インスティテュート
イエス・キリストに穏やかに従う者としてともに学ぶ


「第2課:イエス・キリストに穏やかに従う者としてともに学ぶ」『福音に関する疑問の答えを得る 教師用資料』

「第2課:イエス・キリストに穏やかに従う者としてともに学ぶ」『福音に関する疑問の答えを得る 教師用資料』

画像
話をする若い女性たち

第2課

イエス・キリストに穏やかに従う者としてともに学ぶ

大管長会のダリン・H・オークス会長は,次のように述べています。「悪魔は『争いの父』であり,救い主は平和の君であられます。」(「違いがあっても周りの人を愛し,受け入れる」 『リアホナ』2014年11月号,26)。このクラスで,また生涯を通じて,生徒は異なる意見を持つ人々に出会うでしょう。生徒はこのレッスンで,キリストのような愛と敬意と思いやりの精神を持って,教会の教義や教え,方針,歴史について話し合う方法について考えます。

教えるための提案

教え方と学び方を改善する

御霊を求めるよう生徒に招く。このコースでは,生徒は自分の疑問に対する答えを見つけるために,様々な情報源を調べます。聖霊は真理の究極の源であり,福音に関する疑問の答えを探すうえで不可欠であることを生徒に思い出させます。聖霊は御父と御子について証し(3ニーファイ28:11参照),すべてのことの真理を明らかにし(モロナイ10:5参照),自分が学んでいることを応用する方法が分かるよう助けてくださいます(教義と聖約11:12参照)。コース全体を通して,十二使徒定員会のデビッド・A・ベドナー長老が教えた次の真理を強調します。「聖霊を招き,唯一の教師となっていただくということは,学び教えることに関する主のすべての規範の中心的な目的です」(「主の方法で学ぶ『リアホナ』2018年10月号,52)。

「最新情報」

クラスの準備として,ニュースルームサイトまたはチャーチニュースアプリから興味を持ったニュース記事を見つけるよう勧められていたことを,生徒に思い出してもらいます。必要に応じて,数分取って生徒に準備をしてもらいます。その後,生徒たちに小さなグループを作ってもらい,見つけたことを発表してもらいます。話し合いをしやすくするために,以下の質問を掲示するか,質問のコピーを配るとよいでしょう:

  • その話があなたにとって興味深いのはなぜですか。そこからどのようなことを学びましたか。

  • そのニュースリリースまたは話で採り上げられたアプローチについて,どのようなことに気づきましたか。

  • そのニュースリリースや話は,イエス・キリストの福音の教えをどのように実践しているでしょうか。

  • その話を読み,それについて考えたとき,聖霊から何か思いや印象を受けましたか。受けた場合,それによってどのような影響を受けましたか。

  • そのニュースリリースや話に載っている情報によって祝福を受けられる人が,知人の中にいますか。それをその人と分かち合う最善の方法は何でしょうか。

帰属感を育む

次の事例,または生徒にもっと関連があると感じる事例を提示するとよいでしょう:

インスティテュートのクラスで,教師は同性結婚というテーマを持ち出しました。すると,生徒のマーセルは,すぐに不安を感じました。ゲイを自認しているマーセルの兄弟は,このテーマに関する教会の教えに賛同していないため,今は教会に来ていません。マーセルは手を挙げて,「教会はいつかゲイの結婚に対する見解を変えると思いますか」と尋ねます。教師が答える前に,一人のクラスの参加者が「そんなわけがない!」と強く言います。「社会の風潮のためだけに神が律法を変更されるなんて,本気で思ってるの?」突然,別の人が怒りながら反撃します。「あなたは間違っている!神が将来何をなさるかなんて,分かるわけがない。そんなに頭がかたくてはだめだよ!」マーセルはこのやり取りを聞きながら,質問したことを後悔しています。

  • この話し合いには,どのような問題点が見られますか。

  • 心からの疑問について,安心してほかの教会員と話し合えないとしたら,マーセルの信仰と証はどうなるでしょうか。

  • このクラスに出席しているほかの人たちはどのように感じるでしょうか。

次の未完成の文をホワイトボードに掲示します:安心して難しい質問をしたり,慎重に扱うべきテーマについて話し合えるのは,……場合である。

生徒たちに,小さなグループを組み,次の聖句を調べて,掲示された文章を完成させる様々な方法を見つけてもらいます:箴言15:1エペソ4:15モーサヤ18:213ニーファイ11:29モロナイ7:3-4モロナイ7:45

話し合いに十分な時間を取った後,何人かの生徒に,グループでどのようにホワイトボードの文を完成させたかを発表してもらいます。生徒が発表するとき,その原則をホワイトボードに書くとよいでしょう。(これらの真理を書き留めておいて,コース期間中,それらを見せて復習できるようにするとよいでしょう。)

義にかなった行動を促すために,次の質問を幾つかするとよいでしょう:

  • これらの原則を受け入れて実践するなら,クラスはどのような祝福を受けるでしょうか。

  • イエス・キリストはどのようにこの原則の模範を示してくださったでしょうか。(時間があれば,ヨハネ8:1-11を読んで話し合ってもよいでしょう。)

  • 難しい疑問や慎重に扱うべきテーマについての話し合いの中で,これらの原則が用いられたのを見たのは,どのようなときでしたか。

  • これらの真理の中で,あなたがよりよく理解し,もっと生活に応用する必要があるものはどれですか。(時間を取って,生徒が深く考え,それを書き留めることができるようにします)。

オークス管長の次の言葉で締めくくってもよいでしょう。

画像
ダリン・H・オークス管長

キリストに従う人々は,礼節の模範となるべきです。わたしたちはすべての人々を愛し,良い聞き手となり,相手の誠実な信念に関心を示すべきです。賛成はできなくても,攻撃的になってはなりません。意見の分かれるテーマについては,争いを引き起こすような態度を執ったり,発言をしたりするべきではありません。(ダリン・H・オークス「違いがあっても周りの人を愛し,受け入れる『リアホナ』 2014年11月号,27)

次回に向けて

第7-14課では,クラスで選んだテーマについて話し合う,ということを生徒に思い出してもらいます。生徒に,教会の教義や教え,方針,または歴史に関する質問を一つ書き出して,次のクラスに持って来るように勧めます。これらの質問の幾つかを使って,後のレッスンで話し合うテーマを選ぶのに役立てるとよいでしょう。

印刷