学習経験3
御霊によって教え,学ぶ
概要
この学習経験は以下の概念を取り上げています。
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教え,学ぶときの聖霊の役割を理解する
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生徒の目に見える必要,目に見えない必要を満たす
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聖霊の影響力を招く
重要な概念
教え,学ぶときの聖霊の役割
「福音を教え学ぶことは,聖霊の力によって行われる。……御霊によって教え学ぶことによってのみ,生徒はイエス・キリストの教えと贖いについて理解しそれに頼るようになり,永遠の命の資格を得ることができる。」(『福音を教え学ぶ—宗教教育セミナリー・インスティテュートの教師ならびに指導者用手引き』10)
なぜ御霊によって教え,学ぶのでしょうか。
クリスティーン・パーク姉妹は,カリフォルニア州レディングで5年間毎日セミナリーを教えており,生徒たちのそれぞれに異なる必要や状況に対処しようと絶えず努めています。churchofjesuschrist.orgでビデオ“Students’ Needs”(「生徒の必要」)(1:35)を視聴してください。このビデオの中で,パーク姉妹は生徒に対する望みと,生徒たちがイエス・キリストの福音にさらに深い改心の経験ができるよう助けようとするときに,心にかけていることを分かち合っています。
様々な必要や困難な問題を抱えた生徒がパーク姉妹のクラスにいたように,あなたのクラスにもいるでしょう。以下の例は,生徒の典型的な状況です。生徒の状況が,あなたがクラスを教える際の御霊の導きにどのように影響するか考えてください。
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「学校のことで本当に忙しいときがある。他の授業でやることがとてもたくさんある。」
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「今日はクラスに集中できるといいなあ。読むのが得意ではないから,集中するのが難しい。」
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「周りにはたくさん人がいるのに,寂しいなあ。」
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「セミナリーに出席するのが大好き。受け入れられてると感じる場所だから。」
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「今日,セミナリーに出席してもいいのかな。恥ずかしいと思うことをしてしまった。」
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「家族の中で証がないのはわたしだけだと思う。」
自分の能力だけに頼るとすれば,わたしたちは生徒たちのそれぞれに異なる必要に対処することはできないでしょう。しかし,聖霊のささやきを聞くよう備えてそれに従うなら,生徒たちの改心を深め,目に見える必要も見えない必要も満たせるように教えるよう導かれるでしょう。
churchofjesuschrist.orgにあるビデオ“Teaching by the Spirit”(『御霊により教える』)(1:39)を視聴してください。このビデオで,パーク姉妹は教えるときに,御霊に導いていただくことの重要性を分かち合っています。
次に,churchofjesuschrist.orgにある“The Lord Knows Every Need”(『主はすべての必要を御存じである』)(0:45)を視聴してください。このビデオで,十二使徒定員会のリチャード・G・スコット長老(1928-2015年)は,聖霊が生徒の必要を満たすためにどのようにわたしたちを導くかについて説明しています。
御霊がその役割を果たせるように招く
わたしたちは,福音の教授における聖霊の役割を理解すると,自分たちや生徒たちの生活で,その働きを果たされる聖霊を招くため,出来ることをすべて行うでしょう(2.1の項「御霊によって教え,学ぶ」,『福音を教え学ぶ』11ページ参照)。
教師は,御霊が役割を果たされるように招くため以下のことができます。
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個人としてふさわしくあるよう一生懸命に努める。
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「信仰の祈り」(教義と聖約42:14)をささげる。
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それぞれのレッスンの準備を十分に行おうとする。
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生徒の学習経験に焦点を当てるように努める。
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他のことに心を奪われたり心配したりせずに心穏やかにするよう努める。
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謙虚な探求心を持つ。
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学ぶ過程で聖霊を招くように生徒に勧める。
churchofjesuschrist.orgにあるビデオ“Inviting the Spirit: Teachers”(『御霊を招く—教師』)(2:47)を視聴してください。このビデオの中で,教師が自分たちの心とクラスに御霊を招くためにできることを分かち合っています。ビデオを見ながら,覚えておきたい大切な実践方法を,『福音を教え学ぶ』の手引きに書き留めてください。
教師と生徒は,御霊がその役割を果たせるように以下のことができます。
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聖典と預言者の言葉を読み,教える。
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救い主の模範と救い主に関する話し合いに焦点を当て,救い主について証を述べる。
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福音の教義と原則について簡潔明瞭に述べる。
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静かな中で霊感を受けられるように深く考える時間を取る。
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適切な個人の経験を分かち合い,教義と原則について証する。
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互いと主に対して愛と感謝を表す。
churchofjesuschrist.orgにあるビデオ“Inviting the Spirit: Teachers and Students”(『御霊を招く—教師と生徒』)(2:23)を視聴してください。このビデオでは,教師と生徒が自分たちの心とクラスに御霊を招くためにできることを分かち合っています。ビデオを見ながら,覚えておきたい大切な実践方法を,『福音を教え学ぶ』の手引きに書き留めてください。
福音の教授と学習において聖霊が役割を果たされるために,あなたや生徒がどうすれば聖霊を招くことができるか深く考えたときに心に浮かんだ印象や行動の項目を,個人の日記に記録してください。
この手引きの付録にある「聖霊が福音の教授と学習における役割を果たせるように招く」と題する配布資料を参照してください。聖霊が役割を果たされるために,教師と生徒ができる御霊を招く方法が挙げられています。
まとめと応用
覚えておくべき原則
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「御霊による教授と学習は,聖霊が役割を果たされるとき,すなわち聖霊が教師,生徒,またはその両方とともに働かれるときに行われる。」(『福音を教え学ぶ』10)
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御霊の静かな促しに注意を向けるとき,生徒の目に見える必要や,目に見えない必要を満たすことができるように導かれる。
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あなたと生徒が霊的な学習における聖霊の重要な役割を理解すると,これらの働きを果たされる御霊を招くために,自分が行えることをすべて行うでしょう。
「天よりの御霊によって動かされなければ永遠の学習は行われません。……このため,皆さんは『御霊,すなわち真理を教えるために遣わされた慰め主によって』福音を教えるのです〔教義と聖約50:14〕(ディーター・F・ウークトドルフ「神の子供たちの教師」〔ディーター・F・ウークトドルフ管長との夕べ,2011年1月28日〕,7,si.churchofjesuschrist.org)
「それで,どうしますか?」
この学習経験を完了するために,今日学んだ原則に基づいて行おうと思うことを幾つか書き留めてください。