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人を裁く


学校での3人の少女

教義の研究

人を裁く

概要

判断を下すのは選択の自由を行使する重要な機会ですが,ほかの人について判断を下すときには特に細心の注意を払う必要があります。判断は,必ず義にかなった標準に基づいてしなければなりません。人を最終的に裁くことができるのは,その人の心を熟知しておられる神だけです。

時として,どのような形であれ,人を裁くのは間違っていると感じることがあります。確かに,人を非難したり,不当に裁いたりしてはなりませんが,わたしたちは考え方や状況,人物について,一生涯,判断を下す必要に迫られます。主がお与えになった戒めの中には,わたしたちが自分で判断しなければ守れないものがたくさんあります。例えば主は,「にせ預言者を警戒せよ。……あなたがたは,その実によって彼らを見わけるであろう」と言われ(マタイ7:15-16),また「あなたがたは悪人の中から出なさい」と言われました(教義と聖約38:42)。友人を選び,政府指導者に投票し,永遠の伴侶を選ぶといった重要な決定を下す機会が人生には多々ありますが,その度にわたしたちは人について判断する必要に迫られます。

主は人を裁くときに指針となる警告を与えられました。「あなたがたが裁くその裁きで,自分も裁かれ,あなたがたが量るそのはかりで,あなたがたも量られるからである。なぜ,兄弟の目にあるちりを見ながら,自分の目にある梁を認めないのか。自分の目には梁があるのに,どうして兄弟に向かって,『あなたの目からちりを取らせてください』と言えようか。見よ,自分の目の中に梁があるではないか。偽善​者​よ,まず​自分​の​目​から​​梁​を​取りのけ​なさい。そう​すれ​ば,はっきり​見える​よう​に​なって,兄弟​の​目​から​ちり​を​取りのける​こと​が​できる​で​あろう。」(3ニーファイ14:2-5

この聖句で主は,自分の欠点が目の中の巨大な梁のようなものだとすれば,自分に見えるほかの人の欠点は,目の中のほこりのようなものだと教えておられます。時として人は自分自身の改善に努めるべきなのに,ほかの人の欠点にこだわる傾向があるということです。

人に対して義にかなった裁きをすれば,それがその人にとって必要な導きとなり,時には,自分と自分の家族を守ることにもなります。そのような判断を下すに当たっては相手への心配りと思いやりを忘れないでください。できるかぎり,その人自身を裁くというよりはむしろ,その人の置かれた状況を判断するようにしてください。状況が許すかぎり,事実関係について十分な情報がそろうまでは,判断を差し控えてください。わたしたちの決定に導きを与えることがおできになる聖霊の促しにいつも敏感であってください。アルマは息子コリアントンに次の助言を与えています。「同胞に対して常に憐れみ深くありなさい。公正に振る舞い,義にかなって裁き,絶えず善を行いなさい。」(アルマ41:14

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キャロル・リン・ピアソン「人を裁くな『聖徒の道』1984年6月号

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