信仰をもって歳を重ねる
重要な決断
筆者はアメリカ合衆国アイダホ州在住です。
わたしたちは連弾をすることにしました。それがわたしたちなりの,世界に喜びをもたらす方法だったのです。
3年前のある日,87歳のわたしは,ある行事に出席していました。そこでは,女性がピアノを弾いていました。腕前はわたしと同じくらいです。名前を尋ねたところ,その女性はアリス・ボディリーという,わたしのビショップの母親であることが分かりました。当時彼女は90歳でした。
わたしはビショップに,あなたのお母様は連弾をする気はないだろうかと尋ねました。ビショップがそれを伝えると,ぜひにという返事が返ってきました。そのようなわけで,3年前,わたしたちは毎週水曜日の朝に1時間,自分たちで楽しむために連弾を始めたのです。
簡単な子供用の曲から始めて,わたしが昔母親と一緒に弾いていた連弾用の曲も幾つか弾きました。けれども,わたしたちが何より楽しんだのは,教会の神聖な賛美歌を一緒に弾くことでした。特に気に入っている曲は,「麗しき朝よ」(『賛美歌』18番)と「家庭の愛」(『賛美歌』181番)です。
毎週水曜日に演奏し,翌週までに練習を重ねることで,わたしたちはかなり上達し,ささやかなコンサートで子供たちを感動させました。ビショップから聖餐会で演奏してほしいと言われたので,わたしたちは「主のみたまは火のごと燃え」(『賛美歌』3番)を練習しました。これはかなりの挑戦でしたが,数か月かけて取り組み,自分自身と,子供たちと,そして恐らくワードの人たちも驚かせることができました。新型コロナウイルス感染症の流行が始まる前,わたしたちはそれぞれの子供たちがいる5つのワードで,この賛美歌を演奏しました。
今では,演奏するのが大好きな美しい賛美歌がたくさんあります。例えば,「われに来よ」(『賛美歌』66番)や,“Come, Thou Fount of Every Blessing”(「命の泉」)(現在の賛美歌集には載っていませんが,簡単に見つかるはずです),「われらは天の王に」(『賛美歌』157番)などです。時には連弾用の編曲を見つけるのに助けを求めなければならないこともありますが,たいていは家族やミニスタリングシスター,ワードの音楽指導者が喜んで手伝ってくれます。
わたしたちは,クリスマスソング集も見つけて,12月に介護付き住宅で披露するために40分間のプログラムを準備しました。もう一人の音楽家も加わって,木琴やベルで演奏に変化を与えてくれました。
音楽を通して,90歳と93歳という年齢のわたしたちは,クリスマスの時期だけでなく一年中,世界に喜びを届けていると感じています。わたしたちが定期的に一緒に演奏するようになって,もう3年になります。一緒に連弾をすることを選択したのは,わたしたちのどちらにとっても重要な決断だったことは明らかです。