単元9—第3日
ルカ2章
はじめに
ヨセフとマリヤはベツレヘムに行き,そこでイエスがお生まれになりました。羊飼いたちは,生まれたばかりのイエスを見つけなさいという天使の指示に従い,それから他の人々にイエスの降誕を知らせました。シメオンは神殿でイエスを祝福し,アンナは贖い主がお生まれになったことを証しました。イエスは成長され,「知恵が加わり,背たけも伸び,そして神と人から愛され」ました(ルカ2:52)。
ルカ2:1-20
イエス,ベツレヘムにお生まれになる
救い主の降誕にまつわる出来事の知識にどれくらい自信がありますか。次の問題に答えて,自分で試してみてください。各文について,それが正しい(正)か間違い(誤)かを書き込んでください。
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____1.マリヤとヨセフは税金を払うためにベツレヘムに行った。
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____2.マリヤとヨセフは,ナザレからベツレヘムに向かって27マイル(44キロ)の距離を旅した。
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____3.宿場が満員であったため,幼子イエスは飼葉おけに寝かされた。
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____4.羊飼いたちは星に導かれ,イエスが寝ている飼葉おけまでたどり着いた。
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____5.マリヤとヨセフを除き,記録上,イエスを最初に見たのは羊飼いたちだった。
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____6.天使は羊飼いたちに,見たことを誰にも言わないようにと伝えた。
ルカ2章を研究しながら,これらの問題の答えを見つけて,正しく回答したかどうかを調べてください。
ルカ2:1-5を読み,ヨセフとマリヤがベツレヘムに旅した理由を見つけてください。
カイザルは民を登録する,すなわち民の人数を数えることを望んでいました。これは,課税の目的のために行われました。
『聖句ガイド』にある『聖書の地図』の地図11「新約の時代の聖地」を開いてください。地図でナザレとベツレヘムを見つけます。
「ベツレヘムはナザレの約85-90マイル(約137-145キロ)南にあり,徒歩で少なくとも4,5日間の距離ですが,マリヤの状態を考えるとおそらくそれ以上」(New Testament Student Manual〔教会教育システム手引き,2014年〕,143)かかったことに注目してください。
世界の創造主,救い主の降誕に最もふさわしい状況とはどのような状況であると思うかを深く考えます。ルカ2:6-7を読み,イエスの降誕の状況を見つけてください。
ルカ2:8-14を読み,救い主の降誕がどのように告げられたかを見つけてください。
ルカ2:10は,救い主がお生まれになったことでわたしたちが感じることのできる気持ちについて述べていることに注目してください。自分の聖典に次の真理を書くとよいでしょう。救い主がこの世にお生まれになったので,わたしたちは大きな喜びを感じることができる。
引き続きルカ2章を研究しながら,救い主の降誕の知識が,人々にどのような喜びをもたらしたかについて例を見つけてください。
ルカ2:15-20を読み,天使の指示に羊飼いたちがどのように応じたかを示す言葉または表現に印をつけてください。
羊飼いたちが天使の言葉に直ちに応じたことに注目してください。この言葉に応じた結果として,羊飼いたちは何に関する証拠または証を得ましたか。
ルカ2:17-20を読み,イエス・キリストの証を受けた後,羊飼いたちがしたことを見つけてください。羊飼いたちが,自ら体験し,聞いたことを他の人々に伝えたのはなぜだと思いますか。
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次の課題に対する答えを聖典学習帳に書いてください。
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羊飼いたちの行いから学んだ事柄に基づいて,次の原則を完成させてください。イエス・キリストについての自分自身の証を得たとき,わたしたちはを望むようになる。
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イエス・キリストとキリストの福音についての証を他の人達と分かち合いたいという望みを感じたときについて深く考えてください。その望みを抱いた理由について書いてください。
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ルカ2:21-39
シメオンとアンナ,イエスを世の救い主であると宣言する
ルカ2:21-24では,イエス降誕後8日目に,マリヤとヨセフがユダヤ人の律法に従って(出エジプト13:2参照),イエスを神殿に連れて行ったことが分かります。その日に神殿にいた人のうちの二人は,幼子イエスがメシヤであると分かりました。
ルカ2:25-32にあるシメオンについての記述を読んでください。(ルカ2:25にある「イスラエルの慰められるのを待ち望んでいた」という言葉は,メシヤの来臨を待ち望んでいたことを意味することに留意してください。)次に,ルカ2:36-38にあるアンナの記述を読みます。どちらの記述でも,救い主の降誕を知ることがどうしてこれらの人々に喜びをもたらしたかを見つけてください。
シメオンとアンナは,イエス・キリストについてどのように証しましたか。
ルカ2:34-35では,シメオンがマリヤとヨセフも祝福したことが分かります。ジョセフ・スミス訳は,シメオンのマリヤに対する預言を明確にしています。「まことに,やりが彼を刺し貫くように,あなた自身の心も傷つき刺し貫かれるでしょう。それは多くの人の心にある思いが,現れるようになるためです。」(ジョセフ・スミス訳,ルカ2:35〔英語版聖書より和訳〕)
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聖典学習帳に,救い主の降誕を知っていることはなぜあなたに喜びをもたらしてきたか説明してください。友人と,または家庭の夕べの中でこの証を分かち合ってもよいでしょう。
ルカ2:40-52
少年イエスは「ますます知恵が加わり,背たけも伸び,そして神と人から愛される」
自分について改善したいと思う事柄を書いてください。
イエスがあなたの年頃だった頃に,どのような御方であったかを知ることは,あなたが自分のなりたい人間になるためのどのような助けとなりますか。
聖文にはイエスの少年時代についての詳細が少ししか書かれていませんが,これらの詳細は自分自身をより良くしようと努力するための大きな祝福と導きになります。ルカ2:40を読み,ルカが年若いイエスをどのように表現したかを見つけてください。Note that waxed means to grow or increase.
次に,ルカ2:41-49を読み,イエスが12才のときにどのようなことをなさったかを見つけてください。
イエスはなぜ神殿に居残っておられたのでしょうか。(『聖句ガイド』にある「聖書のジョセフ・スミス訳〔抜粋〕」の,ルカ2:46を読み,イエスが神殿で何をしておられたかについて,ジョセフ・スミス訳がそれをどのように明確にしているかを見つけてください。)
利用できる場合は,LDS.orgで「聖書ビデオ—イエス・キリストの生涯」から,ビデオ「神殿で教える少年イエス」(2分30秒)を見て,ヨセフとマリヤが神殿でイエスを見つけたときの描写を見つけてください。ルカ2:48-50を読み,ヨセフとマリヤが神殿でイエスを見つけたときにイエスがどのようにおっしゃったかを見つけてください。
この記述は,少年の頃のイエスの,御自身の神聖な身分についての知識に関して,どのようなことを明らかにしていますか。
預言者ジョセフ・スミスは,少年の頃のイエス・キリストについて次の事柄を明らかにしています。「まだ少年の頃に,イエスは既にユダヤ人の王国を統治するのに必要な全ての知性を備えておられ,律法と神学について最も賢明で学識のある教師たちを納得させることがおできになるので,イエスの知恵と比べると教師たちの論理も実践も愚かに見えるほどでした。しかしイエスはまだ少年であられたため,御自分を守る体力もなく,寒さ,飢え,死の影響にさらされていました。」(History of the Church,第6巻,608)
ルカ2:51-52を読み,イエスがどのように成長されたかを見つけてください(『聖句ガイド』内にある「聖書のジョセフ・スミス訳〔抜粋〕」のジョセフ・スミス訳マタイ3:24-26も参照)。
ルカ2:52は,イエスに「知恵が加わった」ことを教えています。この聖句では,イエスが成長されたその他三つの面も学びます。「背丈」が伸びるとは,肉体的な成長を表しています。「神……から愛された」という言葉は霊的な成長を指すもので,「人から愛された」とは社会における人間関係を指しています。従って,この聖句の研究によって,わたしたちは次の原則を学ぶことができます。知恵を得て,肉体的,霊的,社会的に成長することによって,わたしたちはイエスの模範に従うことができる。
次の質問について,深く考えてください。
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わたしたちがこれら四つのそれぞれにおいて成長することが大切なのはなぜですか。
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これらの分野で御自身を成長させられたイエスの模範に従おうとしたときに,どのように祝福されましたか。
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聖典学習帳に次の表を書き写してください。次に,各カテゴリの下にあなた自身の個人的な成長のための目標と,来週それらの目標をどのように行動に移すかについての計画を書きます。
わたしは,次の面を成長させることによってイエスの模範に従うことができます。 | ||||
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