自立
学ぶ


学ぶ—所要時間:45分以内

読む:あなたは先週,教育や訓練は自立への架け橋,すなわちより良い職,より高い収入への道を開く鍵であることを学びました。今週は,自分の就きたい職業について検討します。以下の事柄を学ぶことは,就職へと備えるうえで役立ちます。

  1. 決断を下す

  2. 会社は有益な人材を雇用する

  3. 雇用主に提供できるものを把握する

  4. 相談すべき人を知る

  5. 自立計画を更新する

1.決断を下す

読む:トーマス・S・モンソン大管長は,「決定が人の行く末を決める」と度々教えています。(「人の行く末を左右する決定」『聖徒の道』1980年7月号,30)自立への道を辿る中で,あなたは決断を下すべき場面に何度も遭遇するでしょう。これからの5週間で,あなたは皆とともに以下の項目に関して決断を下します。

  • 就きたい職業

  • 受けるべき教育や訓練

  • 教育または訓練にかかる費用の支払い方法

話し合う:これからの数週間でこのような決断を下すことになると知り,どう感じていますか。

読む:自分の就くべき職業や受けるべき訓練の選択を誤るのではないかと,不安を感じるかもしれません。決定を下す際,多くの人は考えすぎてしまいます。そのような人は,先に進む前に,はっきりとした答えが欲しいのかもしれません。しかし主は,「ここにも少し,そこにも少しと,教えに教え,訓戒に訓戒を加え」られることが多いのです(2ニーファイ28:30)。

天の御父は,あなたが決断を下せるよう助けてくださいます。神がどのようにしてわたしたちと交わられるのか,デビッド・A・ベドナー長老の教えに耳を傾けてください。

視聴する:「光のパターン—啓示の霊」(ldschurch.jp/srs)動画を視聴することができない場合は,39-40ページを読んでください。

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話し合う:職業や訓練に関して決断を下す際,天の御父はどのように助けてくださるでしょうか。

読む:どのような職業に就くべきか,現時点では明確でないかもしれませんが,次の一歩を踏み出し,次にまた一歩,と踏み出してください。前進し続けるのです。情報を集め,深く考え,祈ってください。それと同時に,考え過ぎたり,何も決めずに行き詰まることのないようにしましょう。ダリン・H・オークス長老は,「神の子供たちに与えられた啓示のほとんどは彼らが行動しているときに与えられる」ことを教えています(「主御自身の時に,主御自身の方法に従って」『リアホナ』2013年8月号,24)。

話し合う:「行動し」,決断を下すのに必要な啓示を受けるうえで,わたしたちはどのように助け合えるでしょうか。

読む:自立を目指して決断を下そうと取り組む架空の人物が,この資料全体を通して登場します。

ステファノ(28歳)の例を見てみましょう。ステファノは独身で,両親と実家で暮らしています。若いころ,エンジニアとなるべく大学で1年学びましたが,その後中退しました。「大学に戻るべきだと心から思うけど,何を勉強したらいいか分からない」,ずっとそう話してきました。

ステファノは勉強すべき内容を決める前に,就きたい職業を決める必要があります。ステファノのように,自分の就きたい職業について,これからあなたも検討します。

2.会社は有益な人材を雇用する

読む:努力なしに得られる成功など,人生にはありません。ゴードン・B・ヒンクレー大管長はこう述べています。「労働は奇跡です。労働によって才能が引き出され,夢が現実のものとなるのです。」(“To a Man Who Has Done What This Church Expects of Each of Us” [Brigham Young University devotional, Oct. 17, 1995], 6, speeches.byu.edu

会社は人々を雇用することで,利益を生み,問題解決を行ううえでのサポートを得ます。社員に収入を得させようと,雇うのではありません。特定の仕事に長けていれば,会社は喜んであなたを採用し,その仕事の対価をあなたに支払います。教育や訓練は,会社に益をもたらすスキルや専門知識を身に着けるのに役立ち,その結果,あなたはより良い職を得るのです。

話し合う:給与を受け取る代わりに,社員が雇用主に益をもたらすことが重要となるのはなぜでしょうか。

3.雇用主に提供できるものを把握する

読む:雇用主は自分の会社にとって有益な人材を探していますから,自分が雇用主に提供できるものを把握しておくことが大切です。あなたの得意なことは何ですか。どの分野であれば,スキルを伸ばせるでしょうか。

主がそれぞれの職業にランクをつけられるようなことはありません。ゴードン・B・ヒンクレー大管長は,こう教えています。「敬意を払うに値する職業であるかぎり,皆さんが何になりたいと思っていても構いません。自動車整備士,れんが職人,配管工,電気技師,医師,弁護士,商人。……しかし,どのような職業であろうと,それに向けて訓練を受ける機会を捉え,その機会を最大限に活用してください。」(Teachings of Gordon B. Hinckley [1997], 172

4.相談すべき人を知る

読む:本ワークブック内の活動の多くには,グループ外の人々と話す機会が含まれています。

例えば,ある職業について知る最善の方法は,その職業に就いている人と話すことです。今週の決意の一つは,あなたが興味を持つ3つの職業に就いている人々と話し,その職業について調べることです。そのような人々と話すと,これから受ける訓練や将来の職業について良い判断を下す助けが得られます。

あなたが出会う人の中には,非常に協力的で,あなたの成功を後押ししてくれる人がいることでしょう。そのような人は,あなたの「メンター」になるかもしれません。メンターとは,アドバイスをしたり,相談に乗ったり,指導をしたりしてくれる,あなたにとって信頼のおける人のことです。メンターはあなたにアイデアを与え,あなたの視点を引き上げ,あなたの潜在能力を引き出すことができます。このような友好関係を築ける人を見いだし,その関係を育めるよう,導きを求めて祈ってください。

このような内容について人と話すのは,難しいことではありません。こう言えばいいのです。「やあ,ジョセフ。コンピューターのプログラマーになることを考えているんだけど,君は確かプログラマーだったよね。少しだけ,幾つか質問させてもらえないかな。」たいていの人は,喜んで相談に乗ってくれます。

話し合う:職業に関してだれかに重要な質問をし,役立つ答えをもらったのは,どのようなときでしたか。

読む:人にアドバイスを求めるときには,以下を参考にしましょう。

  • 具体的な質問を幾つか用意しておく(適切な質問であるかを確認)

  • アドバイスを書き留める

  • 最初に提示した時間内で終える(短時間にする)

  • 礼儀正しく接する

  • 仕事のあっせんは頼まない

  • 時間を取ってくれたことに対して感謝を述べる

5.自立計画を更新する

話し合う:今日のグループ集会で学んだ,最も大切な事柄は何ですか。