「神会」『トピックと質問』(2023年)
福音学習ガイド
神会
父なる神と,愛する御子イエス・キリストと,聖霊とを信じる
人が「わたしは神を信じている」と言うとき,どういう意味で言っているのでしょうか。きっと様々な意味があるはずです。
末日聖徒として,「わたしたちは,永遠の父なる神と,その御子イエス・キリストと,聖霊とを信じ〔ています〕。」(信仰箇条1:1)わたしたちはこの声明を信仰箇条第1条と呼んでいます。これが第1条なのは,この神である御三方を理解することが,わたしたちが何者であり,なぜ存在し,どのような存在になれるのかを理解するための第一歩となるからです。
セクション1
聖文では神会はどのように述べられているか
父なる神とイエス・キリストと聖霊は,御自身のことについて皆さんに知ってほしいと願っておられます。遠い存在,謎めいた存在のように思われることを望んではおられないのです。御三方は,皆さんが御自身のことをさらによく知ることができるように,聖文や末日の預言者の教えを通して重要な真理を明らかにしておられます。さらに神は,一人一人が神に近づき,神との個人的な経験を通して神を知るようわたしたちを招いておられます。イエスが御自分に従う者たちのために,父なる神への祈りの中で言われたように,「永遠の命とは,唯一の,まことの神でいますあなたと,また,あなたがつかわされたイエス・キリストとを知ること」(ヨハネ17:3)なのです。
考えてみましょう
-
マタイ3:16-17および17:5,ヨハネ5:19および14:6-10,26,使徒7:55-56,3ニーファイ11:10-11,25-27,35-36など,神会の複数の御方について触れている聖句を詳しく調べてみましょう。このような聖句は,神会の御三方についてどんなことを明らかにしているでしょうか。御三方が互いにどんな関係にあるかについて,どのようなことが分かりますか。
-
神は,預言者ジョセフ・スミスを通して,神会についての重要な真理をわたしたちの時代に明らかにされました。例えば,「ジョセフの経験は,神会についてどんなことを明らかにしているだろうか」という質問を心に留めながら,ジョセフ・スミス—歴史1:13-17を読んでみましょう。
-
預言者ジョセフ・スミスが,教義と聖約130:22で神会について教えていることを読んでもよいでしょう。これらの教えは,従来のキリスト教の教えとは,重要な点で異なっています。こうした神会に関する真理が,あなたにとってなぜ重要であるのかを考えてみましょう。
ほかの人と一緒に学ぶための活動
-
ほかの人と一緒に教義と聖約130:22を読み,ジョセフ・スミスの最初の示現の絵を見るとよいでしょう。この聖句から分かることや,絵に描かれている事柄について皆が気付いたことを一緒に話し合ってください。天の御父とイエス・キリストがわたしたちのような体を持っておられるということに注目してもらいます。わたしたちは御二方の形に造られているのです!
さらに学ぶ
-
ダリン・H・オークス「神会と救いの計画」『リアホナ』2017年5月号,100-103
セクション2
わたしたちに祝福をもたらすための一致
神会の御三方はそれぞれ別個の存在ですが,目的において完全に一致しておられるという意味で,「一つの神」であられます。それでは,その目的とは何でしょうか。天の御父は,「人の不死不滅と永遠の命をもたらすこと,これがわたしの業であり,わたしの栄光である」(モーセ1:39)と言われました。つまり,天の御父とイエス・キリストと聖霊は,救いと昇栄の計画を達成するためにともに働いておられます。それぞれの御方は,この計画において果たすべき特定の役割を担っておられますが,御三方の目的は同じです。それは,皆さんが再び神のもとに戻ってともに暮らせるように助けることなのです。
考えてみましょう
-
神会の御三方がどのようにともに働かれているのかを学ぶ一つの方法は,それぞれの御方に与えられている様々な称号を研究することです。以下の聖句に記されているそれらの称号を幾つか書き出すとよいでしょう。
-
天の御父:マラキ2:10,ヘブル12:9,教義と聖約121:32
-
イエス・キリスト:ヨハネ1:29,ヒラマン15:13,教義と聖約110:4,モーセ4:2
-
-
賛美歌や子供の歌の中には,神会の御三方の様々な役割について教えてくれる歌があります。その一部を以下に挙げています。これらの歌の中から何曲かを歌ったり,聞いたりするとよいでしょう。神会の御三方が皆さんに祝福をもたらすためにともに働かれている方法について学んだことに注目してください。
-
「導きたまえよ」(『賛美歌』41番)
-
“Our Savior’s Love” (Hymns, no. 113)
-
「お父様は生きています」(『子供の歌集』8)
-
「せいれい」(『子供の歌集』56)
-
ほかの人と一緒に学ぶための活動
-
三本足のスツールや三脚など,三本足だからこそ安定し,機能しているものを用いて,神会が一致されていることについて説明することができます。チームやオーケストラのメンバーが,一つの目標を達成するためにどのように協力しているのかについて考えてもよいでしょう。神会が一つの神であるように,御三方のことを,各メンバーが別の役割を果たしながらほかのメンバーと一体となって働く,一つのスツール,一つのチーム,一つのオーケストラのように考えることができます。
さらに学ぶ
-
ジェフリー・R・ホランド「神会を知る」『リアホナ』2016年1月号,32-39