学習経験13
教える方法を決める:信仰を働かせる
概要
この学習経験は以下の概念を取り上げています。
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神の言葉の力を信頼する
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主と御霊を信じる
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生徒を信頼する
重要な概念
3つの中心となる信条
宗教教育セミナリー・インスティテュートの目的の「教える」の段落には以下のようにあります。「わたしたちは生徒に,聖典と預言者の言葉に見いだされるままの福音の教義と原則を教えます。これらの教義と原則を,彼らが理解し,教化されるような方法で教えます。わたしたちは,生徒が学習の過程における自らの役割を果たすよう助けます。また,福音を他の人々に教える備えができるよう彼らを助けます。」(『福音を教え学ぶ—宗教教育セミナリー・インスティテュートの教師ならびに指導者用手引き』x)
この段落から,効果的な教師の行動は3つの大切な信条を表していることが分かります。
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御言葉の力を信頼できる。
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主と御霊に対する信仰を働かせることができる。
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生徒を信頼することができる。
この学習経験では,これら3つの要素に対する理解と信仰を深めるように作られた重要な概念を研究します。
三脚のいすのそれぞれの脚のように,3つの中心となる信条は各々不可欠なものです。教え方がこれら3つの中心となる信条と調和のとれたものであるとき,教師はさらに成功を経験することでしょう。
しかし,教師の教え方が心に信じていることと調和していないことがあります。一本の脚が壊れた,または脚の一本がない三脚のいすがうまくバランスを取ることができないように,教師が良い働きできないときは以下の要素の一つが欠けていることが多いと『福音を教え学ぶ』の手引きは提言しています。
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御言葉の力を信頼する
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主と御霊を信じる
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生徒を信頼する
churchofjesuschrist.orgにあるビデオ“Three Core Beliefs”(『3つの中心となる信条』)(1:47)を視聴してください。このビデオでは,宗教教育セミナリー・インスティテュート教育長チャド・ウェッブが,自分の教え方が,中心となる信条と調和していないと感じた時のことについて話しています。この経験から彼が解決したことは何かに注意してください。
御言葉の力を信頼する
『福音を教え学ぶ』の手引きの4.1.3の項の副題「御言葉の力を信頼する」の二つの段落を読んでください(47-48ページ)。それから,次の聖句を読んでください。
手引きと聖句を読みながら以下のことをしてください。
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聖典があなたや生徒の生活にもたらす祝福を示している言葉を探してください。
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聖典があなたや他の人々の生活を祝福した経験について深く考えてください。自分の考えや感想を記録するとよいでしょう。
教師と生徒が御言葉の力を信頼しているクラスでは,聖典が教え学ぶ中心的役割を果たします。churchofjesuschrist.orgにあるビデオ“Scripture-Centered Teaching”(『聖典を中心とした教え方』)(3:20)を視聴してください。このビデオでは,ウェッブ兄弟がそのようなクラスがどのようなもので,なぜそれが大切なのか説明しています。視聴しながら,以下の質問を心に留めてください。
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聖典が教え学ぶことの中心となっているクラスでは何が起こるでしょうか。
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教師にとって,聖典をクラスでの生徒の経験の中心にすることはなぜ大切なのでしょうか。
学習帳または後で参照できるところに,これらの質問に対する自分の答えを記録し,訓練指導者やグループと分かち合ってください。
主と御霊を信じる
『福音を教え学ぶ』の手引きの4.1.3の項の副題「主と御霊を信じる」の二つの段落を読んでください(48ページ)。読みながら,主と御霊を信じることが,どのように生徒の生活に違いを生み出すのか探してください。
次に,churchofjesuschrist.orgにある“The Lord Knows Every Need”(『主は全ての必要を御存じである』)(0:45)を視聴してください。このビデオは,主と御霊を信じることがあなたと生徒をどのように祝福するかについての理解を深めるでしょう。視聴しながら,以下の質問を心に留めてください。
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教師として,主と御霊を信じていることを表す方法にはどんなものがあるでしょうか。
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あなたが主と御霊を信頼することは,生徒にとってどのように祝福となるでしょうか。
学習帳または後で参照できるところに,これらの質問に対する自分の答えを記録し,訓練指導者やグループと分かち合ってください。
生徒を信頼する
『福音を教え学ぶ』の手引きの4.1.3の項の副題「生徒を信頼する」の最初の4段落を読んでください(48ページ)。読みながら,生徒の福音の教義や原則を学び,教え,応用する力を信頼できる理由を示している言葉を探してください。
churchofjesuschrist.orgにあるビデオ“Expecting More from Your Students”(『生徒にもっと期待する』)(2:21)を視聴してください。このビデオは,ある教師の期待と信頼によって生徒が「御霊が湧き上がってくるのを感じ」(ボニー・L・オスカーソン,「大いなる期待」〔セミナリー・インスティテュート衛星放送,2014年8月5日〕churchofjesuschrist.org/broadcasts,真の改心へと導かれた様子を表しています。視聴しながら,以下の質問を心に留めてください。
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生徒の福音を学び,教え,それに従って生活する力を教師が信頼しているクラスは,生徒に対する期待や信頼が低い教師のクラスとどのように違うでしょうか。
学習帳または後で参照できるところに自分の見識や印象を記録し,訓練指導者やグループと分かち合ってください。
まとめと応用
覚えておくべき原則
効果的に教えるために,教え方は以下の3つの中心となる信条と調和していなければなりません。
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神の御言葉の力を信頼できる。
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主と御霊に対する信仰を働かせることができる。
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生徒を信頼することができる。
時折,クラスでの自分の教え方や行動はこれらの信条を反映しているだろうかと自分に問いかけてみると役立つでしょう。
「皆さん自身のために,また生徒のためにお願いします。生徒は〔モルモン書を〕読みたいと思うだろうという信仰を持ってください。生徒を聖文に駆り立てるには及びません。信仰が生徒を聖文に引き寄せるでしょう。」(ヘンリー・B・アイリング,“The Book of Mormon Will Change Your Life”〔モルモン書に関するCESシンポジウム,1990年8月17日〕,2,si.churchofjesuschrist.org)
「それゆえ,どうしますか?」
この学習経験を完了するために,今日学んだ原則に基づいて行おうと思うことを幾つか書き留めてください。