッセージを伝えることができます。話し合いに参加しやすい雰囲気を作るなら,教師が伝えられる教えよりももっと重要な教えを御霊が伝えてくださる可能性が高まります。
そのように参加すれば,彼らの生活の中に御霊の導きがもたらされるでしょう。」(リチャード・G・スコット“To Learn and to Teach More Effectively”〔教育週間でのデボーショナル,2007年8月21日〕speeches.byu.edu)
「それゆえ,どうしますか?」
この学習経験を完了するために,今日学んだ原則に基づいて行おうと思うことを幾つか書き留めてください。