イエスに従う選択は,自由,幸福,永遠の命へ続き,サタンに従う選択は,悲しみと囚われに続くことを理解させる。
レッスンの導入部に以下の活動を取り入れてもよい(自分で考えた活動でもよい)。
レッスンが始まる前に,黒板に以下の二つのグループの言葉を隣り合わせに書いておく。
生徒に,この二つのグループの言葉は,今日のレッスンで学ぶ二人の人物が語ったものであることを話す。2組の言葉から,それぞれどのような人物であることが分かるかを質問する。(生徒を小人数のグループに分け,これらの言葉について話し合わせるとよい。5,6分話し合ったら,各グループから一人の代表者を立てて,話し合いの内容を要約して発表させる。)
生徒たちの答えが出たら,最初のグループの言葉は,サタンに従う道を選んだカインが語ったものであることを説明する。2番目のグループは,主に従う道を選んだエノクが語ったものである。二人の言葉は,神に対するそれぞれの態度をよく表している。
第1グループ
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第2グループ
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「わたしが知るべき主とはだれですか。」
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主はわたしの神であり,またあなたがたの神です。」
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「わたしは自由だ。」
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「どうしてあなたがたは自分で自分に勧めをして,天の神を否定するのですか。」
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「わたしは弟の番人でしょうか。」
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「あなたがたはわたしの兄弟です。」
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以下の説明はレッスンの展開を補足するためのものである。この中の幾つかをレッスンに取り入れてもよい。
イエス・キリストは目が見えない人の目に泥を塗ることによって癒されたことがある(ヨハネ9:1-7)。まだ霊的に未熟で,そのために見ることができないものがあったエノクも,「目に泥を塗り,それを洗いなさい」と命じられた(モーセ6:35)。
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アダムとエバは子供たちに福音を教えたましが(モーセ5:12),カインやそのほかの子供たちは悪の生活を選択しました。自分の愛する人々が道を踏み外した場合にどうしたらその昔しみに耐えることができるでしょうか。そうした自分の愛する人々を助けるためにどのようなことができるでしょうか。
リチャード・G・スコット長老は次のように勧告している。
「皆さんの中には,息子や娘,あるいは伴侶が義からそれて悪の道へと進んでいるため,ひどく心を痛めている方が大勢いらっしゃいます。わたしはそのような方々にお話ししたいと思います。
皆さんの生活は悩みと苦しみ,そして時には絶望に満ちていることでしょう。どのようにしたら主から慰めを得られるかをお話ししましょう。
まず二つ,基本的な原則を理解しなければなりません。
第1に,助けを必要とする愛する者を援助するために,皆さんにできることはたくさんありますが,主にお任せしなければならないこともあるということです。
第2に選択の自由を義にかなって行使しないかぎり,ほんとうの進歩は得られないということです。この選択の自由を踏みにじろうとしてはなりません。主御自身もそれはなさいません。強制された従順は,祝福をもたらさないのです(教義と聖約58:26-33参照)。
では援助の手を差し伸べる7つの方法を提案したいと思います。
第1に,無条件に愛することです。……第2に,罪を大目に見てはなりませんが,それを犯した人には,あらゆる希望と心の支孟を与えることです。……第3に真理を教えることです。……第4に,必要であれば何度でも心から赦すことです。……第5は信じて祈ることです。「義人の祈は,大いなる力が……あるものである。」(ヤコブの手紙5:16)
……第6は正しい見方をすることです。……実際にできる限りのことをした後は,主の手にすべてをゆだね,もはやくよくよ悩む必要はありません。どうしてもっとできないのかと自分を責めないでください。無益な心配をして皆さんの力を浪費しないでください。……そのうちに,皆さんは心に御霊を感じて,どうしたらもっと助けられるかが分かるでしょう。そしてより大きな平安と幸せに恵まれ,皆さんを必要とする人々をおろそかにせず,永遠の見地から物事を見て,より効果的な助けを与えることができるようになるでしょう。
そしてもう一つわたしから申し上げたいのは,愛する家族について決してあきらめてはならないということです。絶対にあきらめないでください。」(「助けを必要としている人に」『聖徒の道』1988年6月号,61-62)