日曜学校―福音の教義
第3課 創 造


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創 造

モーセ1:27-422-3章

目  的

神がわたしたちのために万物を創造されたことと,わたしたちが神の形に創造されたことに感謝するよう生徒を助ける。

準  備

  1. 祈りをもって,『高価な真珠』の以下の聖句を研究する。

    1. モーセ1:27-42。モーセは神の創造の示現を見て,地球の創造についての記録を書くように命じられる。

    2. モーセ2:1-253:1-14。モーセは,神が万物の創造主であられることを知らされる。

    3. モーセ2:26-313:7,15-25。モーセは,男と女が神の形に創造されたことを知らされる。

  2. そのほかの読書課題:アブラハム4-5章創世1-2章

  3. 導入の2番目の活動を行う場合は,粘土かチョークを用意する。

  4. 以下の視聴覚資料が入手できれば,レッスンの一部として幾つかを活用するとよい。

    1. 「神の形に」(2分42秒),『「旧約聖書」ビデオ・プレゼンテーション』(53224 300)

    2. 絵「創造-生き物」(『福音の視覚資料セット』100)

レッスンの展開

導  入

レッスンの導入部に,以下の活動を幾つか取り入れてもよい(自分で考えた活動でもよい)。クラスに最も適した活動を選ぶ。

  1. 幼稚園に通っている子供に次のような質問をされて答えるとしたら,どれほどの量の情報を伝えると思うか生徒に考えさせる。飛行機が空中に浮くのはなぜですか。テレビにはどうしていろいろなものが映るのでしょうか。木や草はどうして大きくなるのですか。ほとんどの人はその子供の理解力を考えて,大まかな概念だけを教え,詳しいことは子供がもっと大きくなってから教えるであろう。

    • この例は,創造に関する主の啓示とどのような共通点があるでしょうか。(主は永遠の真理の中でも,人間の能力で理解でき,救いを得るうえで知る必要のある部分だけを明らかにしてこられた。)

    この課では,創造に関して主が明らかにしてこられた真理について学んでいく。

  2. 生徒の中の希望者に,小さな生き物の絵を描くか,粘土で像を作ってもらう(1,2分以内)。次に,人間は生き物の形を作ることはできるが,命を創造するのは神にしかできないという事実について話し合う。本課では,地球とその上に住むすべてのものの創造という,神が行われた偉大な奇跡について学ぶ。

聖句を使った話し合いと応用

以下の聖句について教えるときには,日々の生活にどう応用するか話し合う。聖句に述べられている原則に関する経験を分かち合うよう,生徒に勧める。

1.モーセは神の創造の示現を見た

モーセ1:27-42について教え,話し合う。

  • 創世記の創造に関する記録を書いたのはだれですか(モーセ1:402:1参照)。モーセがその記録を残したのはなぜでしょうか(モーセ1:40-41参照)。神の力についてモーセ1:27-39から何を学べますか。神が御自身の子供たちに対して抱いておられる愛について,何が分かりますか。

  • 創世記,モーセ書,アブラハム書に見られる創造についての記録には,それぞれどのような違いがありますか。(アブラハムとモーセは示現の中で,この地球が組織される様子を見,その示現を記録した。互いに詳細な点で小さな違いがある。創世記の記録はもともとはモーセによって書かれたが,完全な記録の中の一部が失われた。モーセ書にはその失われた部分が回復され,完全なものになっている。)

2.モーセは神が万物を創造されたことを知らされた

モーセ2:1-253:1-14について教え,話し合う。

  • 地球を創造したのはどなたでしょうか(モーセ1:322:1ヨハネ1:1-3,14ヘブル1:1-2モーサヤ3:8教義と聖約14:9も参照)。どなたが創造主なのかを知ることはなぜ大切ですか。

  • 神は創造の目的について,どのようなことを明らかにしておられますか。(モーセ1:39アブラハム3:24-25参照。1ニーファイ17:362ニーファイ2:11-15も参照。創造の目的は,天の御父の子供たちが肉体を得るためにやって来て,神のもとから離れた状態で,従順かどうか試しを受ける場を提供することである。忠実な人々は永遠の命を授けられる。創世記には創造についての記録が含まれているが,創造の目的と重要性についての説明は末日の啓示にしか記されていないことを指摘するとよい。)

  • 地上での生活は,どのような点で永遠の命への備えとなるでしょうか。(次のような答えが考えられる-肉体を受ける,選択の自由を活用することを学ぶ,知識を得る,家族を持つ,儀式を受ける,聖約を交わす。)

  • 神は創造の結果について,どのように言われましたか。(モーセ2:4,10,12,18,21,25,313:2参照。神は創造についての短い記録の中で8度,その業を「良し」と宣言された。)皆さんは神の創造の業の中で,特に美しいと思うものは何ですか。毎日創造の業の美しさにもっと注意深く目を向けるのは,わたしたちにとってなぜ益となるのでしょうか。

  • 地球は無から創造されましたか(アブラハム3:244:1参照)。

    預言者ジョセフ・スミスはこう述べている。「創造する(create)という言葉は“baurau”という〔ヘブライの〕言葉から出たものだが,無から造り出すという意味ではない。組織するという意味である。人が材料を組織して船を造るのと同じである。だからわたしたちは,神は材料があって,それを用いて,混沌こんとんの中から世界を組織されたと考えている。」(Teachings of the Prophet Joseph Smithジョセフ・フィールディング・スミス編,350-351)

  • 創造に関するこの記述を読み,皆さんは天の御父とイエス・キリストに対してどのような気持ちを感じますか。創造の業は,どのように神を「あかし」していますか(モーセ6:63アルマ30:44参照)。わたしたちは創造の賜物たまものへの感謝をどのように示せますか。

3.モーセは男と女が神の形に創造されたことを知らされた

モーセ2:26-313:7,15-25について教え,話し合う。

  • わたしたちはどなたの形に造られましたか(モーセ2:26-27参照)。

    大管長は次のように宣言している。「男と女はすべて,完全な御父と御母にかたどられており,文字どおり神の息子,娘なのです。」(“The Origin of Man”Improvement Era,1909年11月号,78)

  • 人間が神の形に造られたという知識は,わたしたちの生活にどのような祝福を与えるでしょうか。またその知識は,ほかの人々との関係にどのように影響しますか。

  • モーセ7:30に記されているエノクの言葉は,わたしたち一人一人への神の愛について,何を教えていますか。またこのエノクの言葉は,天の御父とイエス・キリストについて,わたしたちに何を教えているでしょうか。

  • 主は人間に地上のすべての被造物を治めさせようと言われましたが,それはどのような意味だと思いますか。(モーセ2:26参照。わたしたちは地球を尊いものと考え,神が創造されたものを大切にしなければならない。)どうしたら,神が創造されたものを治めるという責任を,もっとよく果たせるでしょうか。

結  び

この課で教えた原則が真実であると証する。生徒に,創造についての気持ちを話してもらう。

教えるためのそのほかのアイデア

以下の説明はレッスンの展開を補足するためのものである。これをレッスンに取り入れてもよい。

創造に要した期間

創造にどれほどの期間を要したかは知られていない。創造に関する聖典の記述に見える「日」という言葉は,24時間の長さを表しているものではない。この「日」に該当するヘブライ語「ヨム」(yom)は「日」あるいは「時」,「時代」などと訳される。使徒ペテロは「主にあっては,一日は千年のようであり」と書いている(2ペテロ3:8アブラハム3:4も参照)。