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第18課 教師用資料:恵みという救い主の神聖な賜物を受ける


「第18課 教師用資料:恵みという救い主の神聖な賜物を受ける」『イエス・キリストとその永遠の福音 教師用資料』(2023年)

「第18課 教師用資料」『イエス・キリストとその永遠の福音 教師用資料』

第18課 教師用資料

恵みという救い主の神聖な賜物を受ける

聖文は,「聖なるメシヤの功徳と憐れみと恵み」によらなければ,永遠の命を受けることはできないと教えています(2ニーファイ2:8)。生徒はこの課で,わたしたちには救い主の恵みが必要であることを説明し,自分が救い主の恵みを味わった方法を分かち合い,主にもっと頼るために自分にできることを決意することができます。

教えるための提案

主と主の僕たちは,恵みが必要であることを教える

生徒に,神の助けを最も必要としていることや,神に最も助けていただきたいことを個人的に幾つか書き出してもらいます。例えば,克服したい誘惑や罪,悩んでいる弱点,直面している試練や決断,達成するために助けが必要な大きな課題,自分が育みたいキリストのような特質などを挙げてもらうとよいでしょう。レッスン中にイエス・キリストの恵みについて話し合う際に,そうした自分の望みを心に留めておくよう生徒に勧めます。

生徒が恵みについてどの程度理解しているかを判断するため,イエス・キリストの恵みについて理解していることを説明してもらい,生徒が何らかの疑問を抱いているかどうかを確かめるとよいでしょう。必要に応じて,以下の定義を提示してください:

「恵みとは,わたしたちが主イエス・キリストの贖いを通じて受ける神聖な助けと力のことです。……聖文で用いられている『恵み』という言葉は,おもにわたしたちが主イエス・キリストの憐れみと愛を通じて受ける,救いを可能にする力と霊的な癒しを指します。」(「福音のテーマ」「恵み」の項,churchofjesuschrist.org/topics/grace?lang=jpn

以下に載っているぶどうの木の絵を見せるとよいでしょう。イエス・キリストが贖罪を成し遂げるためゲツセマネの園に向かわれる少し前に,まことのぶどうの木のたとえを教えられたことを説明します。

ぶどうの木

生徒にヨハネ15:1-8を復習してもらい,「ぶどうの木」,「枝」,「実」という象徴からそれぞれ,救い主の神聖な恵みの賜物についてどのようなことが学べるか見つけてもらいます。

生徒がまことのぶどうの木のたとえと恵みの関連性について理解できるように,以下の質問をするとよいでしょう:

  • 「ぶどうの木」,「枝」,「実」という象徴はそれぞれ,何を表していると思いますか。この象徴は,わたしたちに救い主の恵みが必要であることについて,どのようなことを教えているでしょうか。(生徒が次のような原則を見つけられるように助けるとよいでしょう:イエス・キリストにつながっているとき,善い行いをする助けとなる主の恵みを受けることができる。

  • キリストにつながっている(キリストのもとにとどまっている)とは,どのような状態でしょうか。(準備資料のセクション1にあるジェフリー・R・ホランド長老の言葉を読み返してもよいでしょう。)救い主とのつながりを保つうえで,どのようなことが助けになりましたか。イエス・キリストと主の恵みの賜物から離れてしまったと感じている人は,どのようなことをすればよいでしょうか。

一人か二人の生徒に,救い主の恵みの賜物について感じていることを分かち合ってもらうとよいでしょう。教師自身も証を述べるとよいでしょう。

わたしたちは生活の中で主の恵みを受けることができる

準備資料のセクション2にある贈り物の写真と支払いの写真を見せるとよいでしょう。生徒に,キリストの恵みは贈り物なのか,それとも自分で手に入れるものなのか,自分が理解していることを説明してもらいます。(必要であれば数分時間を取って,生徒にセクション2か,「さらに深く知る」に載っている資料を幾つか見直してもらうとよいでしょう。生徒がレッスンの初めに,すでにこの件について自分の考えを説明している場合は,以下のシナリオに進むとよいでしょう。)

以下のシナリオを提示して,声に出して読んでください。

さくらは,自分には常に至らない点があり,主の助けを受けるに値するほど良い人間ではないと感じています。

幸伸は,ポルノグラフィー依存症を克服するために主の助けを受けられるようになるには,まず自分にできることをすべてしなければならないと考えています。

恵理は,自分の努力というのは大して重要ではなく,イエス・キリストの贖いの恵みを前にすれば,それはほんとうに微々たるものだと考えています。

生徒に,さくら,幸伸,恵理に対して自分ならどう対応するかを発表してもらいます。生徒にもっと深く学んでもらうには,以下のうち,どの質問をすればよいか考えてください:

  • この人は,救い主の恵みの賜物についてどのような思い違いをしていると思いますか。

  • このような思い違いは,救い主の恵みにあずかるうえで,あるいは救い主の恵みに頼るうえで,どのような妨げとなるでしょうか。

  • 皆さんはこの人に,救い主の恵みについて,どのような教えや原則を分かち合うことができるでしょうか。

生徒が見つけた真理をホワイトボードに書き出すとよいでしょう。生徒は次のような真理を見つけるでしょう:恵みとは,自分で手に入れるものではなく,イエス・キリストを信じる信仰を働かせ,福音に従って生活しようと努めるときに授けられる賜物である。わたしたちは,最善を尽くす前や,最善を尽くしている最中,そして最善を尽くした後でも,主の恵みを受けることができる。

準備資料のセクション3で,主の恵みがわたしたちの生活に及ぼすことのできる力を描いた聖文の話を研究するように勧められていたことを生徒に思い出してもらいます。(生徒が,選んだ聖文の話を見直す時間を取るとよいでしょう。)生徒を少人数のグループに分けてください。生徒に自分が学んだ聖句について説明してもらい,準備資料のセクション3にある3つの質問への答えを分かち合ってもらいます。

教え方と学び方を改善する

生徒が深く考える時間を取る。理解するためにさらに心を注いでもらえるよう生徒を助ける一つの方法は,クラス中に分かったことや感じたことについて深く考える時間や書き留める時間を取ることです。その後,学んだことを生活に生かすために,具体的にどのような行動を取るべきか考えてもらうことができます。

レッスンの最後に,クラスの初めに書き出してもらった,個人的に必要としていることや望んでいることを見直してもらうとよいでしょう。生徒が,生活の中でもっと豊かに主の恵みにあずかり,信仰をもって前進し,さらに全面的に主の神聖な力に頼るためにできることをよく祈って考え,記録するための時間を取ってください。

次回に向けて

次回のレッスンまでに,次のメッセージ(または自分で考えたメッセージ)を生徒に送るとよいでしょう:第19課の準備資料を学ぶ際,皆さんが知っている人の中で,霊界にいる人々に対するイエス・キリストの働きについてもっとよく理解することで,生活に恩恵を受けると思われる人について考えてみてください。