セミナリー
霊的な知識を得る,第4部:霊的な疑問への答えを見つける


「霊的な知識を得る,第4部:霊的な疑問への答えを見つける」『モルモン書 教師用手引き』(2024年)

「霊的な知識を得る,第4部」『モルモン書 教師用手引き』

霊的な知識を得る,第4部

霊的な疑問への答えを見つける

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質問をする生徒

時にあなたは,教義上のトピックや,個人的,社会的,歴史的なトピックについて,霊的な疑問や懸念を抱くことがあるかもしれません。そのような疑問や懸念があるときは,信仰をもって行動し,永遠の視点から概念や疑問について調べ,神が定められた情報源を通してさらに理解を深めることができます。この課の目的は,霊的な知識を得るための原則を復習するの手助けをすることです。

霊的な知識を得るための原則を教える。これらの原則を学び復習することは,霊的な疑問が生じたときに生徒が答えを出すのに役立ちます。定期的に復習することで,生徒はこれらの原則をより自分のものとして,日常で使用することができるようになります。

生徒の準備:生徒に,自分が抱いたことのある,または現在抱いている霊的な疑問について,またその疑問の答えを見つけるために何をしたかを考えてもらいます。

学習活動案

信仰を脅かす試練

次のシナリオを読んでください。または,ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「神が定められた情報源」のタイムコード2:43-4:19 を見るとよいでしょう。

推奨のシナリオ案を一つか複数使用しても,独自にシナリオを作ってクラスで分かち合ってもかまいません。レッスンの中で生徒に一つのシナリオを選んでもらうか,少人数のグループそれぞれに複数のシナリオを割り当てて,レッスン中に質問について話し合ってもらうとよいでしょう。

朱里は若い女性で,教会に関して友達から聞いたあることについて悩んでいます。朱里はその情報が自分から隠されていたと感じ,人生のもっと早い段階で教えてもらえなかったことは,うそをつかれたのと同じだと思いました。彼女は同じように動揺している人たちと話すようにし,この件に関する否定的な論評を読みました。

雄吾は,ある難しい教義上のテーマについてセミナリーで学び,もっと詳しく知るためにインターネットで調べました。そこで,このテーマに関して教会に批判的な情報源を見ました。好奇心から,このテーマに関する教会の教えを否定的に描いた動画も見ました。この経験で,雄吾は生まれて初めて,教会の正しさについて疑問を持ち始めました。

  • あなたがこれらの状況にあったら,どのように感じるでしょうか。

  • あなたならどのように反応しますか。

教義上のトピックや,個人的,社会的,歴史的なトピックについての霊的な疑問は,解消されなければつらいものです。あなたが抱えるこのような疑問について考え,このレッスン用に書き留めるとよいでしょう。

疑問や不安に対して,誠実さや信仰をもって対応するために,あなたには学べることや実行できることがあります。この課を学びながら,天の御父とイエス・キリストへの信頼をもって自分の疑問に対応するために,学んだ情報がどう役立つかを考えてください。

霊的な知識を得るための原則

以下の原則は,霊的な疑問に関する導きと理解を受けようと努力するあなたを導いてくれます:

  • 信仰をもって行動する。

  • 永遠の視点から概念や疑問について調べる。

  • 神が定められた情報源を通してさらに理解を深める。

生徒が霊的な知識を得るための原則にどれほど精通しているかに応じて,このレッスンを調整することもできます。例えば,原則に精通している生徒もしていない生徒もいる場合,精通している生徒にクラス全体に説明してもらうとよいでしょう。生徒全員が初めてこれらの原則に触れる場合は,原則の紹介にさらに時間をかける必要があります。この手引きの始めにある「霊的な知識を得る」の第1部第2部第3部を参照するとよいでしょう。

信仰をもって行動する

次のシナリオを読んでください。または,ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「神が定められた情報源」のタイムコード4:19-5:35を見るとよいでしょう。また,シナリオを読んだりビデオを見たりする前に,『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の第5-7段落を読むとよいでしょう。

前述した各段落を復習する一つの方法として,生徒を4人ずつのグループに分けます。グループの3人に,3つの段落を一つずつグループ内で朗読してもらいます。次に,この3人が読んだ内容を,4人目のメンバーに要約してもらいます。

上で選んだシナリオに基づいて,生徒に以下の質問に答えてもらうとよいでしょう。

朱里は自分が知ったことにひどく動揺し,教会に行くのをやめてしまいました。そして1年以上も,教会から距離を置きました。やがて,ある親友が,行かなくなった理由を朱里に尋ねました。その親友は,朱里に役立つと思った総大会の説教を分かち合い,読んだことについて祈るよう朱里に促しました。

雄吾は自分の疑問や懸念を隠したまま,教会に出席し続けました。ですが,戸惑いの気持ちは消えませんでした。あるとき,自分の懸念を親に話すべきだという強烈な感情が生まれました。それは,インターネットでの経験以降,雄吾が初めて認識した霊的な感情でした。

  • 朱里と雄吾は信仰をもって行動しているかいないか,どちらだと思いますか。

  • どのような言葉をかければ,二人が経験している試練の中で,神に立ち返るように促せるでしょうか。

  • 簡単に答えられない疑問を抱えた人が信仰をもって行動するためには,どのような聖句が役立ちますか。

生徒が前述の質問への答えとなる聖句を見つける時間を取るとよいでしょう。これらの聖句には,2ニーファイ31:20箴言3:5-6などが含まれるでしょう。十分な時間を取ったら,生徒に近くの席の人と互いに分かち合ってもらいます。あるいは,見つけた聖句をホワイトボードに書いてもらうようにすれば,ほかのクラスメートが自分のよく知らない聖句を読むことができるでしょう。その後,クラスメートが見つけた聖句から学んだことを分かち合ってもらうとよいでしょう。

永遠の視点から概念や疑問について調べる

以下の段落を復習する一つの方法は,生徒を少人数のグループに分け,グループ内の各生徒に3つの段落すべてを読んでもらうことです。そして,その段落のうち最も印象的だった部分をグループ内で分かち合ってもらいます。

『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の第8-10段落を読み返してください。

  • 永遠の視点から概念や疑問について調べていたら,朱里や雄吾が最初に疑問を抱いたとき,どのような助けとなったでしょうか。

  • 現在の状況ではどのように役立つでしょうか。

  • あなたは雄吾や朱里に,人生の今の時点で,神と神の計画について何を理解してほしいと思いますか。

ここも,生徒が聖句を使う練習するのによい機会となるでしょう。前述の質問に対する自分の答えを裏付ける聖句を,生徒に見つけてもらうとよいでしょう。例えば,天の御父は必ずしも一度に完全な答えを与えてくださらないことを指摘した生徒は,2ニーファイ28:30でその言葉を裏付けることができます。

神が定められた情報源を通してさらに理解を深める

『マスター教義に関する基本文書』の「霊的な知識を得る」の項の第11-12段落を読み返してください。

前述の段落を復習する一つの方法として,まず二人の生徒に各段落を音読してもらいます。次に,生徒を一人募って,ほかの生徒たちが様々な神が定めた情報源を発表している間,それをホワイトボードに書いてもらいます。

次のシナリオを読んでください。または,ChurchofJesusChrist.orgにあるビデオ「神が定められた情報源」のタイムコード5:35-7:01を見てください。

朱里は,友達から勧められた総大会の説教を読むことにしました。読んでいるうちに,教会についての否定的な論評を読んだときに感じたこととはまったく異なる平安と満足感を感じました。彼女は,自分が読んでいるものには善と真理があると個人的に確信しました。やがて,祈りと忠実な研究を通して,彼女はまだ答えのない疑問があったにもかかわらず,自分の証が強められているのを感じました。

雄吾が親に打ち明けると,親は非常に優しく,自分の懸念について理解してくれていることが分かりました。雄吾の親は,「福音ライブラリー」にある情報源の「福音トピックス」を紹介し,雄吾が懸念しているトピックについて一緒に読みました。自分の疑問への答えとして,頼ることのできる預言者の答えがあることを知り,雄吾は安心しました。

  • これらのシナリオの二人は,それぞれどの情報源から情報を得ましたか。信頼できるのはどの情報源でしたか。そう思う理由,またはそう思わない理由は何ですか。

    聖文,預言者,聖霊など,明確に定義された神が定められた情報源がありますが,そのほかにもわたしたちをイエス・キリストに向け,現代の預言者の教えと合致する信頼できる情報源もあります。

  • 朱里と雄吾が神が定められた情報源に頼ったとき,それはどのような違いをもたらしましたか。

  • あなたが感謝している,神が定められた情報源はどれですか。それはなぜですか。

今日学んだことと,それがあなたやほかの人の霊的な疑問や困難にどのように役立つかについて考えてください。今日学んだことで,あなたが平安と理解を見いだすのに役立ちそうなことを,学習帳に書くとよいでしょう。考えながら書くときは,霊感を受けられるよう天の御父の影響力を求めましょう。

数人の生徒を募って,自分の洞察をクラスに分かち合ってもらうとよいでしょう。今日話し合った真理について証し,霊的な疑問に直面したときにこれらの原則を使うよう生徒を促してください。

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