自立
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読む:先週のグループ集会では,最後までやり遂げ,訓練を終えることに焦点を当てました。訓練を終えたとしても,あなたが教育を受ける目的は,さらによい職業に就くことであると覚えておきましょう。以下を行い,選んだ職業に実際に就けるよう備えます:

  1. 仕事への適性を示すために,早くから備える

  2. 記録を残す

  3. ネットワーキング

  4. 学生ローンを支払う

  5. 学び続ける

  6. メンターになる

1.仕事への適性を示すために,早くから備える

話し合う:あなたが採用担当者だとしたら,次の3人のうちだれを雇いますか。その理由は何でしょうか。

ジェシカ

アンソニー

カミール

  • 4年間の教育

  • 就業経験なし

  • 2年間の教育

  • 関連のない分野で2年の就業経験あり

  • 2年間の教育

  • 学校に通いながら,あなたの会社で2年勤務

読む:就きたい職業に備えれば備えるほど,その職業に就ける可能性は高まります。在学中に,関連分野でできるだけ多くの実務経験を積みましょう。

アーリーンは医療分野で何年もの実務経験があったため,健康管理の職において有力な候補者になりました。レイチェルは弁護士補助員としての経験はありませんでしたが,ほかの分野で何年間もまじめに勤務してきたことを示すことができます。

話し合う:在学中にどのような実務経験を積めるでしょうか。

読む:あなたが教育を受ける目的は,より良い職業に就くことです。教育を受け始めたらすぐに求人情報を研究し,雇用主がどのような人を求めているかを知りましょう。その条件を満たせるような教育を受ける計画を立てます。

例えば,フアンはインターネットで求人案内を検索したり,何人かの人に話をしてから,石油掘削溶接工となるために習得する必要のあるスキルと知識を書き出しました。以下がその例です:

必要なスキルと知識:

  1. 設計図を読み,理解する

  2. 業界用語を知る

  3. 複数の溶接工程に長けている

  4. 難しい状況下での溶接技術を身につける

フアンは,ほかの求職者よりも優位に立つには,さらなるスキルと知識を得るべきだと気づきました。以下がその例です:

その他のスキルと知識:

  • 水中溶接

  • 自動溶接

読む:折に触れて,自分の習得しようとしているスキルと知識を見直し,雇用主が求めているものと比較しましょう。

2.記録を残す

読む:自分の資格,達成したこと,教育の記録を残すことは,インターンシップや仕事に応募する際,大いに役立ちます。

職歴や学歴を,日付も含めて記録しておきましょう。達成したこと,プロジェクト,賞,表彰,そのほか選んだ職業に適していることを示すものを必ず記録に含めるようにします。

雇用主の中には,あなたの文章や芸術作品,達成したこと,そのほか在学中に行ったものの証拠を見せるよう求める人々もいます。実物をバインダーなどにまとめておき,求められた際すぐに出せるようにしておきましょう。

また,あなたがウェブサイトやフォーラムに参加している様子を観察し,人々とどの程度協力できるか,協議においてどのような貢献ができるかを判断する雇用主もいます。

話し合う:あなたが価値あるスキルや経験を有していることを雇用主に認知してもらうには,自分の記録や作品を保管するうえでどのような方法があるでしょうか。

3.ネットワーキング

読む:多くの人は求人広告を見て職探しをしますが,ほとんどの人はネットワーキング(人脈)を通して,あるいは持っているスキルを必要としている団体を探すうえで助けを与えてくれる人々と話すことにより,職を得ます。

「ネットワーキング」の図

読む:在学中,またその後も,常にネットワークを広げていきしましょう。教授や,同じ分野で働いている人々,クラスの生徒と知り合いましょう。あなたの探している職を見つけるうえで,誰が助けとなってくれるかは前もって予想できません。ネットワーキングとは,人間関係です。人々とつながりを持つ方法を見いだし,関係を構築していきましょう。

読む:オンラインのソーシャルネットワークにアクセスできる場合は,今週時間を取ってネットワークを調べ,興味のある企業とつながりましょう。一部のソーシャルネットワークプログラムは,企業との結びつきを容易にすることを目的として作られています。

上記を実践しても,興味のある企業との個人的なつながりを見いだせない場合もありますが,大丈夫です。在学中の早い時期に,できるだけ多くの人と知り合い,人脈を広げ,より多くの機会へとつながるようにしましょう。

4.学生ローンを支払う

読む:学費を借りている場合,返済するのはあなたの責任です。ヒンクレー大管長はこのように教えています。「受益者は資金を返済し,そうするときに,晴れ晴れとした自由な気持ちを味わうでしょう。……生活を改善することができるからです。自立の精神で頭を高く上げることができるのです。」(「永代教育基金」『リアホナ』2001年7月号,62)

ローンを返済しないことは金銭を盗んでいることと同じですが,一部の人は次のような理由で自分を正当化しようとします:

  • そのお金を自分のものだと感じ,返済しなくても問題ないと考える

  • 職に就けない,あるいは給与が僅かである

  • ローンの返済義務を果たすよりも,ほかのことにお金を使っている

ローンの返済が困難なときがあるかもしれません。

数年前に学校をやめたときのこと,ステファノは学生ローンを毎月100ドルずつ返済し始める必要がありましたが,全額返済していくだけのお金はありませんでした。ステファノはローン会社と連絡を取り,仕事が見つかるまでの間,毎月の支払いを50ドルにしてもよいか尋ね,承認されました。ステファノは数か月間,毎月50ドルを支払い,仕事に就いてからは再び毎月100ドルずつ支払い始めました。

話し合う:困難な状況下にあってもローンを返済し続ける方法には,ほかにどのようなものがあるでしょうか。

5.学び続ける

読む:成功する人は,常に学びの機会を求めています。労働市場は急速に変化します。自立するには,さらに良い就職の機会に向けて,常に備えておく必要があります。つまり,生涯にわたって学び続けるということです。

3つの橋

ジェームズ・E・ファウスト管長は,「仕事……に融通性をもつ」よう勧告しています。「わたしたちは,他の職場でも働けるだけの新たな技術を身につけなければなりません。過去に訓練を受けた分野とはまったく別の分野で第二の職業に就き,新たな喜びと満足感を味わっている人も大勢います。……働く機会を得るうえで選り好みをしないことは,何とか暮らしを維持していくための手段となります。」(「経済的な試練に立ち向かう人に与えられる祝福」『聖徒の道』1983年1月号,162)

話し合う:変わりゆく労働市場に備え,適応するにはどうすればよいでしょうか。

読む:訓練の終わりに近づいてきたら,自立グループ「より良い仕事を見つける」に登録し,希望する職に就くための助けを得ましょう。

6.メンターになる

読む:誰かのメンターとなることで,あなたも「橋になる」ことができます。メンターとして助言する際,以下を行いましょう:

  1. 愛する—人々がやりたいと思うことに耳を傾けます。進歩が遅かったり,失敗したりしても,忍耐します。

  2. 質問をする—質問は,人々が将来について考え,チャレンジを理解し,自身で解決策を見いだす助けとなります。

  3. 励ます—困難なときにも,信仰を働かせて取り組み続けるよう友人たちを励ましてください。話し合う時間を作り,進捗状況の報告に耳を傾けましょう。

  4. 原則を分かち合う—友人や子供,そのほか末日聖徒の兄弟姉妹など,人々に自立の原則と戦略を伝えましょう。

トーマス・S・モンソン大管長は次のように教えています。

「わたしたちの責任は,……天の御父が用意されたすべての栄えある祝福にふさわしい者となることです。その祝福は,わたしたちを通して他の人々に与えられます。

……自分がだれで,何者になることを神が期待しておられるかを忘れないでください。あなたは約束の子供です。」(「聖なるものを託され」『リアホナ』2016年5月号,85参照)

話し合う:今日のグループ集会で学んだ,最も大切な事柄は何ですか。