学ぶ—所要時間:45分以内
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読む:前回の集会では,期待されている事柄を理解し,それに応えることについて学びました。今日の集会では,訓練プログラムにおいて成功するうえで役立つ学習スキルを学びます。以下を行うことにより学習スキルを高めます:
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学習のための場所と時間を選ぶ
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学んだことを記憶に留める
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効果的な読み書きを行う
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先延ばしをやめる
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テストに備える
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1.学習のための場所と時間を選ぶ
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話し合う:あなたは,いつ,どこで勉強していますか。その場所や時間において勉強することは,効果的だと思いますか。そう思うのはなぜでしょうか。
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読む:一定の学習時間を設定することは,教育や訓練プログラムにおいて成功するうえで役立ちます。気を散らされることのない,清潔で静かな明るい場所を見つけて勉強できるようにしましょう。「見よ,わたしの家は秩序の家であり,混乱の家ではない,と主なる神は言う。」(教義と聖約132:8)
安息日を守ることにより,信仰が強まり,学習の質も高まります。安息日に学校の勉強をすることは避けましょう。
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読む:勉強には時間がかかるため,ほかのことを行う時間がおのずと減るでしょう。学業で好成績を収めるためには,幾つかの活動を断たなければならない場合もあります。
2.学んだことを記憶に留める
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読む:情報を記憶し,学び,保つ方法は数多くあります。幾つかのアイデアを紹介しましょう。
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計画的な復習—長い期間をかけて,情報を繰り返し読み,思い出すようにします。以下がその例です:
新たな情報
1時間後
1日後
1週間後
1か月後
クラスで何かを読む,または学び,ノートを取る
10分間,ノートの内容を復習する
再度10分間,ノートを復習し,内容をまとめる
再度10分間,ノートを復習する
再度10分間,ノートを復習する(記憶がほぼ定着する)
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フラッシュカード—アイデアや引用,情報,公式,考えをカードに書き出し,定期的に復習します。例えば,アフはエネルギーの公式をカードに書いて覚えました。一日に何度もカードに目を通します。アフはカードの表に学習用語を書き,裏に公式を書いてカードを活用しています。
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学ぶべき事柄を,すでに知っている事柄と結びつける—知らないことを,すでに知っていることと結びつけます。例えば,ステファノはパソコン用語を学んでいましたが,アルゴリズムについては知りませんでした。アルゴリズムとは,「とりわけパソコン分野において,従うべきプロセスまたは一連の規則」だとあります。ステファノは料理が好きなので,パソコンがアルゴリズムを使うのは,レシピに従って料理をするようなものだと思いました。そう考えると,覚えやすくなるのです。
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学んでいる事柄を教える—学んでいることをだれかに伝えると,新たな情報をよりよく理解し,覚えることができるようになります。ある週末のこと,アフは実家で,随分前に壊れた照明器具を修理する方法を父に教えました。
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学んでいる事柄を応用する—学んでいる事柄を生活に応用することで,さらによく覚えることができます。新しい言葉を学んだとすれば,何回か使ってみます。モーターの修理方法を学んだら,できるだけ早くモーターを修理してみます。隣人から,理解できないという法律問題について相談を受けたとき,レイチェルはその週に学んだばかりの事柄を基に説明することができました。
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話し合う:これらの方法またはほかの暗記方法に関して,どのような経験がありますか。
3.効果的な読み書きを行う
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読む:読むことは,教育において重要な要素です。読むスキルを高めることにより,学習内容をよりよく理解し,覚えることができます。次の活動は,読む能力を高めるための方法を見いだすうえで役立つことでしょう。
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話し合う:読むスキルを高める方法には,ほかにどのようなものがあるでしょうか。
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読む:上手に文章を書けることも,教育において重要な要素です。文章を書く際,文章の形式が教師の期待に沿っていることを確認しましょう。文章を書く課題にはおもに3つの形式があります。
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説明的
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創作的
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説得的
説明的な文章:情報を整理し,複雑な概念を理解しやすいものにします。例えば,ステファノは食べ物に関する説明的な文章を書く課題を与えられました。ステファノは自分の好きな食べ物の歴史と,興味深い関連情報について書きました。
創作的な文章:自分のアイデアや独創的な考え,人々に興味を持ってもらえるような事柄について書きます。ステファノの次の課題は,食べ物に関する創作的な文章を書くことでした。ステファノは,自分の好きな食べ物の味や食感,色について,面白く興味を持ってもらえるように書きました。
説得的な文章:何かを行う,あるいは考えるよう,だれかを動機付け,納得させ,説得できるような文章を書きます。これを効果的に行うには,事実や否定的な見解を知り,自分の論拠を示す必要があります。ステファノは説得的な文章を書き,すべての観光客は,風変りな味と文化的な価値をもつ,ステファノの好物を食べてみるべきだと提案しました。
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話し合う:書く能力を高めることは,訓練プログラムにおいて成功を収めるうえでどのような助けとなるでしょうか。
4.先延ばしをやめる
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読む:課題を仕上げるために時間とエネルギーを賢く使います。先延ばしを避けましょう。「日のあるうちに刈り取」るのです(教義と聖約6:3)。
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話し合う:先延ばしの原因には,どのようなものがあるでしょうか。
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読む:課題を仕上げると,達成感を得られます。課題を完了させるための方法を紹介します。
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難しいものから先に着手する—一番気が進まない課題を先に進めましょう。最も難しい,あるいは最も不得意な課題をこなしてしまえば,残りは簡単に感じるものです。
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時間を確保する—特定の作業を行うのに必要と思われる,現実的な所要時間を設定します。時間を決めずにいると,時間を無駄にしてしまう可能性も出てきます。
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定期的に短い休憩を取る—休憩を取ると,リフレッシュすることができ,集中力が高まります。定期的に取る短い休憩は,学習の質を高めます。
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臨機応変に対応する—疲れているときは,あまり考えなくても行えるような作業をします。
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ご褒美を用意する—特定の時間までに課題を仕上げられたら,ご褒美として好きなもの(お菓子,好きなことをする時間など)を自分に与えましょう。
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話し合う:課題を仕上げるうえで,自分に最も適した方法はどれでしょうか。
5.テストに備える
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読む:テストは,何らかの物事をどの程度理解しているかを測る目的でよく使われます。より良い状態でテストに臨むための方法を紹介します。
テスト前:
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テストの内容を定期的に勉強する
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十分な睡眠をとる
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栄養豊富な食べ物を摂取し,十分な水を飲む
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勉強前,テスト前に祈る
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テストに必要な物がそろっていることを確認する(鉛筆,計算機,道具など)
テスト中:
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自分の知識を信頼する
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正直であり,不正をしない
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時間を管理する,すなわち各設問や項目に着手する際,それぞれに費やすことのできる時間を決める
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問いを注意深く読み,再度読み返すことにより,実際に何が問われているのかを確認する
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最初に簡単な設問を解いて自信をつけてから,他の設問に取り組む
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話し合う:テストに備え,またテストを受ける過程を効果的なものとするために,どのような取り組みを行ったことがありますか。
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読む:「学ぶとは,終わりのない過程です。わたしたちは読み,観察し,理解し,心を向けるものについて深く考える必要があるのです。人の思い,心,魂とは,磨かれていくものであるとわたしは信じています。向上し,成長していくものであると,信じているのです。」(Gordon B. Hinckley, Standing for Something [2000], 62)
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話し合う:このグループ集会で学んだ,最も大切な事柄は何ですか。